■□■カムイミンタラ■□■

旅の話、仕事の話、色々と書いてます。。。

動揺

2008-05-08 19:47:39 | 病院のシゴト
先日の夜勤は救急車の受け入れが多く夕食休憩中も救急車が来たからと呼び戻されるしまつ。

3階に酔っぱらいを入院させたと聞く。50代の男の人ってことは聞いていたんだけど。

am3:30 少し横になりましょうってことで点滴室で横になった瞬間・・・・

ガッシャ~ンって何か音がした。

通常、夜勤中に何かが倒れるような音はしないので、物音がすれば病棟内の様子を確認する。

音の種類で緊急性をようするかどうかは経験上わかってくる。

今回の物音はやばいねって思った。そんでもって多分、上の階からって予想もつく。

他のナースはうちらの病棟を見回るって言うので私は上の階に行く。

きっと、新患の部屋だろうと覗くと・・・・・・

暗闇の向こうで人がうずくまっている。

ベットの柵は4点しっかりはまったまま。って事は患者はベット柵を乗り越えて落ちた

ってことになる。しかも、何か液体が流れる音がする・・・・・

え?何? 流血? 点滴? 嘔吐?

真っ暗で見えない、どんな患者か見ていない。でも床で何かが蠢いている・・・・。

ありえないことに私は動揺してしまった・・・・・。苦笑。

冷静に考えれば電気を付ければいいだけだったんだけど・・・・。苦笑。

急変時(今回は急変じゃなかったんだけど)の対応は即座にナースコールを押し

誰かが来るまでその場を離れてはいけないのがセオリーなわけ。

ナースコールを押そうと思ったんだけど、その為には患者がうずくまっているトコロ

にまで行かなきゃいけないわけさ。でもびびっちゃって行けなかったんだよね。苦笑。

で、隣の部屋のコールを押そうと思ったんだけど、部屋が違うとまずいかなと考えちゃって

おどおどしちゃったんだよね。仕方がない、走ってステーションに呼びに行ったさ。

廊下って走っちゃいけないのよ。

なぜか?医療従事者が廊下を走れば他の患者の不安を煽るから。

決して、ほこりが立つからとか危ないからとかいう話ではないです。笑。

猛ダッシュしてステーションにかけこみ「ごめん!! 306号室いい!?」

「何?どうした?」と聞かれるも見てないから答えられない。笑。

とにかく走ってまた病室に戻る。そこで電気を付けた!! やっと気が付いた。笑。

どんな悲惨な状況が待ち受けているのかと思ったら・・・・

酔っぱらい患者が・・・・







尿















ま、その程度でよかったんだけどね・・・・。

私とした事が・・・・。

冷静に状況判断できなかった自分にちょっと凹んだ。

やっぱり急性期病棟を離れて1年以上過ぎたからだろうか・・・・。

自分の病棟の患者だったら把握しているから動けたと思うんだけど。

自分の階のステーションに戻ったあともしばらくプルプルしてた。苦笑。

翌朝、日勤のナースに言ったら笑ってた。

ま、その頃になれば私も動揺した自分がおかしかったんだけどね。

少し痛いお話

2008-05-03 15:21:47 | 病院のシゴト
1ヶ月にも渡るテスト期間が終わったのもつかの間、実習へ向けての事前学習に

死にものぐるいで取りかかっております。期日に提出出来なければ留年or退学ですから。

テスト勉強を優先していたので、やってないのよ~。大量にあるのに。

そして月末からまた1ヶ月間毎週テスト2本ずつあります。

しかも週3日は実習に行っているのに・・・・。

週末は夜勤なのに・・・・。涙。

臨界しそうです。

さて昨日のテストはIVH(中心静脈栄養法)の内容が少しだけ出ました。

前日にIVHを入れる処置の介助につきました。

ま、手技に関してのテストではないのでそんなに役には立たないけど。苦笑。

IVHとは点滴のことです。

が、手とか足とかから数時間だけ入れている点滴の事ではなく、

長期に渡って24時間持続点滴を入れる点滴です。

口からご飯を食べる事ができない、何らかの理由で消化管をお休みさせたい等の理由から

心臓に繋がる太い静脈に高いカロリーの輸液を流します。

よく見かける、また経験した事のある腕からの点滴では、この高いカロリーの輸液は

流せません。血管に負担を掛け過ぎて血管がボロボロになったり炎症を起こします。

うちの病院は食事を取る事の出来ない高齢者の患者さんばかりなのでIVHをいれます。

うちの病院ではソケイと言って、太ももの付け根の大腿静脈から入れます。

この点滴を体内にセットするのはドクターしかやってはいけません。

先日は脱水を起こして運ばれて来たおばぁちゃん。

ベッドの上で四肢を動かす事は出来る。ひと言ふた言の返答はできる程度。

心臓も弱っているし、モニターを付けて24時間管理しています。

私の介助と言ってもそれは押さえがかりです。

動かない為にね・・・・。

患者さんを仰向けにして針を刺す方の足を伸ばして膝と動けない様に腰を押さえます。

腕はもう一人のNsが押さえます。

まず、ドクターが静脈を探す為に細いけど7センチぐらいある注射針でソケイ部を

ぶすっといきなり刺します。

うちの病院のドクター達が下手なのか、それとも高齢者の血管を探すのは大変なのか

1回でヒットしたことを見た事がありません。入らなかったらしいよって処置自体が

中止になることもよくあります。

今回は・・・・・・何回刺したでしょうか・・・・・・。数えきれません。

20回は刺していると思います。皮膚を貫く「ぷすっ」って音が聞こえます。

患者さんは痛いので動き回ります。動けば針を刺せないので、こちらも必死で押さえます。

普段話せない患者が消え入りそうな掠れ声で「いたい~・・・・」って何度も言います。

「全然、ヒットしないね~。かすりもしないよ~。」ってドクターは言いながら

ぶっすぶっす、細いけど長~い針を太ももの付け根に何度も刺します。

来た!! ってことで刺した注射針から静脈血を流れ出しました。

今度はソコに え?!それは筒ですか?! ってなほど、太くて長い針をぶっ刺します。

長さは10センチ近くあり太さも2ミリぐらいあると思います。

あきらかに針をこえて筒!!って感じ。

それを躊躇わずにヒットした場所に差し込みその筒の中に点滴の管を通すわけです。

体内、その太い静脈の中に入れる点滴のルートの長さは今回は30センチ。

そしてそれが抜けない様に皮膚に縫い付けるのです。

もちろん、針を皮膚に突き刺してその中に、糸を通して針を抜けば糸が皮膚の下に残るので

それを何カ所か造り点滴のルートを縛り付けます。

そして、最後にガーゼとかテープとか使って処置して終わりです。

放射線科から技師さんが来てきちんとルートが静脈に入ったかレントゲン撮って終了~。

患者さんは、もうぐったりしていて寝てしまいました・・・・。

え?麻酔ですか?

う~ん・・・・よそではわからないけど、うちの病院ではこの処置の為に

麻酔をしているのは見た事ないけどな~。あ、一応、最初に麻酔らしき注射を打っているけど

患者は痛いって言うし、あんだけ針を刺していれば効いていないに等しいんじゃないかな。