Ninbuのスマホで撮った花だって美しい!

サイクリング・テニス・散歩等の道すがら、公園・野原・湖畔・川辺等で見つけた美しい花をスマホで撮っています。

菊の季節

2022-11-19 | みんなの花図鑑
秋も終盤を迎え、方々から菊の花便りが届いています。残念なことに、私は今シーズンはまだ菊の花を見ていないので、投稿する素材がありません。昨年10月に投稿した「キク きく 菊」に加筆修正したものを、リメイクして再投稿させていただきます。

秋を代表する菊の花は、皇室の紋にも使われている日本を象徴する花のひとつです。
私が今までに撮りためた、菊の名の付く写真を織り交ぜて、菊について調べました。

<菊 キク科キク属 我孫子市民農園で撮影>



菊は竹、梅、蘭と並んで四君子と呼ばれ愛されてきました。四君子とは、竹、梅、菊、蘭の4種を草花のなかの君子と称えた言葉です。君子とは徳が高く品格のある人という意味。菊は四君子に含まれるほど、美しく尊い花として扱われていました。

<大輪菊 管物(くだもの) 山陽メディアフォーラムで撮影>



菊(キク)の花言葉は「高貴」「高尚」。
真直ぐに伸びた茎の先に凛として花を咲かせる姿は美しく高貴でもあります。

<風車ギク(洋菊) キク科キク属 山陽メディアフォーラムで撮影>



パスポートや五十円硬貨にも印字され、国会議員のバッジにも菊がモチーフとされていることなどからも、現在でも菊が日本人にとって重要な花として扱われていることがわかります。

<アスター(蝦夷菊) キク科エゾギク属 ジョイフルホンダで撮影>



観賞用の菊が中国から日本に伝わった平安時代以降、日本でも高貴な花として宮中から大衆へと菊の文化が広まり、江戸時代には盛んに品種改良が行われました。

<マーガレット(木春菊) キク科キク属 柏の葉公園で撮影>



菊は大きく分けると中国などから江戸時代に入ってきたキク「古典菊」と、欧米で生み出され日本に入ってきたキク「洋菊」に分かれます。

<ピンポンマム(洋菊)キク科・キク属(クリサンセマム属) 北総花の丘公園で撮影>



菊には沢山の種類があり、分類の仕方もいくつかありますが、大菊・古典菊・小菊・その他の菊に分かれます。

★大菊
花の直径が18cm以上のもので、花型によって「厚物」、「管物」、「広物」に分けます。

<大菊 厚物(あつもの) キク科・キク属 山陽メディアフォーラムで撮影>



★古典菊
江戸中期に各地の殿様の保護奨励によって地域独特の発展を遂げた菊の総称で、昔の地名で呼ばれています。
(嵯峨菊、伊勢菊、肥後菊、江戸菊、美濃菊、奥州菊)

<イソギク(磯ギク)キク科キク属 山陽メディアフォーラムで撮影>



★小菊(山菊)
山菊とも呼ばれる小輪の菊で、花型も丁字、平弁、サジ弁など変化が多く、花色も豊富で、極めて丈夫です。

<ノジギク(野路菊) キク科キク属 万葉植物園で撮影>



★ポットマム(洋菊)
ポットマムとは、1950年代にアメリカで矮性園芸品種として育成された鉢植えのキク(マム)を指します。
(ガーデンマム・スプレーマム・ピンポンマム・エクセレントマム)などがあります。

<スプレーマム(洋菊)キク科キク属 柏の葉公園で撮影>



菊の漢字は散らばった米を1ヶ所に集めるの意で、菊の花弁を米に見立てたものです。
菊は”究極、最終”を意味し、一年の一番終わりに咲くことから名づけられました。

◆キク科キク属でない菊
キク科だがキク属ではないのに「菊」の名が付いている花や、キク科でもないのに「菊」の名が付いている花も多くあります。菊以外の花が少なかった頃の日本人は輸入された花を見た目で「菊」と名付けやすい傾向があったことがわかります。

<ガザニア(勲章菊) キク科ガザニア属 自宅で撮影>
南アフリカ原産の草花で、鮮やかな花を春から秋まで咲かせます。和名は勲章菊で、花の色や形が勲章に似ていることに因みます。



<マツバギク(麗晃松葉菊) ハマミズナ科デロスペルマ属 大堀川畔で撮影>
松葉菊はキク型の花を初夏を中心に秋まで断続的に咲かせます。菊の名がついていますが、キク科の植物ではありません。



<ヤグルマギク(矢車菊) キク科 セントウレア属 北柏ふるさと公園で撮影>
花を「矢車」に見立ててこの名前があります。矢車は鯉のぼりのてっぺんでくるくる回っている車輪のような部分です。ヤグルマソウとも呼ばれます。



<デイジー(雛菊) キク科ヒナギク属 柏の葉公園で撮影>
デイジーを「雛菊」と呼びますが、キク属ではなくヒナギク属なので、普通の菊とは違うグループに含まれます。春に咲く花ですが、どうやら最近の園芸品種に季節は関係ないようです。



<シロタエギク(白妙菊)キク科/セネキオ属 あけぼの山農業公園で撮影>
花壇や寄せ植えで良く見かけるシロタエギク(白妙菊)はキク属ではなくセネキオ属です。別名「ダスティーミラー」とも呼ばれます。



<イトバハルシャギク(糸葉春車菊)キク科ハルシャギク属 北柏ふるさと公園で撮影>
コスモスの花を小さくしたような黄色のかわいらしい花を沢山咲かせます。葉が糸のように細いので、このような名前になっているようです。



<シュウメイギク(秋明菊)キンポウゲ科イチリンソウ属 あけぼの山農業公園で撮影>
いけばなで愛される「秋明菊(シュウメイギク)」はキク科でなくキンポウゲ科です。秋に、菊に似た花を咲かせるところからこの名前になったそうです。



<ダンギク(段菊) クマツヅラ科カリガネソウ属 あけぼの山農業公園で撮影>
晩夏から秋にかけて、菊に似た紫色の花が ”段々”になって咲くからこの名前になったそうです。



<ストケシア(瑠璃菊) キク科ストケシア属 あけぼの山農業公園で撮影>
初夏から秋にかけて可憐な花を咲かせる多年草です。和名は瑠璃菊で、瑠璃色の菊に似た花を咲かせるところから名づけられました。



<エキナセア(紫バレン菊)キク科ムラサキバレンギク属 あけぼの山農業公園で撮影>
花の中心部がクリのイガのように球状に大きく盛り上がり、そのまわりに細長い花弁が放射状に広がります。



<シュッコンアスター(宿根アスター)キク科シオン属 北総花の丘公園で撮影>
宿根アスターの花期は品種によって異なりますが、6月~10月。一つ一つの花は小さく派手さはありませんが、野菊のようにどこか素朴で可憐な雰囲気を持つ植物です。




高貴な花として日本人に長く愛されてきた菊の花。和菊だけでなく洋菊も含めて様々な色や形の品種があり、花きの出荷量では人気ナンバー1の花です。

農水省 令和3年産花きの作付(収穫)面積及び出荷量(全国)より
<切り花類出荷量(千本・鉢)>

1位 きく      3,249,000(40%) 
2位 カーネーション  201,500(6.3%) 
3位 ばら       194,400(6.2%)
4位 りんどう      75,400(2.3%) 
5位 宿根かすみそう   50,800(1.6%)   

菊の季節を最後までご覧いただきありがとうございました。菊の花はお供え花として、家紋として、食用ギクとして私たちの生活に切り離せない花として重宝されています。機会があれば、菊についてもっと掘り下げて調べてみようと考えています。

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14 コメント

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Unknown (yokomasc1390)
2022-11-19 17:21:43
キク科キク属では無いキクも見せて下さって、なるほどと思いました。
今ユリオプスデージーも咲いていますね。
キク科ではなくてキクと名前が付く花は、マツバギク、シュウメイギク、ダンギクですね。
こうしてキクと一緒に載せて頂くと、勉強になります。
花期が秋ではないキク科の花もいっぱいありますね。
こういう載せ方は新鮮で、楽しませて頂きました。
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Unknown (pmr8559goo)
2022-11-19 18:23:39
さわやか♪

こんばんは
どの菊も 素敵に撮影されていて
カメラを変えたのかと思いきや
リメイクなのですねヽ(^o^)丿

解説を読みながら菊の花を見ると なるほどなるほどと思います
楽しませていただいて ありがとうございます
!(^^)!
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Unknown (ninbu)
2022-11-19 20:09:27
@yokomasc1390 さざんかさん、こんばんは。
いつもコメントありがとうございます。

私は菊の花は品種が多すぎて、違いがよくわかりません。
さらに、キク属でない花にも、菊という名前が付けられた品種も多数存在します。
昨年、キクをテーマに調べ始めましたが、奥が深すぎてまとめきれませんでした。
結果、このような中途半端な内容のものになってしまいました。
それなりに、楽しんだと言っていただくだけでも、とても励みになります。(^.^)
機会があれば、続編を投稿したいと考えています。

いつも私のブログに訪問下さりありがとうございます。
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Unknown (ninbu)
2022-11-19 20:11:03
@pmr8559goo さわやかさん、こんばんは。
コメントありがとうございます。

今回投稿した菊の花は全てスマホで撮影したものです。
私のブログテーマでもある、「スマホで撮った花だって美しい」と言って頂けて、
とても嬉しいです。(^.^)

私も最近はミラーレスカメラで花を撮ることが多くなっています。
花を撮る目的で出かける場合は、カメラを持参するようにしています。
でも、外出先で偶然シャッターチャンスに巡り合えた場合、スマホが役立ちます。

菊の花も奥が深く、内容的には物足りないかと思います。
少しでも、楽しんでいただけたなら、とても嬉しいです。

いつも私のブログに訪問下さりありがとうございます。
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Unknown (eiwa-6000-2)
2022-11-19 20:12:37


Ninbu さん、こんばんは。
「秋」と言えば、菊と紅葉、

沢山の菊、堪能されましたね。
菊の種類も ピックアップされると、
随分 有る物ですね。

家では、コギクが花盛りです。 でも、今年は、変?。例年の半分です。
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Unknown (なつみかん)
2022-11-19 22:01:26
ninbuさん、こんばんは。
来ました、菊特集!
菊といえば、まずは皇室のご紋章ですよね。
京都には皇室ゆかりの寺院も多いのですが、菊の御紋があるので、すぐにそれとわかります。

色んな種類の菊を載せていただいたので、図鑑として利用させていただきますね。
2枚目の管物、綺麗に撮れていますね!
マーガレットやピンポンナムもオシャレな感じで素敵です。
今の時期植物園ではどこも菊花展をやっていますが、うまく撮れないので投稿したことがありません^^;

それにしても日本人は実にキクを沢山利用しているのですね!
出荷量を見てビックリしました。
これってひょっとして、主に仏様のため?
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Unknown (breezemaster)
2022-11-20 05:53:54
おはようございます^^
バラもですが、菊も負けず劣らず、種類の多い花、
分かるものは、数少ない私です。
そうそう、ホームグラウンドにもってのほかが、毎年咲きます。
見るだけでなく、食用菊として昔から役に立ってきたんですが、何か、日本らしい感じがします。
余談、
みん花の頃、ストケシアを投稿したら、いいねたくさんもらって、逆に名前を覚え、忘れなくなった花になりました^^;
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Unknown (ninbu)
2022-11-20 09:07:44
@eiwa-6000-2 永和さん、おはようございます。
いつもコメントありがとうございます。

確かに日本の秋を代表する花として、最初に「菊」と「紅葉」が挙げられますね。
菊の花は種類がとても多く、菊の花はどれも同じに見えて、品種ごとの違いがよくわかりません。
コギクは小さな花がいっぱい揃うと、とても豪華で華やかでしょうね。
今年は猛暑や天候不順もあり、菊にとっては災難の年だったかもしれませんね。

いつも私のブログに訪問下さりありがとうございます。
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Unknown (ninbu)
2022-11-20 09:09:15
なつみかんさん、おはようございます。
いつもコメントありがとうございます。

菊と言えば皇室の紋として使われており、日本を象徴する花として定着してますね。
菊の花を撮影するのは私も苦手な方です。今回の写真は全てスマホで撮影したものです。
菊花展などでは、種類が多すぎて対象が絞りこめません。
その点、公園などでは個別に植えられており、落ち着いて撮影できますね。

菊が仏花として用いられるのは、1年中いつでも入手でき、花の日持ちが長いからだと言われています。
確かに、急なお葬式に準備できる花として重宝されるのも納得できますね。

いつも私のブログに訪問下さりありがとうございます。
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Unknown (ninbu)
2022-11-20 09:10:41
@breezemaster attsu1さん、おはようございます。
バラの花も品種が多いのですが、菊も調べてわかりましたが、とても品種が多いですね。
日本独自の「古典菊」、欧米産の「洋菊」に分けてみても、その先がカオスの世界です。(笑)

今回はこれ以上深堀するのは諦めましたが、いつかリベンジしたいと考えています。
いつになるかはわかりませんが、「菊の季節」第二弾を投稿したいと思います。
苦労して調べてもわからない花を教えてもらうと、その花だけはしっかり覚えることができますね。

いつも私のブログに訪問下さりありがとうございます。
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