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Naoの誰でもわかる!英語の話

英語を勉強している人へ、面白い、ためになる話し、知識・情報などを、誰もがわかるように書いていきます。

(再掲)「いい言葉」から学ぶ英語(3)

2013-01-05 | Weblog
Hello, guys. How're you doing? It was pretty cold today, but I was able to play tennis, singles, though the result of the games was pretty disappointing. How is the weather out there in your town? Hope you are well and enjoying the first weekend in 2013. The third story this year is again a piece that I wrote some time back taking up words by great minds. Hope you will fnd it worth reading. Enjoy! naoki

(3) I’m prepared to die, but there is no cause for which I am prepared to kill.
(私は死ぬ覚悟はできている。しかし、人を殺す覚悟をするいかなる理由も存在しない。)

今回もまたまたマハトマ・ガンディー(Mahatma Gandhi-本名はMohandas Karamchand Gandhi(モハンダス・カラムチャンド・ガンディー))の言葉を使って英語をみていきたいと思います。「でも、ガンディーはインド人なのに英語?」と思われる皆さんも多くいるかと思いますが、実はガンディーは若い頃イギリスで勉強をし、また当時の大英帝国との「戦い」では英語で丁々発止のやりとりを繰り返していますので、英語は「ネイティブ」と言ってもいいと思います。ちなみに、現在世界には英語圏以外にも独特の文化、文法を持った英語が多く存在しますが、Indian English(インド英語)はその中の代表的な英語の一つです。僕の体験から言えるのは、インド英語は発音がかなり特徴的だということ。アクセントの位置が違うので、時々戸惑うこともありましたね~そう言えば。

さて、今回の言葉(文章)を、ガンディーの気持ちを考えながらみていきましょう。ご存知のように、インド独立のために立ち上がったガンディーは、大英帝国と相対します。しかし、暴力は絶対に使わない、いわゆる、「非暴力主義」を貫き、民衆にもそのことを浸透させる努力をしました。暴力は暴力を生むだけで、決して暴力から真の平和は生まれない。このガンディーの信念、哲学が
今回の英文に表れています。

I am prepared to die
(私は死ぬ覚悟はできている。)

これは、ガンディーが、「民衆のため、インド独立のためなら自分一人の命など惜しまない、そのためならいつでも死ねる、死ぬ気持ちの準備(preparation)はできている(be prepared to die)」との気持ちを吐露した部分です。何かをする準備(物理的にも気持ち的にも)ができているという表現が、[主語+be prepared to+動詞の原形] です。以下が例文です。

I am prepared to fight for it.
(そのために戦う準備はできているよ。)
I am prepared to listen to whatever you are going to say.
(君が言おうとしていることを聞く気持ちの準備はできてるよ。)
I am prepared to make a presentation.
(発表する準備はできてるよ。)
I am fully prepared to leave for New York.
(ニューヨークに行く準備は万端さ。)

I am prepared to die. と言ったガンディーですが、すぐその後、自分に死を与える行為(殺人)に言及します。自分が死をいとわないということは、その死をもたらす行為(殺人という名の暴力)そのものを容認するものではない、との意志(非暴力主義)を明確にするために、I am prepared to dieと同じパターンを使い、対比させる形で、I am prepared to killという表現を使います。ただし、その前には、そのような行為をするための理由(cause for which)は存在しない(there is no (cause))という前書きを付けて。それが後段の言葉(以下)です。

there is no cause for which I am prepared to kill
(人を殺す覚悟をするいかなる理由も存在しない)

関係代名詞のwhichの前にforなど(前置詞)が付く、あるいは付ける言い方は、なかなか難しいと思う皆さんも多いかと思います。これは、まず一番強く言いたいこと(主旨)を言い、その後説明が足りない部分(名詞)を関係代名詞で言い換え、それについて言いたいことを付け加える、といった頭の動きからできる文型です。日本語でもありますよね、こんな頭の動き。例えば、

(そんな)規則なんかないよ~。みんなが納得するような。
(There is no rule to which everyone agrees.)

まあ、こんな言い方は、気持ちが先行した(先走った)時の言い方ですけどね。落ち着いて言う時は、「みんなが納得するような」+「規則はない」となりますね。これを [主語+(主)動詞] を基本とする英語の語順にあてはめると、[規則はない] が主構造をつくり、「みんなが納得するような」は、あくまで「規則」の説明(修飾語)ですので、「規則」の説明の位置に来る。この場合、説明文が長いので、その説明は説明されるもの(「規則」)の後に来ます。その際説明される名詞は、再度登場するため、関係代名詞に形を変えるというわけです。よく、頭の中で二つの文章が一つになるっていう説明もありますが。

(A) there is no rule
(B) everyone agrees to no rule
(「前に出てきた名詞と同じものが出てきたら、それを表す関係代名詞に変える」規則の適用)
(A)+(B)=there is no rule+everyone agrees to which
(「関係代名詞は先行詞のすぐ後に来なければならない」規則の適用)
正しい文章((A)+(B)に規則を適用)=There is no rule to which everyone agrees.
*whichだけが前に出ないのは、to whichで一つの固まり(前置詞句)を形成し、動く場合は一緒に動くという規則があるからです。

さて、この説明でガンディーの言葉とそれに類する文型のこと、おわかりいただけたでしょうか。皆さんも是非ご自身でこのような文を作ってみてください。ではまた、英語の「いい言葉」を知り、そして、それを作っている英語のことを一緒に学んでいきましょう。In the meantime, have a Happy New Year, guys. See ya! nao