表現54)That was then, this is now.(昔は昔、今は今)
日本語と英語の言い回しが同じ発想で出来ている例って、いっぱいあるって前に言いましたよね。今回の表現もその中の一つですね。ただ使っている単語が当然ちょっと英語的?って…当たり前ですね。
では、その表現を見ていきましょう。まず、日本語の「昔」で浮かぶ英単語と言えば…そう、pastですよね。じゃあ、それを使って「昔は昔」を訳すと、The past is past. になる。え、それでいいじゃないかって?じゃあ、The past is past. を始めて見たとして、日本語に訳してみます?すると…「過去は過去」…ん?当たり前じゃん、って、思いません?
同じように、「今は今」を訳すと…「now is now」(あるいは、「present is present」? )まあ、どちらも何か禅問答のような、あるいは、当たり前のことを言ってるだけにしか聞こえませんよね。
では、正しい英語をみると…「昔は」にあたる主語は、thatで、「今は」this。そもそも、thisとthatは、日本語でも「これ」と「あれ」と一般的に訳されているところからわかるように、人が物を見る時の距離感の違いを表わしますよね。つまり、近いところにある物をthisで示し、それより遠くにある物をthatで示す。しかし、その感覚は物理的なものだけではなく、抽象的、時間的なものにも適応されます。これはどこの言葉でも一緒ですね。もちろん、日本語でも。また、this とthatは指示代名詞と呼ばれるように、それで何かを示す、あるいは、その後にそれが何かを言うことでその内容がはっきりするものです。何も言わない時は、聞き手(読み手)が文脈の中で理解することになります。この場合はいうと、何も書いてないので、文脈から、thatは、「あの時(昔)のこと(状況)」となり、thisは「この(今)こと(現状)」となるわけです。
ではthenとnowはと言うと…これらも反対語の副詞で、thenは「その時(~した、~であった)」を意味し、その反対の「今(~する)」がnowというわけです。
すみません。長くなりました…。じゃあ、結局今回の表現が意味するところはというと…「あれは、あの時のことで、今はこうさ」「あの時はそうだったけど、今はこうなるってこと」「それは過去の話しで、今は事情が違うから(そうはいかない)」等々、その意味は文脈によって少しづつ変わりますが、まあ、日本語でもっともわかりやすい、頭に残りやすい訳としては、「昔は昔、今は今」とさせてもらいま~す。その気持ちが頭に浮かんだら、すぐに言ってみましょう。That was then, this is now. とね。では、会話です。
Jeff: Pete, we are going to a newly-opened bar in downtown. Is 7 o'clock okay?
(ピート、ダウンタウンで新しく開店したバーに行くよ。7時でいいかい?)
Pete: I need to call Jane if it is okay.
(ジェーンにいいか電話しなきゃ)
Jeff: Asking for wife's permission? You have never done such a thing.
(ワイフのお許しを求めるってわけ? そんなこと、これまでしたことなかったよね)
Pete: Well, that was then, this is now.
(まあ、昔は昔、今は今ってことでね。)
Jeff: Something happened. Right?
(何かあったんだ。だろ?)
Pete: She believes I have a woman and she is checking my every move.
(彼女、僕に女がいるって思っててさ。僕のすること、全部チェックするのよ。)
Jeff: What? That's ludicrous.
(ほんと? それはばかげた話しだよな)
Pete: I know, but some girl left a message in our answering machine the other night, and I had no idea who that was.
(そうなんだけどさ。どこかの女が、夜うちの留守電にメッセージを残しててさ。それが誰かさっぱりわからないってわけ。)
Jeff: (in a small voice) Gee, I had forgotten to tell him that was me…
(小さな声で)いけね、あれ、俺だったって言うの忘れてた…)
Pete: What'd you say? Do you know who that was?
(何か言った? あの女誰か知ってるの?)
Jeff: No, I have no idea. But she might call again and say that she called the different number or something.
(いや、知らないよ。でも、またかけてきて、間違い電話だったとか何とか、言ってくれるんじゃないかな~)
Pete: That's unlikely. But I hope it will happen.
(ありえないよな。だけど、そう願いたいよ)
Jeff: I have a feeling that it will happen very soon.
(僕はそんなことが近いうちに起こるような気がするけどなぁ)
いやはや、冗談も冗談とわかるようにしないとね。それにしても、ジェフの女声のものまねはうますぎたようですね。ジェフが夫婦の危機を早く救うことを期待しながら、今回はこの辺で。最後におさらいで~す。誰かに、「昔はしていたじゃない」って言われた時に言うセリフは…That was then, this is now. いいですね。では…See you in the next story, folks. Bye-bye! Nao
日本語と英語の言い回しが同じ発想で出来ている例って、いっぱいあるって前に言いましたよね。今回の表現もその中の一つですね。ただ使っている単語が当然ちょっと英語的?って…当たり前ですね。
では、その表現を見ていきましょう。まず、日本語の「昔」で浮かぶ英単語と言えば…そう、pastですよね。じゃあ、それを使って「昔は昔」を訳すと、The past is past. になる。え、それでいいじゃないかって?じゃあ、The past is past. を始めて見たとして、日本語に訳してみます?すると…「過去は過去」…ん?当たり前じゃん、って、思いません?
同じように、「今は今」を訳すと…「now is now」(あるいは、「present is present」? )まあ、どちらも何か禅問答のような、あるいは、当たり前のことを言ってるだけにしか聞こえませんよね。
では、正しい英語をみると…「昔は」にあたる主語は、thatで、「今は」this。そもそも、thisとthatは、日本語でも「これ」と「あれ」と一般的に訳されているところからわかるように、人が物を見る時の距離感の違いを表わしますよね。つまり、近いところにある物をthisで示し、それより遠くにある物をthatで示す。しかし、その感覚は物理的なものだけではなく、抽象的、時間的なものにも適応されます。これはどこの言葉でも一緒ですね。もちろん、日本語でも。また、this とthatは指示代名詞と呼ばれるように、それで何かを示す、あるいは、その後にそれが何かを言うことでその内容がはっきりするものです。何も言わない時は、聞き手(読み手)が文脈の中で理解することになります。この場合はいうと、何も書いてないので、文脈から、thatは、「あの時(昔)のこと(状況)」となり、thisは「この(今)こと(現状)」となるわけです。
ではthenとnowはと言うと…これらも反対語の副詞で、thenは「その時(~した、~であった)」を意味し、その反対の「今(~する)」がnowというわけです。
すみません。長くなりました…。じゃあ、結局今回の表現が意味するところはというと…「あれは、あの時のことで、今はこうさ」「あの時はそうだったけど、今はこうなるってこと」「それは過去の話しで、今は事情が違うから(そうはいかない)」等々、その意味は文脈によって少しづつ変わりますが、まあ、日本語でもっともわかりやすい、頭に残りやすい訳としては、「昔は昔、今は今」とさせてもらいま~す。その気持ちが頭に浮かんだら、すぐに言ってみましょう。That was then, this is now. とね。では、会話です。
Jeff: Pete, we are going to a newly-opened bar in downtown. Is 7 o'clock okay?
(ピート、ダウンタウンで新しく開店したバーに行くよ。7時でいいかい?)
Pete: I need to call Jane if it is okay.
(ジェーンにいいか電話しなきゃ)
Jeff: Asking for wife's permission? You have never done such a thing.
(ワイフのお許しを求めるってわけ? そんなこと、これまでしたことなかったよね)
Pete: Well, that was then, this is now.
(まあ、昔は昔、今は今ってことでね。)
Jeff: Something happened. Right?
(何かあったんだ。だろ?)
Pete: She believes I have a woman and she is checking my every move.
(彼女、僕に女がいるって思っててさ。僕のすること、全部チェックするのよ。)
Jeff: What? That's ludicrous.
(ほんと? それはばかげた話しだよな)
Pete: I know, but some girl left a message in our answering machine the other night, and I had no idea who that was.
(そうなんだけどさ。どこかの女が、夜うちの留守電にメッセージを残しててさ。それが誰かさっぱりわからないってわけ。)
Jeff: (in a small voice) Gee, I had forgotten to tell him that was me…
(小さな声で)いけね、あれ、俺だったって言うの忘れてた…)
Pete: What'd you say? Do you know who that was?
(何か言った? あの女誰か知ってるの?)
Jeff: No, I have no idea. But she might call again and say that she called the different number or something.
(いや、知らないよ。でも、またかけてきて、間違い電話だったとか何とか、言ってくれるんじゃないかな~)
Pete: That's unlikely. But I hope it will happen.
(ありえないよな。だけど、そう願いたいよ)
Jeff: I have a feeling that it will happen very soon.
(僕はそんなことが近いうちに起こるような気がするけどなぁ)
いやはや、冗談も冗談とわかるようにしないとね。それにしても、ジェフの女声のものまねはうますぎたようですね。ジェフが夫婦の危機を早く救うことを期待しながら、今回はこの辺で。最後におさらいで~す。誰かに、「昔はしていたじゃない」って言われた時に言うセリフは…That was then, this is now. いいですね。では…See you in the next story, folks. Bye-bye! Nao