Naoの誰でもわかる!英語の話

英語を勉強している人へ、面白い、ためになる話し、知識・情報などを、誰もがわかるように書いていきます。

「使える英語表現」(No. 138)「成り行きに任せるさ。」

2010-02-17 | Weblog
表現138)Let nature take its course.(成り行きに任せるさ。)

「ネイチャー」という英語(?)はもうすっかり日本語ですよね(「うん?」)。いや、英語がカタカナになって日本語の一部になったって意味で、ですね。今回はこのネイチャー、いや、natureが入っている表現のお話です。natureと言えば「自然」、あるいは「自然界」かな?「自然の力」という意味で、Mother Natureという言葉もよく聞きますね。もちろん、物理的な「自然」という意味の他に、抽象的な意味で人や物の「本質、特質」、あるいは、人が持って生まれた「気質、気性」って意味もあるのは皆さんもご存知ですよね。例えば、

It is not in my nature to accept my fault easily.
(私の性分として容易には自分の間違いは認めません。)
It is not in my nature to keep quiet in such a situation.
(私は性格的にそんな状況では黙っていられません。)

同じような意味で、「生まれつき」っていう意味の英語、by natureは中学校で習ったのかな?

He is by nature a very quiet man.
(彼はもともと(生来)とても静かな人ですよ。)
She is kindhearted by nature.
(彼女は生まれつき優しい心を持っている人です。)

今回の表現は、物理的な意味でのnatureが入った表現です。物理的とは言っても、「自然の力」的な抽象的概念ではありますが…。「自然」というのは我々が手を加えて変化させる、あるいは、コントロールすることはある程度できますが、もし何もしなければ、それなりの力が働いて、それこそ「自然に」落ち着くところにおちつく(動いていく)ものですよね。ですから、「自然(nature)がその道筋(its course)を行く(たどる)(take)ままにする(let)」、あるいは、「自然がありのままの道程をたどるのを許す」という意味の英語である、let nature take its courseは、言い換えると、「成り行きに任せる」になるわけです。

通常、この表現は、人が何かをした後に、「後は成り行きに任せるしかないね」、といった感じで使われますので、努力をした、後はどうこうあがいても仕方がない、と感じる場面で使うことになります。ちなみに、お医者さんが病院でこの表現を使うと…わかりますよね。結構深刻な言い方になります。「これ以上の医学的処置はできません。」ということを意味することになりますからね。延命治療を止める場合などにもこの表現が使われる、と、どこかに書いてありました。さて、それが本当かどうかはわかりませんが、使い方としては間違いないですね。

この表現以外でnatureが使われるユニークな日常表現としては、(a, the)call of natureというものがあります。「自然の呼ぶ声?」まあ、そんなところでしょうが、「「自然」が自分を呼んでいる」、つまり、「自然現象が生じるとの感覚がある」…あ、わかりましたよね。そう、「トイレに行きたくなること」を意味しているわけです。「でも、その使い方は?」以下をご覧ください。

Because of the call of nature, he cannot come to the phone right now.
(トイレに行っているので、彼は今電話に出れません。)
Where are you going, Bill? → Call of nature.
(どこに行くんだい、ビル) (トイレ。)
Excuse me. I have to answer a call of nature.
(ちょっとごめん。トイレに行かなきゃ。)

僕はこれまでcall of natureを使ったことがないですし、使われた場面に遭遇したことはなかったですね。トイレに行くことを告げる時は、通常は、I need to use the bathroom. とか、I want to wash my hands.とか、I am going to the powder room.(女性のみです)とか、men's room, lady's roomに行く、という表現で十分その意味がわかりますからね。普通は、Excuse me.と言えばわかりますしね。ドラマや映画では、もっと直球のI wanna pee.とか、I have to pee.のように、pee(おしっこをする)という動詞を使っている場面をよく見ますが、子供はいいですが、大人がそう言うと…まあ、言う相手にもよりますが、親しい間柄の人には使ってもいいようですが(ネイティブによると)、私たちは普通は避ける方が安全ですね。

では、今回の表現のおさらいを以下の会話でどうぞ。Here you go!

(Andrew and Mike are discussing the new company project they want to get for their group./アンドリューとマイクは彼らの部署が狙っている会社の新事業について話をしている)
Andrew: Are you ready for the presentation tomorrow?
(明日のプレゼンの用意はできたかい?)
Mike: I think so. I have spent long hours at my computer and checked all the details.
(だぶんね。コンピュータの前で長い時間使って細部までしっかりチェックしたよ。)
Andrew: Good. We count on you, Andrew. You are the star of our group.
(いいね。君を頼りにしているよ、アンドリュー。うちの班のスターだからな。)
Mike: I don't know about that. But, I have done all I could so far. I will do my best tomorrow .
(それはどうかわかんないけど、まあ、これまでやれることは全てやったしね。明日はベストを尽くすよ。)
Andrew: That's the spirit, Mike. As for the result, let nature take its course.
(その調子だよ、マイク。結果については、成り行きに任せるさ。)
Mike: Right. Keep your fingers crossed, Andrew.
(だよね。祈っといて、アンドリュー。)
Andrew: I will.
(わかった。)

「後は天まかせ」とか、「神のみぞ知る」とか、若干宗教的ニュアンスのある表現の中立版が今回の「自然(の成り行き)に任せる」とも言えるかと思います。使う場面は限られますが、知っていて損はないと思いますよ。Okay, guys. That is all for today. I will see you in the next story soon. In the meantime, have a good one! nao


「いい言葉」から学ぶ英語(13)

2010-02-16 | Weblog
いい言葉(13)☆ Memorize the「いい言葉」☆
Grief can take care of itself, but to get the full value of a joy, you must have somebody to divide it with.
(深い嘆きは他に必要とするものはない。しかし、喜びの真の価値を得るためには、それを分かち合う誰かを持たなければならない。)
(by Mark Twain)

前回take care ofについて話をしました。人が主語(行為者)の場合は「~の面倒をみる」とか、「~の世話をする」とか話は簡単でしたが、抽象名詞が主語となると、その日本語訳が難しいことを話しました。なぜなら、生きていないものが「~の面倒をみる、世話をする、処理をする」ことは出来ませんからね。少なくとも、そんな風には日本語では言いませんので、それにぴったりはまる日本語訳を見つけるのが難しいわけです。でも、概念的にはわかりますよね。なので、そんな場合は、日本語で理解しようとするよりも、英語で理解する方がいいということを話しました。

今回の「いい言葉」も、[ 抽象名詞A+take care of+[抽象名詞A→itself] ]の形が入っています。主語は、「深い嘆き(grief)」で、それがtake careするのが、それ自身(itself)です。「何かわかるような、わからないような…?」ですね。そこで僕はその訳を「深い嘆きは他に必要とするものはない」としました。どうしてって?深い嘆きはそれだけでそれをtake care(面倒をみる、処理する)ことができる(can)ってことですから、ちょっと難しい言い方をすると、自己完結することができるっていうことだからです。「深い嘆きは自己完結的である」…わかる人にとっては、この方が訳としてはぴったりって思われるのかも知れませんね。

その後の、to get the full value of a joy(喜びの真の価値を得るために)については、あまり問題はないと思いますが、joyの前にaが付いていることに注意してくださいね。「joyは可算(数えられる)名詞?」と思われる方もおられるかも知れませんが…はい、可算名詞です。抽象名詞でも単数形、複数形を持つものも多くあります。「joy(喜び)-joys」「sorrow(悲しみ)-sorrows」「agony(苦悩)-agonies」、そして、今回の表現にある「grief(深い嘆き)-griefs」、あるいは「worry(心配)-worries」も数えられる抽象名詞です。こうして見てみると、いい意味でも悪い意味でも、心が感じる強い衝撃は「数えられる」ということですね。それはきっと、それらが何らかの一つ一つの体験からくるものであることが原因ではないかと思います。日本語でも、「心配事がたくさんあって…」と、数えますよね。その概念は共通のように思います。ちなみに、心の痛みを表現する言葉であるsorrow, agony, grief等の日本語訳は同じものが使われる場合が多いですが、それらには微妙にニュアンスの違いがあります。僕なりの違いを日本語で言うと、sorrowは「悲しみ」、agonyは「苦悩」、そして、griefは「嘆き」という感じです。それらの感覚的な違いを確認したい方は辞書をじっくり読んでみてください。なんとなくそれらの違いがわかると思います。ついでと言ってはなんですが、「人生の苦楽を~と共にする」と言う時に使われる英語は、share joys and sorrows with someone、「人生の苦楽」の場合は、joys and sorrows of lifeと、「苦」の部分にはsorrow(悲しみ)が使われる方が多いです。「喜び」と対比するのには、agonyとかgriefは重すぎるからだと思います。これ以上は辞書でご確認を…。

表現の最後の部分である、you must have somebody to divide it withは、somebody to divide it withに注意してくださいね。この使い方は、I want something to eat.(僕は何か食べるものがほしい(何か食べたい)。)や、Do you have anything to drink?(何か飲み物な~い?)に共通するto不定詞を含んだ言い方です。「それを一緒に分ける(divide it with)べき誰か(somebody)」という感じです。このようなto不定詞を使えるようになると、英語はぐんと伸びてきますよ。是非使ってみてくださいね。

ということで、今回の表現の分析(?)は終わりです。では、もう一度今回の表現をご覧ください。

Grief can take care of itself, but to get the full value of a joy, you must have somebody to divide it with.
(深い嘆きは他に必要とするものはない。しかし、喜びの真の価値を得るためには、それを分かち合う誰かを持たなければならない。)

「悲しみや深い嘆きはそれに自分で浸るしかない。だが、喜びは違う。その本当の価値を知るためには、それを分かち合う他人が必要だ。自己中心的な喜びは、人に真の喜びを与えてはくれない。人は、喜びを他人と分かち合うことで始めてその本当の意味を体感できるのだ。」Mark Twainは、そう言っているのだと思います。

I wish I had someone to share joys and sorrows of life. I hope you do have someone, but if you do not, let's find someone soon, shall we? Okay, guys. That is all for today. I will see you in the next story soon. In the meantime, let’s try to find someone special in life. Have a good one! nao




「いい言葉」から学ぶ英語(12)

2010-02-15 | Weblog
いい言葉(12)☆ Memorize the「いい言葉」☆
If we take care of the moments, the years will take care of themselves.
(私たちがもし今のこの瞬間を大切にするならば、これから先の長い年月は、何もせずともうまく過ごしていくことができるだろう。)
(by Maria Edgeworth, from O Magazine, April 2004)

今回の表現の日本語訳はとても難しく、英語が伝えたいことを十分に表しているとは思えません。どんな言語においてもそうですが、その言語が伝えたいことは、本来はその言語で、その語感を理解することが大事です。今回の表現はそのいい例だと思います。単語的には難しいものは何もなく、また文章自体も感覚的には十分理解できるのではないかと思います。しかし…日本語にするとなると、すんなりとはいきません。何が難しくしているかを皆さんとともに考えてみたいと思います。

文章の中心になっている動詞(句動詞)は、take care ofですね。これは結構多くの概念を含みますが、その中心的意味は、「~の(of)面倒、世話/ケアー(care)をする」ということです。そこから、「~を引き受ける、処理する、対処する」という意味も出てきます。ですから、Ifクローズ(節)の部分は、「私たちがthe momentsをケアーすれば」になり、主節(メインクローズ)の部分は、「the yearsがそれ自身(the years)をケアーする」になります。

「なんじゃそりゃ?」と思っていらっしゃる方もおられるかと思いますので、もう少し説明を…。この表現では、the momentsとthe yearsとが対比されて使われています。the moment(一瞬)は、「一瞬、一瞬の積み重ね」という意味を出すために複数形(the moments)になっています。そして、the year(年)は、その「一瞬、一瞬の積み重ね」(the moments)がthe yearという人生の一つの時間的区切りになるという意味で、the momentsと対比して使われています。the yearsと複数形になっているのは、これから長く続く将来の年月を表すためです。

つまり、人(私たち)が現在の一瞬、一瞬(the moments)さえ大事にケアーしていけば、その結果として生じる「年」(the year)、また、その積み重ねである長い年月(the years)は、特にケアーしようと思わなくても、自然にうまくいく(take careされる)ものだということを言っているのです。換言すると、将来のことをくよくよ考えるより、その因となる今を精一杯全力で生きることが何よりも大切である、ということをこの表現は私たちに伝えています。

人が瞬間、瞬間を意識的にケアーする。すると、その結果できた年月が今度はそれ自身をケアーする。take careという動詞を片方では人を主語として使い、次にthe yearsという抽象名詞を主語として使うことで、結局は自分の行動(take care)こそが物事をうまく行かせる源であることを言外に述べているわけです。英語ならではの表現かと思います。結構深いですよね。Don't you think so?

今回は、英語の語感で英語が言わんとすることを理解する、をテーマに…あ、そんなにおおげさには考えてなかったですが…take care ofという、英語を勉強した人なら誰もが知っている句動詞(複数の語で構成される動詞)を使った「いい言葉」を見てきました。英語の感覚をつかむと同時に、その意味を人生に活かすためにも、是非今回の「いい言葉」を覚えてくださいね。では、もう一度…。

If we take care of the moments, the years will take care of themselves.
(私たちがもし今のこの瞬間を大切にするならば、これから先の長い年月は、何もせずともうまく過ごしていくことができるだろう。)

See you in the next story, folks. Goodbye! nao

「使える英語表現」(No. 137)「その機会を逃さない手はないから…。」

2010-02-14 | Weblog
表現137)I will make hay while the sun shines and buy dozens of gifts.(その機会を逃さない手はないから、ホワイトデイのために何十個か贈り物買っとこ。)

今回の表現はアメリカ(欧米かな?)の文化的背景がはっきりと反映されていますよね。この間書いた、find a needle in a hay stack(何かをすることは至難の業、骨折り損)に通じるものがありますね。hay(ヘイ/干し草)は牧場では家畜のえさとして必要なものですが、それを作るのはなかなか難しい。草を切るのが早すぎると緑が濃すぎてだめ。遅くなってしまうと雨が降って草がだめになってしまう可能性が大になる。また、干し草は当然夏しか出来ませんので、農家の人たちは日の照り具合にいつも気をつけながら、冬に備えて干し草作りをしなければならないわけです。つまり、農家の皆さんは、make hay while the sun shines(太陽が輝いている間に干し草を作る)ことになるわけです。

このことから、この表現は以下のような意味合いで使われます。

To take advantage of a brief opportunity while it is still there.
(ちょっとした機会があれば、それがまだあるうち(間)に利用すること。)
To take an opportunity to do something when the time and conditions are available.
(時間や条件が好都合の時にその機会を逃さず何かをすること。)

どちらも同じような意味ですよね。要は、「出来る時にその機会を逃さず実行する」ということなんですが、訳はつけにくいですよね。なので、この表現はその言葉の意味ではなく、概念をしっかり覚えて使うことになります。だって、僕たちの普通の会話の中で「太陽が輝いている間に干し草を作る」なんて言わない(意味しない)ですよね。農家の人ならともかく…。

意味はわかったとして、問題はその使い方です。今回の表現は動詞句(述部)全体が一つの成句になっています。ということは、主語がmake hay while the sun shinesすることになりますが、それを言っただけでは意味をなしませんよね。何をすることが、あるいは、何をするために「干し草を作る」のかを言わないとね。つまり、何らかの文脈がないと、この表現は意味をなさないことになるわけです。「う~ん、どんな文脈?」例えば、

□ 昨日はいつもと違って結構暇な時間があったので、make hay while the sun shinesして、たまっていた宿題をやっちゃった。
□ Make hay while the sun shinesして、そのパーティではできるだけ多くの人たちと知り合いになるぞ~。
□ 今度いつこんなおいしい仕事が入ってくるかわからないから、make hay while the sun shinesして、稼げるだけ稼いでおこう。

といった感じです。「う~ん、ちょっと使うタイミングが難しそう…」確かに…。感覚的には、「この機会を逃さないで(make hay while the sun shines)(~するつもりなんだ。)」あるいは、「(~だったので、)そのチャンスを逃さなかったよ。(made hay while the sun shone)(それで~したんだよ。)」というふうに考えて使ってください。では、この表現が会話でどう使われるか、以下でご確認ください。

David: I hear that K-mart has a big bargain sale of miscellaneous items.
(ケーマートがいろいろな物のバーゲンセールをやってるってさ。)
Nao: Really? That's good news. I will make hay while the sun shines and buy dozens of things for the White Day.
(ホントかい?それはいいニュースだ。その機会を逃さない手はないから、ホワイトデイのために何十個か贈り物買っとこ。)
David: How many chocolates have you got?
(チョコレート、いくつもらったんだい?)
Nao: So far, one.
(今のところ、一つ。)
David: Only one? And how many more do you expect to get?
(たった一つ?で、あとどれくらいもらうと思ってるわけ?)
Nao: Who knows? But there is much time left today.
(それはわからないよ。でも、今日の時間はまだいっぱい残ってるじゃない。)
David: It's always good to be optimistic, for sure.
(確かにいつも楽観的でいるってことはいいことだ。)
Nao: How many have you got?
(君はいくつもらったんだい?)
David: Seven, so far.
(7つかな、今のところ。)
Nao: Great. Let's make hay while the sun shines and get a bunch of things at K-mart at discount prices.
(すごいじゃない。一緒にこの機会を逃さないでケーマートで安い物をたくさん買おうぜ。)
David: Okay. Sounds like a good idea. By the way, how many chocolates did you get last year, Nao?)
(オーケー。いい考えかもね。ところで、去年はチョコレートいくつもらったの、ナオ?)
Nao: One.
(一つさ。)
David: Oh, is that right?.
(あ~そうなんだ。)
Nao: Things change, David. I can feel it.
(物事は変化するものさ、ディビット。そんな予感がするんだ。)
David: I'm envious of your optimism.
(君の楽観主義はうらやむばかりだな。)
Nao: Thanks, David. Then, let's go!
(ありがと、ディビット。じゃあ、行こうぜ!)

まあ、なんという前向きな生き方…というか、天然?(ん?Nao?)Any way, I hope you understood the expression, make hay while the sun shines, and that you could use it when the time comes. 一度無理やりでも使ってみてください。そうすれば、その感覚がなんとなくわかると思いますよ。Okay. This is all for today. I will see you soon in the next story, folks. In the meantime, have a good one! nao


NOTICE

2010-02-13 | Weblog
To those who are reading my blog every day

Good evening, folks. I was unable to write a new story today as I failed to find enough time to do it. I apologize for my not writing and I promise that I will upload a new story tomorrow. Please visit here again tomorrow and I hope you will find the new story interesting and worthwhile. In the meantime, I wish all of you a very happy weekend.

Best,

Your friend, Naoki

「いい言葉」から学ぶ英語(11)

2010-02-12 | Weblog
いい言葉11) All of us tend to put off living. We are all dreaming of some magical rose garden over the horizon - instead of enjoying the roses that are blooming outside our windows today. (by Dale Carnegie)
(私たちは皆、生きることを先延ばしにしがちである。私たちは水平線の彼方にある夢のようなバラの園を夢見ているー私たちの窓の外に咲いているバラを今日楽しむかわりに。)

今日の「いい言葉」には皆さんの知らないような単語・表現はないですよね、きっと。tend to(~する傾向がある、しがちである), put off(延期する、延ばす), dream of(夢をみる), over the horizon(水平線の向こうに、彼方に), instead of+ing(~するかわりに), bloom(~(花)が咲く)など、中学校、高校で学んだ基本的な単語・句ばかりですよね。

今回この表現を選んだのは、英語の勉強というよりも、その言葉自体を皆さんとshareしたかったからです。僕くらいの歳になると、時々「幸せ」ってなんだろう、って考えることがあります(特に僕の場合は、かな?)。また、生きるとは…と考えることも。Carnegieは、All of us tend to put off living.と言って、私たちは常日頃本当の意味で「生きる」ことをしていない、と言っています。そしてその理由は、どこか遠くにある(over the horizon)夢のような美しい世界(magical rose garden)にばかり目をやり、すぐ身近に咲いている(blooming outside of our windows)美しい花をめでる(enjoy the roses)ことをしていないからだと。

「人の幸せは手の届かない遠くにあるのではなく、実は手の届く日常の中にある。それに気づかないで日々過ごすことは、本当に価値のある、幸せな人生を生きていないに等しい。」とCarnegieは言っていると思います。同感です。でも、人は、「上を見ればきりがない」とは知っていても、ついつい…。

人生は苦しみが多いものです。時としてmagical rose gardenどころか、未来を考えると漆黒(しっこく)の闇(やみ)しか見えない時もあるかも知れません。しかし、そんな時には目の前、身の回りをよく見ることです。そこには今まで気づかなかった大切なもの、幸せがきっとあるはずです。それを感じることで、人は未来にたいする絶望から解放され、明るい未来の軌道にまた乗れるものです。人が生きるとは、日々小さな幸福を感じ、それを積み重ねることで、後に生の大きな満足感に包まれることではないでしょうか。

だから、人はその途中で生に絶望してはいけません。幸せは必ず身近にあります。それを見ようとする、探す努力さえすれば、絶望はそのうち希望へと変わるのです。そう信じて生きることを決して忘れてはいけません。

One of my colleagues took his life the day before yesterday. Last year, we have exchanged some emails talking about our life and our deceased fathers, both of whom died of cancer. I am deeply saddened by hearing the news. I wish I could have given him enough support so that he didn’t do what he did. Now, all I can do is to pray that he rests in peace in the universe. Farewell, my friend…

See you next time, folks. nao

「使える英語表現」(No. 136)「ニュースを聞いて超驚いたよ。」

2010-02-11 | Weblog
表現136)I was so taken aback by the news.(ニュースを聞いて超驚いたよ。)

何かが急に起こった時に、びっくりした、どうしよう…と動揺したような時の気持ち・状態を言うのに使われるのが、(be) taken abackという表現です。abackって単語、聞いたことないでしょ。この単語そのものはもう死語に近く、今はtaken abackという表現の中だけで使われます。意味は、「後ろの方へ(in a backward direction)」という意味で、もともとはaとbackが離れていたものが、15世紀になって一つ(一語)になったそうです。同じような単語として今残っているのが、around。また昔は、adownという言葉もあったそうですが、今はありません。

このaback(後ろの方へ)とbe taken(連れて行かれる)が一緒になるので、全体の意味としては、何かがあって、それを聞いて(知って)驚きのあまり後ろの方へひっくり返る、ジャンプする(?)って感じになります。イスに座っていて、その驚きを表すために後ろへ目一杯倒れるって演技ありますよね。あんな感じかな?それが、be taken abackの意味です。通常のsurpriseとかstartle(スタートル)より、もうちょっと驚きの度合いが強く出る表現ということになるかと思います。

この言葉、もともとは船乗り用語だったらしく、帆船の帆が強い風で後方に引っ張られることを意味し、その後船がその影響で後方に動く状況を、The ship was taken aback.という言い方で表現するようになったとのことです。それが18世紀くらいまでで、19世紀(1800年代)になると、その言葉が「物が引っ張られる」から、「人が驚かされる」等の意味の比喩に使われるようになったそうです。あの有名なCharles Dickensも、1842年に出版されたAmerican Notesの中で、こう書いているそうです。

“I don't think I was ever so taken aback in all my life.”
(私は、これまでの人生の中で、こんなにも驚いたことはなかったように思う。)

ということで、ちょっとした「うんちく」でしょ(笑)。では、この表現を会話の中で確認してください。Here you go!

(Joe and Mark happened to have met at a coffee shop in a long time./ジョーとマークは長い間会っていなかったが、たまたまコーヒーショップで出会った。)

Mark: Hi, Joe. Long time no see. How're you doing?
(やあ、ジョー。久しぶり。元気かい?)
Joe: Oh, hi, Mark. I'm just fine. How about yourself?
(オーハイ、マーク。元気だよ、僕は。君はどうだい?)
Mark: I can't complain. I'm all right.
(問題ないかな。なんとかやってるよ。)
Joe: By the way, Mark. Did you hear about Toyota?
(ところでさ、マーク。トヨタの事、聞いた?)
Mark: You bet. I was so taken aback by the news.
(もちろんさ。ニュースを聞いて超驚いたよ。)
Joe: Do you think Prius is doomed?
(プリウスはもうダメかな?)
Mark: I don't think so. Even though Toyota recalled so many cars in the world, Prius is still the best-selling car in the world and that should stay for some time.
(そうは思わないな。トヨタが世界でどんなに多くの車をリコールしてもさ、プリウスがまだ世界でベストセリングカーだし、しばらくそのことは変わらないんじゃないかな。)
Joe: I see. But it has brake problems, which is a serious problem for drivers'safety. In addition, Toyota seems to have some problems in its management.
(なるほどね。だけど、ブレーキの問題だし、ドライバーの安全にとっては深刻な問題だよな。しかもさ、トヨタはその会社運営に問題があるように思えるんだよな~。)
Mark: You may be right. As a matter of fact, I was thinking about buying Prius this summer. I'm more concerned about it.
(そうかも知れないな。実はさ、この夏にプリウスを買おうと思ってたんだ。もっと心配になってきたな~。)
Joe: I understand how you feel. I might be of your help.
(君がそう思うのはよくわかるよ。僕が助けてあげられるかも知れないな。)
Mark: What do you mean?
(どういう意味だい?)
Joe: Here is my card. Give me a call anytime, 24 hours, my friend.
(これが僕の名詞。いつでもいいから電話して。24時間いつでもね。友達だもの。)
Mark: Your Friendly Car Sales Representative, Joe Black…Honda Insight Hybrid…Oh, I see.
(あなたのフレンドリーなカーセールスマン、ジョー・ブラック…ホンダインサイトハイブリッド車…あ~なるほどね~。)

まあ、競争相手にしてみれば、この機を逃さずtake advantage ofして市場の開拓を図らなきゃいけませんよね。わかります!Go for it, Joe!(頑張れ、ジョー!)あ、sorry…I just got carried away.ちょっと言い過ぎたかも。TOYOTAの方、I'm terribly sorry. To be honest with you, I like TOYOTA a lot. (^^) Okay, guys! See you soon. Goodbye! nao






「使える英語表現」(No. 135)「笑い物になりたくない!」

2010-02-10 | Weblog
表現135)I don't want to make a fool of myself.(笑い物になりたくない!)

そりゃあ誰だって笑い者にはなりたくないですよね。でも、時としてそれを覚悟でしなければないことだってあるのです!え?別に何かがあって力が入っているわけではないですけど…今回の表現を使う時って、結構、本当はそうしなければならないって気持ちが強い時が多いような気がするんですよね。つまり、「そりゃあ、そうすれば、出来ればいいに決まってるけどさ~、でも、そんなことをしたら、みんなに笑われるしな~」って感じの時ですね、この表現を使う時って。僕もこの表現は結構よく使います。え?何かする勇気がない人、ってですか?(Don't I have guts to do things?) う~ん、そんなところもあるかも…。(Well, I don't know. I'm kid of a cautious person, so I may have such a tendency.)

英語の方はいうと、きわめて簡単です。make は「作る」と考えて、a foolは「バカな人、愚か者」。out of は、「~から」。makeと一緒に使うと、「~から~を作る」って感覚ですね。で、この場合、「作る」のは、a fool「バカな人、愚か者」ですから、make a fool of myselfとなると、「自分自身から愚かな人間を作る」となります。つまり、自分自身の愚かさ、愚かな部分を出して、自分自身をばかな人間として外(人)に見せるって意味で、「自分を笑い者にする、ばかなまねをする、恥をかく」ということになります。もちろん、この表現は、make a fool out of oneselfと、誰と限ったわけではありません。例えば、

He made a complete fool of himself by saying such a stupid remark.
(やつは、あんなばかなことを言ったために、皆のいい笑い者になったよな。)
Don't make a fool out of yourself.
(愚かなことはするなよ。)
John made a fool (out) of his boss.
(ジョンは、上司のことをばかにしていたよ。)

といった具合です。使い方は簡単ですよね。では、今回の表現を会話で確認してください。(「え?もう終わり?」)はい、今回はsimple is bestということで…。Here you go!

(Scott and Jim are talking at the cafeteria on campus)
Scott: Do you know Jenny?
(ジェニーって、知ってるかい?)
Jim: Jenny? The most beautiful girl in Physics 308?
(ジェニー?あの物理学308のクラスの超きれいな子のこと?)
Scott: Yeah. That Jenny I'm talking about.
(そう。あのジェニーのことを言ってるんだ。)
Jim: What about her?
(彼女がどうかしたの?)
Scott: I have a crush on her.
(彼女に夢中なんだ。)
Jim: That makes two of us. But, what's new? As far as I know, every man on campus likes her a lot.
(僕も同じだけど。それがどうしたの?僕の知っている限りでは、キャンパスにいる男どもはみんな彼女が大好きだよ。)
Scott: As far as I'm concerned, not a single day passes by without thinking about her.
(僕の場合はさ、一日として彼女のことを考えない日はないってことなんだ。)
Jim: Okay. You are in love with her. So?
(わかったよ。彼女に恋してるってわけね。それで?)
Scott: Don't you understand? I don't know what to do about it and that bothers me.
(わかんないの?どうしていいかがわからないわけよ。それが悩みだってこと。)
Jim: You know what? There is a very simple solution to it.
(そうさな。それには超簡単な解決策があるわ。)
Scott: What is it?
(なんだい?)
Jim: Ask her out.
(デートに誘うのよ。)
Scott: I don't want to make a fool of myself.
(笑い物になりたくない!)
Jim: Nothing happens unless you take an action.
(アクションを起こさなきゃ何も始まらないっしょ。)
Scott: I know you are right. But, if I do it, I will make a complete fool of myself.
(君が正しいのはわかってるさ。だけど、もしそうしたら、完全に恥をかくよな~。)
Jim: Who knows? She might like you.
(それはどうかな?彼女、君のこと好きかもしれないじゃん。)
Scott: Do you think so?
(そう思うかい?)
Jim: Ah, yeah. I guess.
(あ~まあな。そうじゃない。)
Scott: Okay. I made up my mind. I will talk to her tomorrow and ask her out.
(わかった。気持ちは決まった。明日彼女に声かけて、デートに誘うよ。)
Jim: (in a small voice) Gee, I made a fool of myself by saying such a stupid thing.
((小さな声で)しまった。あんなつまらないことを言って、ばかなまねしたな、おれ…)
Scott: What'd you say?
(何か言った?)
Jim: I said, God bless you.
(神のご加護がありますようにって、言ったんだ。)
Scott: A friend in need is a friend indeed.
(困った時の友こそ、真の友ってね。)
Jim: Whatever.
(なんでもいいけど…)

ということで、今日は美しい友人愛をお届けしました(^^)(あ、違うか!?)では、次回まで。See you! nao

Intermission(休憩)2-8-10

2010-02-09 | Weblog
Intermission(休憩): Humor(ユーモア/ジョーク)

今回はたまたま見つけた面白いQ&Aを紹介します。質問は…
Q. Why did the chicken cross the road?(なぜ、にわとりは道を渡ったのか?)

どうでもいいような質問ですが、その答えに多くの有名人が答えています。もちろん、ジョークですが、その答え方がそれぞれの有名な言い方、考え方に基づいているところが面白いわけです。引用は、Answer.comからです。どれくらいわかるかな?トライしてください。Enjoy!

Answer:
For all intents and purposes, the chicken probably crossed the road to get to the other side. But then, perhaps we should look at the deeper significance of this action…

Plato: For the greater good.

Captain James T Kirk: To boldly go where no chicken has gone before.

Richard Nixon: The chicken did not cross the road. I repeat, the chicken did NOT cross the road.

Sigmund Freud: The fact that you are at all concerned that the chicken crossed the road reveals your underlying insecurity.

Bill Gates: I have just released the new Chicken Office 2000, which will not only cross roads, but will lay eggs, file your important documents, balance your checkbook and eat your neighbour.

Charles Darwin: Chickens, over great periods of time, have been naturally selected in such a way that they are now genetically disposed to cross roads.

Albert Einstein: Whether the chicken crossed the road or the road moved beneath the chicken depends upon your frame of reference.

Hillary Clinton: That's what I'd like to know. Why DID the chicken cross the road?! But this administration is operating in secrecy, witholding important information from the American people, about how many chickens crossed the road and why they crossed it.

Martin Luther King, Jr: I have a dream! I have a dream of a day, when ALL chickens can cross ALL roads without having their motives called into question!

Ernest Hemingway: To die. Alone. In the rain.

Official Chicken Representative: Because he wanted to. Do you not think that maybe chickens have rights too? If you crossed the road no one would question you.

To see her flat mate. No, hang on - that was the toad.

Colonel Sanders: I missed one?


「いい言葉」から学ぶ英語(10)

2010-02-08 | Weblog
いい言葉10)If the people who make the decisions are the people who will also bear the consequences of those decisions, perhaps better decisions will result.
(もし、決断を下す人々がそれらの決断の影響を被る人々であれば、おそらくより良い決断が生まれるであろう。)
[by John Abrams, The Company We Keep: Reinventing Small Business for People, Community and Place]

☆Memorize the「いい言葉」!!!☆

昨今の政治の状況を見ていて、つくづく今回の言葉通りだなと感じます。皆さんはいかがでしょうか?お金持ちの子供として何不自由なく過ごしてきた人たち。何千万円という給与をもらって、それでも「活動」に足りないといってお金を何千万、何億と集めている人たち。ちょっと話をしただけで、あるいは、テレビに出るだけで年間何百万、何千万と稼ぐ人たち。そんな人たちが本当に困っている人たち、毎日一所懸命働いて、地道に少しづつ貯金をして頑張っている一般家庭の気持ちや生活を本当にわかるのでしょうか。その人たちが下した決断で被る毎月の何千円、何万円という経済的負担は、彼らにとってみれば取るに足らない負担でしかありません。今回の「いい言葉」は、そんな人たちが下す決断のむなしさ、社会の現実を物語っています。あ、何か愚痴っぽくなりましたね~(すみません…)。では、英語の勉強に移ります。

今回の言葉から学びたいのは、2つの関係代名詞によって構成される文(節)が接続詞(if)によって条件節となり別の文に繋がるという、英語らしい文章構造です。それを一度だけ読んですんなり理解するためには、しっかり英語の脳(理解構造)が出来ていなければなりません。かなり英語が出来る人間でも、このような文を理解するのにはかなりの認知的負担がかかります。つまり、しっかり理解しようと思わなければ、混乱して理解できないということです。我々にとって関係代名詞って、なんかややこしいですよね。しかも、それが二つあって、しかも、「ならば」なんて言われると、「ん?だから…で?」と、頭が混乱しがちです。しかし、その頭の動きがすんなり出来ないと、なかなか英語力は伸びません。なので、皆さんには今回の表現を是非是非、覚えていただきたいと思います(覚えてくださ~い!)。

ここで単語、表現の確認です。make the decisionsは、「決断をくだす」。bear(ベア) the consequences(コンセクウェンスの複数形)ofは、「~の影響(結果)を被る(受ける)」ということです。bearという言葉は、「熊?」ではないです…。それは名詞。これは動詞で、「~を負う、持つ、負担する、担う」あるいいは、「身につける、持つ」という意味を持ちます。この場合は、consequences(結果、結末、効果、影響等)を「担う、被る」という意味になります。また、bearという単語は、bear~in mind (or, bear in mind~)(~を心に留める)という表現でもよく使われますよね。また、consequence(コンセクウェンス)という単語は、as a consequence of(~の結果として)という表現の方がよく知られているかも知れません。確認してください。

最後に、resultという単語について。これは動詞(自動詞―目的を取らない、自(分)だけで意味を成す動詞のこと)で、「(結果的に)生じる、起こる」という意味ですね。resultが「結果」であることは誰でも知っていると思いますが、それが動詞になると、なかなか使いにくいものです。しっかり覚えたいと思います。

さて、英語の説明はこれくらいでいいですよね。その意味がはっきりわかったら、今度は、今回の「いい言葉」を何度も繰り返して読み、出来れば覚えましょう。そうすれば、英語の脳、回路が少しづつ確実に出来てくること、間違いなしです。では、ここで再度、今回の表現を見てみましょう。

If the people who make the decisions are the people who will also bear the consequences of those decisions, perhaps better decisions will result.
(もし、決断を下す人々がそれらの決断の影響を被る人々であれば、おそらくより良い決断が生まれるであろう。)

Please bear this in mind, and say it whenever you have a chance. Then you can make it part of your English. Good luck, guys and see you soon. Goodbye! nao