区は、廃止した山中湖林間学園を売却しようとしていましたが、売れないため、このほど4区に分けて売却の入札を始めました。
入札受付は6月25日ですが、早くも「建物のある部分は売れない」と言われています。
23557㎡の広大な土地(転借地)と建物を4002万円で売却!?
何故売れないのか?
この土地は、「転借地権の土地」です。底地は山梨県が持ち、借地権は富士急、区は富士急から「転借地権者」として地代を払い借り受けています。
しかも用途の規制があり、別荘地なので旅館業もレジャー施設もダメ。保養所や会社などのの保養施設としてしか使えません。
買い手がつかないのも当然のことです。だから今回、更地のままの土地だけは「売れる可能性もある。先に売りたい」と、4区画に分けたのです。
返却もできない!行くも地獄、引くも地獄
区は、一時期富士急に返却することも含めて検討をしました。しかし、返却にも条件がありました。それは「更地にして返却する」ということです。今の建物を除却するには、数百本の杭が入っていることもあり、この間の質疑でも「数億円かかる」ことが明らかになっています。
売ることもできない、返却(転借地権の返上)もお金がかかって困難。まさに「行くも地獄、引くも地獄」という状況です。
自民党「どうせ売れないから数億かけて更地にして富士急に返却を」
12日の本会議、自民党は代表質問で「維持費が年数百万かかる不良債権。数億かかっても返却を」と発言しました。
でも区民の貴重な税金の使い方として適切とは思いません。
共産党「財産として有効活用を」
もともと共産党は「廃止・売却ではなく、区民の財産として有効活用を」と強く求めていました。
今、鹿沼野外レクリエーションセンターも廃止され「サークル合宿」などに使える施設も皆無となった中、区民からは「何で廃止したの?」との声が上がっています。
売ることも返すこともできない中、区民の財産として有効活用することこそ必要ではないでしょうか。