先回の続きです。⇒ 6月の花のアルバム ➉ 2023-07-29
今回も、前回同様、花の名前や分類(科名、属名)は写真の後に表記しました。まず、写真と説明を見ていただき、花の名前を考えていただけるようにしました。
今回投稿した花や木も樹名板が無いものが多く、Google Lensを参考に名前を記載しています。間違いがあれば、ご指摘いただけると助かります。
オーストラリア原産で、自生地では低木のようになる多年草ですが、日本の園芸上は一年草として扱われます。頂部にある総苞片が魚の鱗状で薄く花弁のように見えます。
花色は赤、ピンク、橙、黄、白などたくさんの色があります。花は固くてカサカサした触感で光沢があるのが特徴です。
別名であるムギワラギクや帝王貝細工は、硬い花弁がそれぞれ乾燥した麦藁(むぎわら)・貝細工に見えることから名付けられたようです。
<ヘリクリサム(ムギワラギク・帝王貝細工) キク科ヘリクリサム属>
6/15 アンデルセン公園
南アフリカ原産の多年草。葉は50cm程の長楕円形で、縁は波状になり刺があります。
7-8月に花茎の上部に数個の頭状花序をつけます。キク科なので、頭花は舌状花と筒状花からなり、舌状花は淡い藤色~濃い藤色まれに白色、筒状花は紫色です。
<ベルクヘヤ・プルプレア キク科ベルクヘヤ属>
6/20 つくば実験植物園
世界に200~300種があり、直立する高性種から這い性のものまでバラエティに富み、日本には帰化植物を含めて20種ほどが自生しています。
ルリトラノオなどの仲間で、縦のラインが美しく、スマートな草姿とさわやかな花色が魅力の花です。
英名の「スピードウェル」は、グッドバイの意味があり、花がすぐに散ることに由来しますが、花数が多く、わき芽が咲くものも多いので、長い期間観賞できます。
<ベロニカ(瑠璃虎の尾) オオバコ科クワガタソウ属(ベロニカ属)>
6/15 アンデルセン公園
アフリカ大陸の東部やアラビア半島南部、マダガスカルなどの熱帯が原産です。
本来は多年草ですが、冬越しが難しいため日本では一年草として扱われることが多くなります。
五つの花弁を持ち、星型の愛らしい花をつけます。色はピンクや赤、白、紫などさまざまです。
花の時期が長いのも特徴で、初夏から秋まで次々と小さな花を咲かせます。
「サンタンカ」は熱帯原産の花で、日本では江戸時代には伝わってきていたとされています。姿形が似ていることから、本種が「クササンタンカ」と称されるようになりました。
<ペンタス(草山丹花) アカネ科ペンタス属>
6/15 アンデルセン公園
さかもと園芸(群馬県)作出のアジサイ品種です。2014年-2015年ベスト・フラワー(優秀賞)、グッドパフォーマンス特別賞を受賞しています。
<審査講評>
・ビビットなピンクが素敵で、八重の花型が見事なアジサイ。
・とても丈夫であるため消費者の手元で育てやすく、総合的に優れている。
・特にブルー特に青色のものは、夏色になり始める時の絶妙な色の美しさは素晴らしい。
・完成度が非常に高い、秀逸な品種である。
<ポージィブーケ・ビビアン(アジサイ) アジサイ科アジサイ属>
6/20 つくば実験植物園
中国原産の多年草で、日本でも山野などに自生している植物です。別名釣鐘草と呼ばれ、釣鐘型の花を下向きに咲かせる植物です。
控えめな印象の可愛い花が古くから親しまれてきました。昔この筒状の花に子供がホタルを入れて遊んでいたことから、この名前になったと言われています。
<ホタルブクロ(蛍袋) キキョウ科ホタルブクロ属>
6/20 つくば実験植物園
日本、中国を原産とする常緑の広葉樹で、主に葉や樹形を楽しむ庭木です。耐陰性が強く、排気ガスなどの大気汚染や潮風にも比較的強く生長が早いので生け垣によく利用されます。
葉は楕円形で縁にゆるやかなぎざぎざが入り、革のような光沢があり厚めです。夏に緑がかった白色の小花を咲かせ、冬には赤い実を付けます。
<マサキ(柾) ニシキギ科ニシキギ属>
6/20 つくば実験植物園
欧州原産の二年生草木。5~6月頃に、淡紅色の直径約10cmの花を咲かせます。
薬用として、古くから肝臓や脾臓の諸病に用いられていましたが、1960年代に有効成分のシリマリンが発見されました。
名前は、葉にある美しい乳白色の班点に由来しており、聖母マリアの母乳が葉の上にこぼれて班点になった、などの言い伝えがあります。
<マリアアザミ(ミルクシスル) キク科オオアザミ属>
6/20 つくば実験植物園
原産地は中央アメリカ〜アルゼンチン。およそ100種類が分布するとされています。
春から秋にかけて長期間開花し、夏でもよく開花します。
花色は以前はピンクがほとんどでしたが、現在はさらに白や赤、白からピンクに変化するものなどがあります。
近年、サントリーフラワーズの「サン・パラソル」シリーズが普及したことで、「サンパラソル」という呼び名でも認知されるようになってきました。
花名は、この花を発見したアルゼンチンの首都ブエノスアイレス駐在イギリス公使のヘンリー・マンデビル氏に由来しています。
<マンデビラ キョウチクトウ科マンデビラ属>
6/15 アンデルセン公園
アジサイの一品種で、装飾花がなく両性花のみで構成されています。そのため、緻密で繊細な印象を与える花姿をしており、また雄蕊が突出するためふわふわとした見た目をしている所が特徴です。
花の形はテマリ咲き、花は両性花のみで構成されており、両性花の萼片は一重咲きで形は大小様々、萼片のふち部分が内側にまく事もあります。
<ミカワチドリ(三河千鳥) アジサイ科アジサイ属>
6/21 あけぼの山農業公園
千葉県、神奈川県、高知県及び宮崎県の限られた地域に分布するアカバナ科の多年草。浅い水辺の水中や水辺近くの湿地に自生しますが、環境省レッドリストでは絶滅危惧Ⅱ類に指定されています。
水辺に生じウメに似た黄色い花を咲かせること、花が金の盃のように見えること、あるいはキンバイソウに似た黄色い花であることから名前が付けられました。
<ミズキンバイ(水金梅) アカバナ科チョウジタデ属>
6/21 北柏ふるさと公園
原産地は中国で、平安時代に日本に渡来しました。韓国の国花としても知られています。
初夏~秋までの長期間に次から次へと涼やかで優しい大輪の一日花を咲かせます。ハイビスカスの仲間であるフヨウ(芙蓉)とよく似ています。
本種とフヨウの違いは葉を比べるとわかります。
・フヨウの葉は花と同じぐらいの大きさで薄い緑色です。葉形は掌状に浅い切れ込みがあります。
・本種の葉は花より小さくて濃い緑色です。葉形は卵型で葉縁に荒い切れ込み(鋸歯)があります。
<ムクゲ(槿) アオイ科フヨウ属>
6/15 アンデルセン公園
全長24cm。全身は黒味のある褐色で、頭は灰色がかった黒褐色。目の周囲から頬にかけて不規則な白斑があります。この白斑は個体によって違っていることが普通です。くちばし、足は黄色です。
地上を歩いて餌を探すことが多く、その時にはくちばしを草株の間に入れて開くことで、地面や草株にひそむ虫を探しています。「リャー リャー」とか「キュリリッ」といった声を出します。
平地から低山地の人家や人家近くの林で繁殖し、農耕地、公園の芝生、草地などでよく見られます。繁殖が終わると群になり、多い場合は数万羽の群になることもあります。
<ムクドリ(椋鳥) スズメ目ムクドリ科 全長約24cm>
6/21 北柏ふるさと公園
南アメリカ原産で、江戸時代末期に観賞用として導入されて以降、日本に広く帰化しています。環境省により要注意外来生物に指定されています。
良く似た「イモカタバミ」は葯が黄色、「ベニカタバミ」は、葉が直径約2cmと小さく、小葉は切れ込みの浅い倒心形。花を2〜3個着けます。
<ムラサキカタバミ(紫片喰) カタバミ科カタバミ属>
6/21 あけぼの山農業公園
カラマツソウの仲間で、シキンカラマツ のように薄紫色の花を咲かせます。日本では九州北部、長崎県および韓国の済州島に分布する希少種です。
6月から7月ごろ、茎頂に円錐花序を出し、白味を帯びた紫色の小花を多数咲かせます。
花がカラマツの葉のように見えることから名がつきました。
<ムラサキカラマツ(紫唐松) キンポウゲ科カラマツソウ属>
6/20 つくば実験植物園
秋の紫の実が美しい日本原産の落葉低木です。古くから山地の湿地や森林に自生しています。
花は直径3ミリほどで目立たなく、よく見ると美しいが、肉眼では分かりにくいようです。
葉の色は実がなりだす初秋の緑から、秋が深まってくると黄色く紅葉し、紫色の実との色合いがとても美しい光景です。
<ムラサキシキブ(紫式部) シソ科ムラサキシキブ属>
6/15 アンデルセン公園
亜高山帯から高山帯の砂礫地に自生する多年草。葉は互生し、葉身は楕円形で先が尖ります。
雌雄別株。7-10月に葉腋から枝を伸ばし、その先に円錐花序をだし、小さな紅色の花を多数つけます。花被は5深裂する。山草として栽培される。
「イタドリ」の高山型品種で赤い花をつけるものをベニイタドリと称し、とくに本種の名で呼ばれています。
<メイゲツソウ(明月草) タデ科イタドリ属>
6/20 つくば実験植物園
ツユクサによく似て、少し花が大きく、花弁の白い淵のフリルがとても可憐な品種。
ツユクサと同じように良く分枝し縁から根を出して増える1年草です。
毀れ種から良く増えて、抜くのが間に合わないくらいの生命力で、とても可憐だが増えすぎて困る植物でもあります。
<メガネツユクサ(眼鏡露草) ツユクサ科ツユクサ属>
6/23 自宅
カバノキ科ハンノキ属の落葉高木。日本固有種で、西日本に多く自生します。近年、花の花粉が花粉症などのアレルゲンとなることが知られるようになりました。
秋に実る果実で鉄とともに染めます。藍と重ねることで、深みのある黒色になります。水戸黄門(徳川光圀)も着物などに好んで使ったようです。
名前の由来は、熟した果穂が夜叉にも似ていることから。
<ヤシャブシ(夜叉五倍子) カバノキ科ハンノキ属>
6/20 つくば実験植物園
荒れ地や道端に生える南アメリカ原産の多年生の帰化植物で、草丈が高く「三尺バーベナ」と別名がつけられていますが、はるかに大きくなります。
細い葉をヤナギに、上部にまとまって咲く花を花笠にたとえたものが、名前の由来になっています。観賞用によく栽培されています。
<ヤナギハナガサ(柳花笠) クマツヅラ科クマツヅラ属>
6/15 アンデルセン公園
主に太平洋側の福島県から四国・九州に分布しています。半日陰の湿り気のある林や沢沿いに生育しています。このことから別名のサワアジサイの名前がつきました。
<踊り子甘茶>
中央から花の外側に向かって咲き、縁に沿って装飾花をつけてガクアジサイと同じようにガク咲きとなります。
<霊峰の雪>
装飾花(中性花)の萼片は、白色または白青色で少し反り返りますが、紅色を帯びることもあります。ガクアジサイよりも花序が小型なので、コガクと呼ばれることもあります。
<ヤマアジサイ(山紫陽花) アジサイ科アジサイ属>
6/20 つくば実験植物園
今回も全20品種と、多くの植物を最後までご覧いただきありがとうございました。次回「6月の花のアルバム ⑫(最終回)」に続きます。