先回の続きです。⇒ 6月の花のアルバム ③ 2023-07-10
今回も、前回同様、花の名前や分類(科名、属名)は写真の後に表記しました。まず、写真と説明を見ていただき、花の名前を考えていただけるようにしました。
今回投稿した花や木も樹名板が無いものが多く、Google Lensを参考に名前を記載しています。間違いがあれば、ご指摘いただけると助かります。
1990年にペチュニア属から分かれて独立した新しい属で、1994年にサントリーが「ミリオンベル」というブランド名をつけて販売したのが始まりです。
花もペチュニアによく似ています。園芸植物としての歴史は浅いものの、短期間のうちに急激に品種改良が進んでいます。
ペチュニアに比べ花が小さめで可愛い、花色がより豊富でカラフル、花がベトベトしない。花殻摘みが不要なので手間いらずで乾燥に強いなどの特徴を備えています。
<カリブラコア(舞春花) ナス科カリブラコア属>
6/15 アンデルセン公園
日本全土、朝鮮半島、中国、東シベリアに広く分布する多年草です。日当たりのよい草原に見られますが、国内ではそのような場所が激減したため絶滅危惧種になっています。
古来より美しい花が人々に愛され、万葉集のなかで秋の七草と歌われている朝貌と表記されています。秋の七草の始まりは奈良時代、山上憶良が万葉集で詠んだ歌が由来とされます。
<キキョウ(桔梗) キキョウ科キキョウ属>
6/20 つくば実験植物園
市街地の空き地などでみられる高さ1~1.5mになる、北アメリカ原産の多年草です。明治時代中頃に観賞用として導入されたものが逸出しました。
長い花茎の先に散房花序を出し、径5~7cmの黄色い花を多数つけます。舌状花は長さ2~2.8cmで15枚ほどあり、筒状花は半球形に盛り上がります。
別名ヒメヒマワリ(ヒメ向日葵)とも呼ばれます。キクイモに似ますが、塊茎ができないことからこの名がついたとされます。
<キクイモモドキ (菊芋擬) キク科キクイモモドキ属(ヘリオプシス属)>
6/21 あけぼの山農業公園
マサキの園芸品種の一種です。原種のマサキは日本や中国に自生する常緑広葉樹で、耐潮性に優れ、海岸近くに多い生息します。
葉の縁に黄色い斑が入る黄覆輪が特徴で、常緑樹でもある事から、通年美しい葉を観賞出来ます。
6月から7月頃、黄色の小さな花を咲かせる。斑入りの葉の方が大きくて美しい為、あまり目立たないようです。
<キフクリンマサキ(黄覆輪柾) ニシキギ科 ニシキギ属>
6/16 自宅
アジアの中でも特に日本に数多くの種類が自生しています。これらがヨーロッパに渡り、多くの改良品種が生まれました。
非常にたくさんの園芸品種があります。葉のサイズや色、斑入り、花色、花のサイズなどバリエーションが豊富でキリがありません。
日陰でもよく育つ上に、葉色や草姿が美しいので、「ホスタ」と呼ばれ国内外に愛好家がいるほどです。花の特徴は一日花であること。朝開いて夕方には萎れてしまいます。
名前の由来は、生長しかけの花茎の先端が、寺院や橋などの欄干の飾りに使われるタマネギのような形をした擬宝珠(ギボシ)に似ていたからだそうです。
<ギボウシ(擬宝珠) ユリ科ギボウシ属>
6/15 アンデルセン公園
加茂花菖蒲園作出のアジサイの園芸品種です。花は、すべてが八重咲きの装飾花で、てまり状に咲くので、とても見応えがあります。
花びらにも丸みがあって、とても可愛らしいです。この可愛い装飾花が、1つの花房にたっぷり集まって咲くので、花房で見ると豪華に見えます。
<ギャラクシー(アジサイ) アジサイ科アジサイ属>
6/15 アンデルセン公園
アンデス山系の熱帯高地に分布する複数の野生種をもとに、交配によってつくられた園芸品種群です。
太い茎が立ち上がる立ち性(スタンドタイプ)と柔らかい茎が垂れ下がる下垂性(ハンギングタイプ)の2系統があります。
多汁質の多年草で、地下に扁平な塊茎(球根)をもちます。葉は互生する単葉で、左右非相称で、葉の縁には鋸歯があります。花の大きさや形、色はさまざまです。
<キュウコンベゴニア(球根ベゴニア) シュウカイドウ科シュウカイドウ属>
6/15 アンデルセン公園
原産地はインド、中近東で、暑さに強い性質を持っています。樹高は3〜6mに達します。一つひとつの花は小さいのですが、開花期には株を覆うほどにたわわに咲くので、大変見応えがあります。
栽培で注意したいのは、毒を持っている特性についてです。葉、茎、根、花、種子のすべてに、命に関わるほどの有毒成分を含んでいます。
花言葉は、「注意」「危険」「用心」など。やはり木全体に毒を持っている性質から、このような言葉があてられたようです。
<キョウチクトウ(夾竹桃) キョウチクトウ科キョウチクトウ属>
6/15 アンデルセン公園
地中海原産の宿根草ですが、夏の暑さに弱いため日本では半耐寒性の一年草として扱います。
草丈は20cm~1m程まで品種によって異なります。花色は白、黄、桃、赤、紅紫、橙、複色など豊富にあります。
古くからヨーロッパで品種改良が進み、最近ではペンステモン咲きや八重咲きの品種も人気があります。
花穂を大きく伸ばして金魚に似た色鮮やかな花を咲かせることから名前がつきました。
<キンギョソウ(金魚草) ゴマノハグサ科キンギョソウ属(アンティリナム属)>
6/15 アンデルセン公園
北海道の南西部~東北地方の日本海側に分布するスイカズラの落葉樹。山地や海岸沿いの林内に自生するが、花や果実を観賞するため、庭園や公園にも植栽されます。
開花は4~6月。枝先にある葉の脇に直径2~3センチの花が二輪ずつ咲きます。花の後にできる果実は直径6~8ミリの球形です。
7~9月に熟すと透き通るような赤色になります。二つ並んだ果実の様子が瓢箪(ヒョウタン)に見えることから、別名をヒョウタンボクといいます。
<キンギンボク(金銀木) スイカズラ科スイカズラ属>
6/20 つくば実験植物園
地中海沿岸原産の常緑低木です。芳香があるかわいい白い花を枝先に開花させる常緑低木の花木です。ハーブとしてマートルの名前でもよく知られています。
葉には油腺があり、葉をたたいたりもむことでフルーティーな芳香が放たれます。秋に黒っぽく熟す果実も芳香と甘みがあり食べることができます。
和名の由来は春に花びらが5枚の梅に似た花を咲かせるところから。
<ギンバイカ(銀梅花) フトモモ科ギンバイカ属>
6/20 つくば実験植物園
山地の沢筋などの湿ったところに生えるアジサイ科の多年草です。7月〜8月頃に開花します。
花は装飾花と両性花があり、茎先に集散花序を出し、10~20個の花が付きます。蕾のうちは数枚の苞に包まれて球形をしています。
葉の両面には粗い毛が生えて、縁には大小の鋭く細かい鋸歯(きょし)があります。
<ギンバイソウ(銀梅草) アジサイ科アジサイ属>
6/20 つくば実験植物園
北海道から九州の広い範囲に分布するケシ科の越年草(二年草)。草としては大きめの鮮やかな黄色い花がよく目立ち、一見すると外来種のようですが在来種です。
林の縁や草地のみならず、道端や荒れ地、石垣の隙間などでも普通に見られる。日本以外でもアジアの温帯地方に広く自生しています。
茎や葉をちぎると黄色~オレンジの乳液が生じ、これを古くから皮膚炎の治療に用いられました。
<クサノオウ(草の黄) ケシ科クサノオウ属>
6/20 つくば実験植物園
梅雨どきに大型で純白の6弁花を咲かせて強い香りを漂わせ、秋には橙赤色の果実をつけます。
秋には橙赤色の果実をつけますが、熟しても裂開しません。つまり口が開かないことから和名がつけられたとされています。
庭木としてよく栽培されているのは、大型の花で八重咲きのオオヤエクチナシ(別名ヤエクチナシ)が多く、こちらは花は豪華ですが実はつけません。
<クチナシ(梔子) アカネ科クチナシ属>
6/21 あけぼの山農業公園
マメ科の耐寒性宿根草。春から夏にかけて、レンゲに似たピンクの花を咲かせながら生長し、花にはほのかな香りがします。
太平洋戦争後に牧草としてヨーロッパから持ち込まれ、牧草だけでなく、土壌に窒素を固定する緑肥や雑草除けに用いられた歴史があります。
ふんわりと優しい雰囲気で広がり、明るい緑色をした葉の形も魅力があり、花のない時期でもあたりを明るくする効果があります。
<クラウンベッチ(玉咲草藤) マメ科タマザキクサフジ属>
6/15 アンデルセン公園
最後までご覧いただきありがとうございました。
次回「6月の花のアルバム ⑤」に続きます。
今回も、前回同様、花の名前や分類(科名、属名)は写真の後に表記しました。まず、写真と説明を見ていただき、花の名前を考えていただけるようにしました。
今回投稿した花や木も樹名板が無いものが多く、Google Lensを参考に名前を記載しています。間違いがあれば、ご指摘いただけると助かります。
1990年にペチュニア属から分かれて独立した新しい属で、1994年にサントリーが「ミリオンベル」というブランド名をつけて販売したのが始まりです。
花もペチュニアによく似ています。園芸植物としての歴史は浅いものの、短期間のうちに急激に品種改良が進んでいます。
ペチュニアに比べ花が小さめで可愛い、花色がより豊富でカラフル、花がベトベトしない。花殻摘みが不要なので手間いらずで乾燥に強いなどの特徴を備えています。
<カリブラコア(舞春花) ナス科カリブラコア属>
6/15 アンデルセン公園
日本全土、朝鮮半島、中国、東シベリアに広く分布する多年草です。日当たりのよい草原に見られますが、国内ではそのような場所が激減したため絶滅危惧種になっています。
古来より美しい花が人々に愛され、万葉集のなかで秋の七草と歌われている朝貌と表記されています。秋の七草の始まりは奈良時代、山上憶良が万葉集で詠んだ歌が由来とされます。
<キキョウ(桔梗) キキョウ科キキョウ属>
6/20 つくば実験植物園
市街地の空き地などでみられる高さ1~1.5mになる、北アメリカ原産の多年草です。明治時代中頃に観賞用として導入されたものが逸出しました。
長い花茎の先に散房花序を出し、径5~7cmの黄色い花を多数つけます。舌状花は長さ2~2.8cmで15枚ほどあり、筒状花は半球形に盛り上がります。
別名ヒメヒマワリ(ヒメ向日葵)とも呼ばれます。キクイモに似ますが、塊茎ができないことからこの名がついたとされます。
<キクイモモドキ (菊芋擬) キク科キクイモモドキ属(ヘリオプシス属)>
6/21 あけぼの山農業公園
マサキの園芸品種の一種です。原種のマサキは日本や中国に自生する常緑広葉樹で、耐潮性に優れ、海岸近くに多い生息します。
葉の縁に黄色い斑が入る黄覆輪が特徴で、常緑樹でもある事から、通年美しい葉を観賞出来ます。
6月から7月頃、黄色の小さな花を咲かせる。斑入りの葉の方が大きくて美しい為、あまり目立たないようです。
<キフクリンマサキ(黄覆輪柾) ニシキギ科 ニシキギ属>
6/16 自宅
アジアの中でも特に日本に数多くの種類が自生しています。これらがヨーロッパに渡り、多くの改良品種が生まれました。
非常にたくさんの園芸品種があります。葉のサイズや色、斑入り、花色、花のサイズなどバリエーションが豊富でキリがありません。
日陰でもよく育つ上に、葉色や草姿が美しいので、「ホスタ」と呼ばれ国内外に愛好家がいるほどです。花の特徴は一日花であること。朝開いて夕方には萎れてしまいます。
名前の由来は、生長しかけの花茎の先端が、寺院や橋などの欄干の飾りに使われるタマネギのような形をした擬宝珠(ギボシ)に似ていたからだそうです。
<ギボウシ(擬宝珠) ユリ科ギボウシ属>
6/15 アンデルセン公園
加茂花菖蒲園作出のアジサイの園芸品種です。花は、すべてが八重咲きの装飾花で、てまり状に咲くので、とても見応えがあります。
花びらにも丸みがあって、とても可愛らしいです。この可愛い装飾花が、1つの花房にたっぷり集まって咲くので、花房で見ると豪華に見えます。
<ギャラクシー(アジサイ) アジサイ科アジサイ属>
6/15 アンデルセン公園
アンデス山系の熱帯高地に分布する複数の野生種をもとに、交配によってつくられた園芸品種群です。
太い茎が立ち上がる立ち性(スタンドタイプ)と柔らかい茎が垂れ下がる下垂性(ハンギングタイプ)の2系統があります。
多汁質の多年草で、地下に扁平な塊茎(球根)をもちます。葉は互生する単葉で、左右非相称で、葉の縁には鋸歯があります。花の大きさや形、色はさまざまです。
<キュウコンベゴニア(球根ベゴニア) シュウカイドウ科シュウカイドウ属>
6/15 アンデルセン公園
原産地はインド、中近東で、暑さに強い性質を持っています。樹高は3〜6mに達します。一つひとつの花は小さいのですが、開花期には株を覆うほどにたわわに咲くので、大変見応えがあります。
栽培で注意したいのは、毒を持っている特性についてです。葉、茎、根、花、種子のすべてに、命に関わるほどの有毒成分を含んでいます。
花言葉は、「注意」「危険」「用心」など。やはり木全体に毒を持っている性質から、このような言葉があてられたようです。
<キョウチクトウ(夾竹桃) キョウチクトウ科キョウチクトウ属>
6/15 アンデルセン公園
地中海原産の宿根草ですが、夏の暑さに弱いため日本では半耐寒性の一年草として扱います。
草丈は20cm~1m程まで品種によって異なります。花色は白、黄、桃、赤、紅紫、橙、複色など豊富にあります。
古くからヨーロッパで品種改良が進み、最近ではペンステモン咲きや八重咲きの品種も人気があります。
花穂を大きく伸ばして金魚に似た色鮮やかな花を咲かせることから名前がつきました。
<キンギョソウ(金魚草) ゴマノハグサ科キンギョソウ属(アンティリナム属)>
6/15 アンデルセン公園
北海道の南西部~東北地方の日本海側に分布するスイカズラの落葉樹。山地や海岸沿いの林内に自生するが、花や果実を観賞するため、庭園や公園にも植栽されます。
開花は4~6月。枝先にある葉の脇に直径2~3センチの花が二輪ずつ咲きます。花の後にできる果実は直径6~8ミリの球形です。
7~9月に熟すと透き通るような赤色になります。二つ並んだ果実の様子が瓢箪(ヒョウタン)に見えることから、別名をヒョウタンボクといいます。
<キンギンボク(金銀木) スイカズラ科スイカズラ属>
6/20 つくば実験植物園
地中海沿岸原産の常緑低木です。芳香があるかわいい白い花を枝先に開花させる常緑低木の花木です。ハーブとしてマートルの名前でもよく知られています。
葉には油腺があり、葉をたたいたりもむことでフルーティーな芳香が放たれます。秋に黒っぽく熟す果実も芳香と甘みがあり食べることができます。
和名の由来は春に花びらが5枚の梅に似た花を咲かせるところから。
<ギンバイカ(銀梅花) フトモモ科ギンバイカ属>
6/20 つくば実験植物園
山地の沢筋などの湿ったところに生えるアジサイ科の多年草です。7月〜8月頃に開花します。
花は装飾花と両性花があり、茎先に集散花序を出し、10~20個の花が付きます。蕾のうちは数枚の苞に包まれて球形をしています。
葉の両面には粗い毛が生えて、縁には大小の鋭く細かい鋸歯(きょし)があります。
<ギンバイソウ(銀梅草) アジサイ科アジサイ属>
6/20 つくば実験植物園
北海道から九州の広い範囲に分布するケシ科の越年草(二年草)。草としては大きめの鮮やかな黄色い花がよく目立ち、一見すると外来種のようですが在来種です。
林の縁や草地のみならず、道端や荒れ地、石垣の隙間などでも普通に見られる。日本以外でもアジアの温帯地方に広く自生しています。
茎や葉をちぎると黄色~オレンジの乳液が生じ、これを古くから皮膚炎の治療に用いられました。
<クサノオウ(草の黄) ケシ科クサノオウ属>
6/20 つくば実験植物園
梅雨どきに大型で純白の6弁花を咲かせて強い香りを漂わせ、秋には橙赤色の果実をつけます。
秋には橙赤色の果実をつけますが、熟しても裂開しません。つまり口が開かないことから和名がつけられたとされています。
庭木としてよく栽培されているのは、大型の花で八重咲きのオオヤエクチナシ(別名ヤエクチナシ)が多く、こちらは花は豪華ですが実はつけません。
<クチナシ(梔子) アカネ科クチナシ属>
6/21 あけぼの山農業公園
マメ科の耐寒性宿根草。春から夏にかけて、レンゲに似たピンクの花を咲かせながら生長し、花にはほのかな香りがします。
太平洋戦争後に牧草としてヨーロッパから持ち込まれ、牧草だけでなく、土壌に窒素を固定する緑肥や雑草除けに用いられた歴史があります。
ふんわりと優しい雰囲気で広がり、明るい緑色をした葉の形も魅力があり、花のない時期でもあたりを明るくする効果があります。
<クラウンベッチ(玉咲草藤) マメ科タマザキクサフジ属>
6/15 アンデルセン公園
最後までご覧いただきありがとうございました。
次回「6月の花のアルバム ⑤」に続きます。