Naoの誰でもわかる!英語の話

英語を勉強している人へ、面白い、ためになる話し、知識・情報などを、誰もがわかるように書いていきます。

「使える英語表現」(No. 134)「ちょっと待っていだだけますか?」

2010-02-07 | Weblog
表現134)Could you hang on a second?(ちょっと待っていだだけますか?)

何を待つのか、ですって?「しばらく、そのままでお待ちください。」と機械的な声に言われ、待つ、あの「待つ」ことを指します。そう、電話ですね、もちろん。今回は電話に係る英語表現について話をしたいと思います。「何で今電話?」とお思いの皆さんも多いかと思います。実はこの頃、映画やドラマを見ていて電話のシーンが結構多いことに気がつきましてね。特に刑事ものでは電話のシーンがドラマをスピーディに展開するのに欠かせないエレメントだということも改めて気づきました。そこで、知っておられる皆さんも多いことは承知の上で、この話題を取り上げました。

電話で使う英語って、特に複雑なものがあるわけでもないですよね。言いたいことを言えばいいだけですから。ただ、状況によっては何から話せばいいのかな~って戸惑うことはあります。僕も始めてアメリカでタクシーを呼ぶために電話をかけた時の、あの、しどろもどろの英語は、今でも若い頃の苦い思いとして残っています(冷汗)。「え、何でしどろもどろに…?」本題から外れますが…ではちょっとだけ。あの時はこんな感じだったと思います。

(コロラド州にいた時、周りのみんなから英語ができると思われていた僕が電話をかけることに。タクシー会社の電話番号をもらってかけようとするが、まず何から言うべきかがまとまらない。でも、周りからせかされて番号を押す。皆が見ている。頭は真っ白状態。)
Operator: Hello, this is Yellow Cab Colorado. How can I help you?
(もしもし、こちらはイエローキャブコロラドです。ご用は何でしょうか?)
Naoki: Ah, I would like to have a taxi…no, I need one taxi, or cab…
(あ~、タクシーが1台欲しいんですけど…いや、1台のタクシー、いや、キャブが必要で…)*アメリカではcabと言うことが多いです。
Operator: Okay, sir. For how many?
(かしこまりました。何人様がご利用で?)
Naoki: I beg your pardon.
(もう一度お願いします。)
Operator: How many people are going to use our cab?
(何人の方がタクシーをご利用になりますか?)
Naoki: Ah, four.
(4人です。)
Operator: All right. Where are you?
(わかりました。どちらにおられますか?)
Naoki: Where? Ah,(ここの住所?住所はわからないが、ここは大学の寮だから…)University of Colorado, dormitory, name is Hopkins…
(どこ?あ~(省略)コロラド大学、寮、名前はホプキンス…)
Operator: What street is it on?
(どこのストリートにあるんですか?)
Naoki: Excuse me?
(何ですか?)
Operator: Where is your dormitory?
(あなたの寮はどこにあるのですか?)
Naoki: Third Avenue, near the shopping mall, Wall Mart.
(3番街で、ウォールマートというショッピングモールの近くです。)
Operator: Could you hang on a second, please?
(ちょっとお待ちいただけますか?)
Naoki: I beg your pardon?
(何でしょうか?)
Operator: I will check the location, so would you please wait for a second?
(位置を確認しますから、しばらく待っていただけますか?)
Naoki: Sure.
(わかりました。)
Operator: All right. I know where you are. The traffic is heavy at this time of day, so it will take about 40 minutes. Is it acceptable?
(だいじょうぶです。そちらがどこにおられるかはわかりました。この時間は道が混んでいるので、40分くらいかかりますけど。それでもいいですか?)
Naoki:(話すのが早すぎてわからへん、何言ってるのか。汗出てきた)Would you speak more slowly?
(もう少しゆっくり話してもらえますか?)
Operator: Okay. The cab will be there in about 40 minutes. Is it okay?
(タクシーは40分程でそちらに行きます。それでいいですか?)
Naoki: Okay.
(いいです。)
Operator: May I ask where you're going?
(どこまで行かれますか?)
Naoki:(え、まだあんの?なんて?行く?あ、そうか…)City Museum.
((省略)市立美術館です。)
Operator: Gotcha. (I got you.の省略形)
(わかりました。)
Naoki: (ガッチャ?)Excuse me?
((省略)何ですか?)
Operator: I said, I understand.
(わかりました、って言ったんです。)
Naoki: Ah, okay.
(あ~、わかりました。)
Operator: Thank you for using Yellow Cab Colorado. Have a nice day, sir. Goodbye.
(イエローキャブコロラドをご利用いただき、ありがとうございました。いい一日を。では。)
Naoki: Thank you. Goodbye.
(ありがとう。さようなら。)

とまあ、こんな具合だったと思います。ばたばたした理由はいくつかあります。まず、自分が言わなければならないことが整理されていなかったこと。そして、その英語がはっきりわかっていなかったこと。そのため相手が聞くであろうことを予測していなかったこと。電話なので相手の英語が聞きにくいことに加え、早い英語に慣れておらず、また、電話で話す時のタイミングの取り方を知らなかったこと。そして、電話で使われる表現を知らなかったこと、等々が挙げられます。

タクシーを呼ぶためにはどんな英語を使えばいいかを知っていれば、あんなにばたばたする必要はなかったですよね。例えば、以下のような会話になっていればよかったわけです

Operator: Hello, this is Yellow Cab Colorado. How can I help you?
Naoki: Hi. I need a cab for four, and we are at a dormitory of University of Colorado, Hopkins building, on the third street, near Wall Mart. Do you have one available?
Operator: Let me check, sir. Could you hang on a second, please?
Naoki: Sure.
Operator: Thank you for waiting. Yes, we can send you one, but the traffic is heavy at this time of day, so it will take about 40 minutes. Is it acceptable?
Naoki: No problem.
Operator: May I ask where you're going?
Naoki: We are going to the City Museum.
Operator: Oki Doki.(Okayの口語的言い方)Thank you for using Yellow Cab Colorado. Have a nice day, sir. Goodbye.
Naoki: Thanks. Goodbye.

といった感じですかね。電話ではかける前に言いたいこと、情報等を整理しておくことが大事です。また、そのことによって相手が何を言うかも予期しておき、その回答も準備しておくとスムースに会話が運びます。予想していないことを言われると、僕たちはどぎまぎしますものね。

ところで、今回の表現はhang on(電話を切らないで待つ)でしたが、動詞のhang は、「掛ける」のハングと同じ動詞です。hangの基本的な意味は「何かに接する、つける、あるいは、ついた状態にする」という感じで、そこから、「掛ける、しがみつく、ねばる、持ちこたえる」など、様々な意味合いに使われます。今回のhang onは、電話での通話の際に使わるので、「電話が切れない(そのままの状態)に保つ(on)」になりますが、それが、通常の会話に使われると、「頑張れよ」等の意味になったり、また、何な危険な状況にいる時は、「しっかり~につかまって」(hang on+物)となったり、hang on (real) tightというように使われる場合もあります。前にHang in there.(頑張ってね)という表現を取り上げたのを覚えておられる方もいるかと思います。

このhang onのonがupになると、つまり、hang upになると、「電話が切れる」になりますね。相手が怒って一方的に電話を切ったような場合には(あ~ありましたね~そんなこと…)Gee, she hung up on me.(「何なんだ。あの女、電話を一方的に切りやがってさ」(失言…)、みたいな)になります。

あといくつか電話で使う表現を列記します。

(on the phone)
She is on the phone now.
(彼女は今電話中です。)

(put someone through)
Put him through.
(彼の電話を回して。)

(put someone on the phone)
Put him on the phone.
(彼を電話に出して。)

((telephone) is busy)
The telephone is busy.
(電話が話し中です。)

こんなところでしょうか。ところで、携帯電話のことは英語でa cell-phoneと言います。cellは、cellularの短縮形です。では、今回はこの辺で。I will see you soon, guys. Goodbye now. nao








「使える英語表現」(No. 133)「休職中さ。」

2010-02-06 | Weblog
表現133)I'm in between jobs.(休職中さ。)

昨今の経済不況(recession/レセッション)では、こんな言葉を使う皆さんも多いはずですよね。早く景気が回復(recover)してもらいたいものです。「仕事をしていない」という状況を表す言葉は結構ありますが、その状況、あるいは文脈によっては多少言い方が変わります。そのいくつかを考えてみましょう。まず、この不況で会社の都合で仕事がなくなった場合は、

I have been laid off.
(解雇(一時解雇)された。)

自分が何か悪いことをして首になった(ま、表現として…)場合は、

I have been fired. あるいは、I have been dismissed.(ディスミス(ト))
(首になった。)

日本語ではどちらも「首になる」となりますが、英語ではその内容が異なるので注意した方がいいです。あくまで、何かしでかした時がI have been fired. /I have been dismissed.で、会社の都合の場合は、I have been laid off.ですからね。

次に、不況とか会社の都合とか言いたくない。ただ現状を言う時に使う言葉としては以下の言い方があります。

I don't have a job now.
(今仕事がなくてね。)
I'm unemployed now.
(今失業中(雇われていない)。)

でもこれらの言い方は、う~ん、ちょっとネガティブですよね。もっとニュートラルに、あるいは、前向きにその状態をいう言い方はないものか…?と考えると、以下が出てきます。

I'm not working now.
(今は働いてないの。)

ですものね。あるいは、めちゃくちゃ前向きに響くように言うと、

I'm exploring(エクスポァリング)some possibilities.
(僕はいくつかの可能性を探ってるところさ。)

ね、これはいいでしょ(笑)。でも、今回取り上げた表現、

I'm in between jobs.

が、そんな時には一番自然に響くような気がしますね。肯定的、かつ前向きな響きもあるし、面子(めんつ)を保つ(face saving)役目もありますしね。しかし、「…模索中」ほど、奇をてらった感じもない。要は、「前に仕事はあったけど、今はない。今は前の仕事と次の仕事との狭間(between)にいるだけ」といった感じで「仕事をしてない」ことを言っているわけです。なんか、いい感じでしょ。ただ、この表現を使う状況はあまりない、というよりも、ない方がいいので、映画かなんかで見たときのために覚えておけばいいと思います。

ついでと言ってはなんですが、今回のような表現を使う状況について一言。誰か会った時に「お仕事は何をしておられるんですか?」とか、たまに会った友人に「今、仕事何してるの?」とか聞かれた時に、I'm in between jobs.とかを使うわけですが、では、その質問は英語でどういうのか?

一般的な言い方でどこでも使えるのは、皆さんもよくご存知のWhat do you do?ですね。ちょっとくだけた感じで言う時やインタビューなんかでよく使われるのが、What do you do for living?です。「仕事は何ですか、だから、What's your job?ではだめなんですか?」それは、ちょっとストレート過ぎて失礼にあたる可能性が高いです。お互いを紹介する場面などでは避けた方がいいですね。あと、友達同士だと、What are you doing these days?(この頃は何をしてるんだい?)と言う場合もあります。ただし、文脈によります。趣味の話をしている時なら、「どんなことしてるの、この頃?」になり、仕事のことを聞いているわけではありませんからね。では、ダイアローグ(会話で~す)をどうぞ。

(Mat and Greg happened to have met at the city library/マットとグレッグは市立図書館で偶然に出くわした。)
Mat: Hi, Greg. Long time so see. How're you doing?
(やあ、グレッグ。久しぶり。元気?)
Greg: Hi, Mat. Just fine. How about yourself?
(ハイ、マット。元気だよ。君は?)
Mat: Can't complain. What're you looking for ?
(いいんじゃないかな。何を探しているんだい?)
Greg: Nothing. I'm just browsing.
(特に何も。ただ、ぶらぶら見ているだけさ。)
Mat: By the way, what are doing these days?
(ところで、今は何をしているんだい?)
Greg: I'm in between jobs. How about yourself?
(休職中さ。君は?)
Mat: I have been laid off a couple of months ago. I'm looking for a job now.
(2ヶ月くらい前に解雇されてさあ。今求職中さ。)
Greg: We are in pretty much the same situation. I'm exploring some possibilities.
(お互い同じような状況だね。僕はいくつかの可能性を探っているところさ。)
Mat: Sounds good. I got to go. I wish you the best of luck, Greg. Talk to you later.
(いい響きだね。行かなきゃ。幸運を祈ってるよ、グレッグ。じゃ!)
Greg: Same here, Mat. Bye!
(同じ気持ちだよ、マット。じゃあね。)

たまにあった二人の会話。ありそうですよね。今回は僕もこれまでの人生で使ったことのない表現、I'm in between jobs.でした。あ、I'm in between THE jobsではないのでご注意を。theを使うと、すでに決まっている仕事って限定の意味を表すことになるので…違いますよね。Okay, guys. This is all for today. I will see you in the next story. In the meantime, have a good one! nao

「使える英語表現」(No. 132)「うわさをすれば影だね。メアリー来たよ。」

2010-02-05 | Weblog
表現132) Speak of the devil, here comes Mary.(うわさをすれば影だね。メアリー来たよ。)

「悪魔について話をする(speak of the devil)?それが「うわさをすれば影」ってこと?」そう、僕もそう思いますし、今でもこの表現を使う時には、そのせいか、何か違和感を感じます。でも、よく使っていますけどね(笑)。この表現は、誰かの話をしていたらその人が思いがけず突然現れるってことを意味します。だから「うわさをすれば影」になるわけですね。でも、どうしてこんな言い方をするのでしょう?

悪魔という言葉を使いますが、もちろん、なんか気味の悪い感じがあるわけでもありませんし、現れた人を「悪魔」と言っているわけでもありません(笑)。軽い冗談っぽい感じの言い方で、他意はないです。あ、少なくとも、今は…ですけどね。実は、20世紀以前は、本当に「悪魔」についての表現だったそうで、Speak of the devil and he will appear.(悪魔の話をしてごらん。そうすれば彼は(なぜか男!?)現れる。)なんだそうです。この表現はイギリスで生まれたらしく、もともとは、speakではなくて、talkだったとのことで、今でもイギリスではSpeak of the devil, より、Talk of the devil,が一般的とのことです。

それが19世紀になると、その「悪魔が現れる危険」の意味が薄れ、徐々に盗み聞き(eavesdropping)に対する回りくどい、警告のような意味になったそうで、今の「ほらほら、気をつけなきゃ。うわさをすれば影よ。静かにしなきゃね。」の感じになったわけです。もちろん、この表現、別にうわさをしていた人に聞かれても問題ない場合もありますので、時には大きな声で相手に聞こえるように、Speak of the devil!ということもあります。日本語と同じですよね。

意味がはっきりわかったところで、その使い方なんですが、文の始めにSpeak of the devilと言ってるから命令形かというと、そうではないですよね。これは、「もし悪魔について話をすると(~が現れた)」→「うわさをすると、(~が現れた)→「うわさをすれば影で、(~が現れた)」といった感じの枕詞(まくら言葉…古い…)と思えばいいです。あ、あくまで悪魔ではないので、いや、あくまで…ん?そんな意味はないので、現れた人にそんなイメージを持たないようにしてください。え?それが奥さんだったら?想像は自由です…よね(笑)。では、この表現を会話で確認しましょう。さてさて、悪魔が出てくるかな?

(Tommy and Steve are talking at the party)
Tommy: Steve. I need your advice.
(スティーブ。君のアドバイスが欲しいだけど。)
Steve: Sure. Shoot.
(いいよ。言ってみて。)
Tommy: Tomorrow is Mary'birthday.
(明日はメアリーの誕生日なんだ。)
Steve: Is that right? So, what's the problem?
(そうなんだ。で、何が問題なわけ?)
Tommy: Whether I should give her something expensive or not so expensive?
(彼女に何か高価な物をあげるか、そんなに高い物じゃない方がいいか。)
Steve: Every woman wants to have something expensive. Come on.
(どんな女も高い物を欲しがるに決まってるじゃない。何言ってんの。)
Tommy: She is really a penny-pincher, so to speak.
(彼女は、いわゆる、けちでさ。)
Steve: Speak of the devil, here comes Mary.
(うわさをすれば影だね。メアリーが来たよ。)
Mary: Hi, Steve. How're you doing?
(ハイ、スティーブ。ご機嫌はどう?)
Steve: Can't complain.
(いいよ。)
Mary: What were you talking about, guys?
(どんなこと二人で話してたの?)
Steve: Tommy told me that your birthday is tomorrow. Happy birthday to you.
(トミーが君の誕生日が明日だって言ってたんだ。誕生日おめでとう。)
Mary: Thanks, Steve.
(ありがとう、スティーブ。)
Steve: Are you planning to have anything special?
(何か特別のことでも計画してるの?)
Mary: Not really. I don't want to spend much money for my birthday. Is that right, Tommy?
(別に。誕生日にお金かけたくないもの。そうよね、トミー。)
Tommy: Well, if you say so.
(そうだね、君がそう言うなら。)
Mary: Excuse me, guys. I'd better go. See you, Steve. Honey.
(ごめんなさい、お二人さん。行かなきゃ。またね、スティーブ。あなた。)
Tommy: Catch you later.
(後でね。)
Steve: Understand. You should not spend much money for her birthday gift.
(そっか。彼女の贈り物にはお金をかけない方がよさそうだね。)
Tommy: Do you really think so? You said that every woman…
(本当にそう思う?すべての女は、って言ってたよね…)
Steve: I guarantee you. That's what you've got to do.
(僕が保証するよ。そうしなくちゃだめだね。)
Tommy: Okay. I made up my mind.
(わかった。決めたよ。)

(the next day, in the middle of the night/次の日、夜中)

(the telephone rings/電話が鳴る)
Steve: Hello.
(もしもし)
Tommy: Hi, this is Tommy.
(ハイ、トミーだけど。)
Steve: What's up? Any accident or something? It's in the middle of the night.
(どうした?事故か何かあったの?夜中だよ。)
Tommy: I need a place to stay over.
(泊まるところがいるんだ。)
Steve: What? What happened?
(何で?どうしたの?)
Tommy: After the birthday dinner, I went out for a while and came back, and found the door is locked.
(誕生日の夕食の後、ちょっと外出して帰ったんだけど、ドアの鍵がかかってるのよ。)
Steve: Oh, I got it. The birthday present.
(あ~わかった。誕生日プレゼントね。)
Tommy: She said she didn't love me any more and locked me out.
(彼女、自分のことをもう愛してないのねって言ってさ。閉め出したわけ。)
Steve: Poor Tommy. But, I can't wake up my wife now. She will be mad at me.
(かわいそうだな~トミー。だけどさ、今奥さんを起こせないよ。カンカンになるからな。)
Tommy: Okay. Then, I will sleep in my dog’s house.
(わかった。犬の家で寝る。)
Steve: Good idea. Have a good night.
(いいね。おやすみ。)
Tommy: …
(…)
あ~、奥さんだったんだ~devilは。あ、失礼(冷汗)。ということで、今回の表現はSpeak of the devil,でした。うわさをしていた時に現れる人は決してdevilではありませんので、使う時は軽く、ちゃめっけを持って使ってくださいね。では、今回はこの辺で。See you soon, guys. Goodbye! nao

「使える英語表現」(No. 131)「それはめちゃくちゃ難しい話やで。」

2010-02-04 | Weblog
表現131)It's like finding a needle in a haystack.(それはめちゃくちゃ難しい話やで。)

あ、大阪弁の訳で申し訳ありません(大阪育ちなもんで…)。今回は、大昔に入試か英検かどちらかの機会で覚えた表現を懐かしく取り上げてみました。というのも、つい最近ドラマを見ていたらこの表現が出てきたんです!いや~昔どこかの本で覚えたこのことわざみたいなものがまさか本当に会話で使われるとは…ちょっと感動(?)ものでした。だって、この表現、大阪弁で言ったら「べたべた」ですからね(あ、わかる人だけわかってもらえたらそれで結構です(笑))。

ご存知とは思いますが、とりあえず確認までに英語のチェック!a needleは一本の針、haystack(ヘイスタック)は干し草(hay)の山(stack/積み重ねた山)。そう、アメリカの牧場で見かけるあの乾いたわらの固まりのことです。もし、そのわらの中に針を一本落としてしまったら…そりゃあ、それを見つけるのはほんまにしんどい(あ、すみません)、本当に大変、ほぼ無理ということから、「干し草の山の中にある一本の針をみつける」→「見つけることは不可能」「何かをすることは至難の業」「骨折り損」という気持ちが出た時には、このa needle in a haystackという言葉が使われます。

使い方は今回の見出しの文にあるように、it is like findingか、it is like looking for、it is like searching forなどの「それは(干し草の山の中にある一本の針)を探すようなもの」を意味する言葉を前にもってくるだけです。使い方は簡単で、「~は至難の業だよね~」とか、「~はまず不可能だね」といった極めてネガティブな気持ちが出た時に、[~is like finding a needle in a haystack]と言えばThat's allです。では、そんな言葉の入った会話を見てみましょう。ちょっと長いですが、リズムをつけて読むと楽しいですよ。今日はちょっと趣向を変えて、最初は日本語(訳)で会話を読んでください。そして、その後は英語でさらっとね。あ、そうそう、今回の登場人物の一人(Ben)は、アメリカ人ですけど大阪育ちという設定になっていますので、ご了解ください。大阪弁が嫌いな方、もしおられましたら、I am very sorry.では、どうぞ!

(オフィスで)
Ben: やあ、ジェフ。何してんの?
Jeff: あ、ベンか。大事な電話番号が書いてあるメモを探してるんだ。
Ben: どんな感じのメモ?
Jeff: 黄色いやつで、折りたたんであったんだ。
Ben: あ~あれか、君が言ってるのは。
Jeff: やれやれ。ありがと、ベン。どこにあるの?
Ben: それなら今、下のリサイクル用のゴミ箱の中。
Jeff: え?何でそんなことになったわけ?
Ben: いやね、僕が床にあったのを見つけたんやけど、ちょっとくしゃくしゃやったから近くにあったゴミ箱に捨てたわけよ。そんで、それが最後にリサイクル用のゴミ箱の中に行っちゃったってわけ。
Jeff: おいおい。二人で早く下に行かなきゃだめじゃん。
Ben: 二人?
Jeff: 当然だろ。君は僕を助けなきゃいけないだろ、ベン。君にも責任があるんだからさ。
Ben: ジェフさあ。毎日あのリサイクル用のゴミ箱にどれくらいの紙が捨てられるか知ってる?一枚の紙を見つけるなんて、それはめちゃくちゃ難しい話やで。
Jeff: わかってる、わかってるよ。だけどそれは見つからなきゃだめなんだよ。
Ben: その電話番号が何でそんなに大事なん?
Jeff: それはステーシーの電話番号なんだよ。彼女、昨日のパーティで僕にやっとくれたんだ。
Ben: ステーシー?あの、うちの顧客のICMのステーシーのこと言ってんの?
Jeff: その通りさ。
Ben: あっ、そう。それならそれと何で最初に言ってくれなかったわけ。
Jeff: え?それ、どういう意味?
Ben: これが彼女の携帯の番号ね。
Jeff: 何で君が持ってるわけ?
Ben: 彼女は僕の前の嫁さんやから。
Jeff: え、何?前に、何か…離婚したけど、その奥さんがいじわるだったとか、なんとか言ってたけど、その…。
Ben: 当ったり。でもさ、僕のこと心配せんでええよ、ジェフ。気にせ~へんから。じゃあ、これね。
Jeff: もういい。興味なくなった。
Ben: ちょっと待ちや、ジェフ。彼女は美味しいアップルパイ焼くよ。一年に2、3回やけど。
Jeff: 本当にありがと、ベン。いいアドバイスくれて。だけど、僕はいいから。
Ben: 彼女はいろんな素敵なレストランに連れて行ってくれるのにな~、もちろん、支払いは君やけど。
Jeff: ベン!

では、英語です。さらっと、リズムをつけて読んでくださいね。Here you go!

Ben: Hi, Jeff. What are you doing?
Jeff: Oh, hi, Ben. I'm looking for a memo with some important telephone number on it.
Ben: What kind of memo is it?
Jeff: It is a yellow and folded one.
Ben: Oh, that, you are talking about.
Jeff: Good grief. Thanks, Ben. Where is it?
Ben: It's in the large Recycle Bin downstairs now.
Jeff: What? How in the world did that happen?
Ben: Well, I found it on the floor and it was kind of screwed up, so I put it in the wastebasket nearby and now ended up in the Recycle Bin.
Jeff: Gee. We've got to do downstairs quick.
Ben: We?
Jeff: Of course. You've got to help me out, Ben. You are responsible, too.
Ben: Jeff, do you have any idea how much paper is being put in the Recycle Bin every day? Finding a piece of paper like that is like finding a needle in a haystack.
Jeff: I know, I know. But it has to be found.
Ben: What's the big deal about the phone number?
Jeff: It's Stacy's. She gave it to me at last at the party last night.
Ben: Stacy? You mean, Stacy with ICM, one of our clients?
Jeff: You bet.
Ben: Ah, okay. Why didn't you tell me that in the first place?
Jeff: What? What do you mean by that?
Ben: Here is her cell phone number.
Jeff: Why do you have it?
Ben: She was my ex.
Jeff: What? You said something like you got divorced because she was so mean and stuff…
Ben: Damn right. But, don't worry about me, Jeff. I don't mind. Here you are.
Jeff: Forget it. I've lost my interest.
Ben: Come on, Jeff. She can bake a delicious apple pie, though that happens probably a few times a year.
Jeff: Thank you very much, Ben, for your kind advice, but I'm just fine.
Ben: She can take you to many wonderful restaurants, on your tab, of course.
Jeff: Ben!

ということで、今回は表現というよりも、楽しい会話を楽しんでいただけたことと思います。言っておきますが、僕は女性に敵意など、これっぽっちも持っていませんので、念のため。あくまで、あくまで、英語の勉強のために作った会話文であることをお忘れなく…(冷汗)。Okay, guys. Then see you again in the next story very soon. Goodbye! nao



「使える英語表現」(No. 130)「彼はどこにも見つからないわ。」

2010-02-03 | Weblog
表現130)He is nowhere to be found.(彼はどこにも見つからないわ。)

「彼はどこにも見つからない」という思いが出たら、皆さんならどう英語でいいます?僕なら、I cannot find him anywhere.かな。彼を主語にするなら、He cannot be found anywhere.ですね。どうしても、「どこにも」(anywhere)、「見つける」(find)、「ない」(not)→「ことができない」(cannot)、で文を組み立てようとするためにそうなってしまいます。もちろん、それでも問題ないのですが、今回はネイティブの感覚を理解して、ちょっと英語らしい言い方を見てみたいと思います。実はこの間ケーブルテレビでアメリカのドラマを見ていた時にこの表現が耳に入り、「あ~そうも言えるよな~」と一人で関心し、直後、「書こう!」と思った次第です。ま、そんな経緯はともかく…。

今回の表現の発想は極めてシンプルです。まず、「彼はどこにもいないのよ」(あ、ドラマでこの言葉を発したのは若い女性でしたので…)と事実を述べる。それが、He is nowhereになります。nowhere は、「どこにも~ない」という否定を表す言葉ですよね(肯定はsomewhere)。その後に「彼は見つけられる」(he is found)を表す文(主語+動詞で構成される文型)が続きます。え?見つけられないんでしょう、ってですか?その通りです。でも、その二つの文が一つになることで文全体が否定になるので、問題はありません。これを整理すると以下のようになります。

he is nowhere+he is found
↓*heが先にあり、後出のheはそれと同じため省略される(見えなくなる)。
he is nowhere (he→0) is found
↓*二つの文を繋げるためto不定詞が挿入される。
he is nowhere to is found
↓*to不定詞の後の動詞は原形でなければならない。
He is nowhere to be found.

ということで「彼はどこにも見つからないわ。」を表す言葉として、He is nowhere to be found.ができることになります。これはあくまで理論上の説明ですので、人の頭の中ではこのようなことが起こっているであろうと考えられるということです。ここで、he is nowhere to be foundと同じ意味を表すであろう以下の文を見てください。

1) He cannot be found anywhere.
2) He has not been found anywhere.
3) He is not to be found anywhere.
4) He is not found anywhere.
5) He is not yet found.

さて、上の5つの文章のうち、どれが○、△で、どれが?、あるいは×でしょう。もう一度上の5つの文を読んで考えてください。どうぞ!

では、答えです。以下をご覧ください。

1)○He cannot be found anywhere.
2)○He has not been found anywhere.
3)△He is not to be found anywhere.
4)?He is not found anywhere.
5)×He is not yet found anywhere.

△は状況、文脈によっては「言える」かもしれない、?はかなり不自然、×はダメという意味です。こう見ると、単なるbe動詞(状態を表す)を使う文は「彼はどこにも見つからない」という意味を表したい時にはそぐわないと考える方が自然みたいですね。be動詞を使うのであれば、今回の表現、He is nowhere to be found.がbestのようです。また、人にもよりますが、口語的にスラっと言う時には自然な気がします。一度使ってみてくださいね。ではここで、nowhere to beを使った別の表現も紹介しておきます。以下をご覧ください。

1) The first edition of this book is nowhere to be had.
(この本の初版はどこにも手に入らない。)
2) Such a beautiful mountain is nowhere to be seen in Japan.
(こんな美しい山は日本のどこにも見当たらない。)

文の作り方は同じですよね。でも、1)のto be hadは日本語の発想からはちょっと出てこないですね。「持つ」が受け身になって「持たれる」、本が自分によって「持たれる」ということなので、自分が「持つ」、「手に入れる」と言う意味になるわけです。この[something/someone is nowhere to be X(過去分詞)]というパターンはその状況によっていろいろ使えますますので、「~がどこにもなくて(いなくて)~(され)ない」という気持ちが出たときには、「あ、そうだ!あのパターンだ…」と思い出して使ってみてください。使える表現の幅が広がりますよ。

では今回はこの辺で。皆さんからNaoki's new story is nowhere to be seen.と言われないように、また頑張って新しい記事を書いていきたいと思います。In the meantime, I hope you will have a wonderful day or night. (^ ^) nao




「使える英語表現」(No. 129)「行方不明になっている本はまだ見つかっていないんだ。」

2010-02-02 | Weblog
表現129)The missing books have yet to be found.(行方不明になっている本はまだ見つかっていないんだ。)

今回は、[ have yet to be 過去分詞(found)] という言い方についてお話したいと思います。「ん?haveとyetと、to be found(過去分詞)?」確かに何か変ですよね。辞書を引けば…「~されていない」という意味であることがわかります。でも、それならば、以下の文でもいいですよね。

The missing books have not been found yet.
あるいは、
The missing books have not yet been found.

そう、上の文章、つまり、普通の現在完了形の受け身の形でもいいのです。というか、話す場面によってはその方が自然な場合もあります。ネイティブスピーカーによると、have yet to beの形は多少堅い、あるいはフォーマルな響きがあるため、書き言葉では適切であっても、話し言葉として使う場合は、その状況がカジュアルな場合には使われないとのことです。例えば、外でバスケットボールをしている時にボールがどこかへ行って探しているとしましょう。そんな時には、

The ball has yet to be found.
(ボールがみつからないのです。)

とは言わず、

The ball hasn't been found yet.
(ボール見つからないんだよな~、まだ。)

という感じです。この状況では、上の言い方は変にきどって格好をつけているように響くため、不自然となります。ところが、それが新聞などの活字となると、上の言い方の方が自然に響くことになります。例えば、

A lot of jewels buried in the rubble have yet to be found.
(がれきに埋まった多くの宝石はまだ発見されていない。)

こんな感じです。その形、使い方は何となくわかってもらえたと思いますが、でもその形の不自然さが…気になりません?僕は気になります。have yet to be foundのhaveは一体何なんだということ。have not been foundのhaveは、現在完了形を作る助動詞ですよね。では、have yet to be foundのhaveは、現在完了形を作るhave?

それはおかしいですよね。だって、haveの後には過去分詞がありませんから。そのすぐ後にyetがあるものの、その後にtoがあることから、have (yet) toと考えるのが自然ですが、であれば、have to(しなければならない)の間にyetが入った形?これは間違いなく違います。「でも、haveは動詞か助動詞しかないから、どちらかでしょ?」そうですよね。そこで、これからはあくまで僕の推論です。

1. この場合のhaveは助動詞である。
2. 話者は現在完了形(まだ~されていない)の気持ちをもって話を切り出す。
3. しかし、「まだ」という気持ちを全面に出したいが故に、yetを使う。
4. すると、yetという言葉が強調されるため、to be (found)が出てくる。
5. 結果、頭ではhaveという現在完了形で始まった文が、yetの出現により、have yet to be (found)になる。

「質問!なぜyetが来るとto be foundとかが出てくるんですか?」その答えは以下をご覧ください。

It is yet to be decided.
(それはまだ決定されていない。)
The reason is yet to be determined.
(理由はまだはっきりしていない。)
His transfer is yet to be announced.
(彼の転勤はまだ発表されていない。)
It is a yet-to-be-announced product.
(それはまだ発表されていない製品です。)
It is a yet-to-be-released piece of information.
(それはまだ公にされていない情報です。)

つまり、「まだ~されていない」と言いたい時にyetを使うと、その慣用的使用の頻度が高い[yet to be+過去分詞]がすぐに想起され、その結果文法的にはおかしい以下の文章ができることになるのです。

(頭の中の文構造)
the missing books[ [ have ]+[過去分詞→0] ]+[yet to be found]
↓(そして…)
The missing books have yet to be found.

これが僕の推論です。このことをネイティブの何人かに確認したところ、「う~ん、そうかもしれない。」「かな~?わからない。」「そんなことはどうでもいいんじゃない。要は、そう言う表現があって、そのまま覚えればいいのよ。」

最後のご意見、大変ごもっとも…。しかし!僕は理屈がつかないと嫌なのです。(「悪い性格…」)ん?あ、皆さんは今回の記事から以下のことを学んでもらえたらそれで結構です。

1. [have yet to be過去分詞]という言い方があり、それは現在完了形の受け身(have+been+過去分詞)が表す「まだ~されていない」という意味を表すこと。
2. [(be) yet to be過去分詞]という言い方もあり、これは「これから~される」という未来(予定)を意味する「~されていない」という意味であること。

では、最後に今回の表現を再度見てください。

The missing books have yet to be found.
(行方不明になっている本はまだ見つかっていないんだ。)

This is all for today. See you in the next story, folks. In the meantime, have a good one! nao


間違いやすい英語(5)

2010-02-01 | Weblog
間違いやすい英語(5)getとtake

今回は僕の大切な読者の方からの質問に答える形で、誰もが知っている単語、しかし、時に何となくわかりにくくなる単語である、getとtakeの違いを考えてみたいと思います。(「わかってるよ~」と言う皆さんも、是非読んでください!)。

この二つの単語の違いをよくよく考えると、文脈によってははっきり違う場合もあれば、同じような意味になる場合もあることがわかります。出来るだけ一般化してわかりやすく説明したいと思います。(大丈夫かな~?)ではまず、以下の文章を見比べてください。あ、よく読み込んでくださいね。そうでないとわからなくなりますよ。最初は英語だけ読んでください。そして何度か読んだ後で日本語を読んで、その意味を確認してください。

A) I will let you know when I get it back.
(それが戻ってきて手に入ったら(得たら)知らせるよ。)
B) I will let you know when I take it back.
(① それを取り戻したら知らせるよ。②それを戻してきたら知らせるよ。)

どうでしょう?この意味の違い、わかりました?ちなみにgetの場合は、「得る」という概念を示す、と理解すれば、それでいいと思います。A)の文章のgetもそんな意味ですね。では、takeの場合は…これは二つの意味があります。まず、getとかけ離れた意味としては、「持って行く」「連れて行く」などの意味がありますよね。以下の例文をどうぞ。

Don't forget to take an umbrella with you.
(傘を持って行くのを忘れないでね。)
I would like to take you to the restaurant.
(君をそのレストランに連れていきたいな。)

この使い方(「持って行く」)が、上のB)の文章の②の意味です。TsutayaかどこかでCDやDVDを借りて、それを「返しに行く」という感じですね。

次に、getと近い意味を示す場合のtakeについて。以下をご覧ください。

I will get it for you.
(君のためにそれを手に入れてやるよ。)
I will take it for you.
(君のためにそれを取ってやるよ。)

さて、これらの違いはどんな感じでしょう?僕の直感では、日本語の「得る」と「取る」の違いです。つまり、getは、その「得る」「手に入る」状態を表し、その単語自体には「積極的に手に入れる、取りに行く」という気持ちは入っていない。その気持ちはwillとか音調(強く発音する)などで表現されます。一方、takeは、それ自体で「取りに行く」「手を伸ばして取る」「選択する」といった積極的な行動を表します。上のB)の文の①の意味はこれに当たります。再度B)の文を見てください。

B) I will let you know when I take it back.

訳の①は、「それを取り戻したら知らせるよ。」でしたよね。この場合のtakeは、「積極的に手に入れる、取りに行く」という感じで、誰かに貸している物を「取り返してくる」という意味になります。

では冒頭のテーマに戻って、「getとtakeはどう違うのか?」「どう使い分けるのか?」の答えをまとめてみましょう。まず、概念的理解は、getは「得る」、takeは「取る」と理解します。極めてシンプルな文でそれを確認してください。

I will get it.
I will take it.

文脈がない分、なんとなく微妙な違いを感じますよね。getは、「得る」状態が全面に出ますが、takeの場合は、そのための行動が意味の中心になっているように感じません?この場合のgetとtakeの違いは、受け身的(passive)な意味(状態)を表すのがgetで、能動的(active)な意味を表すのがtakeと言えるかと思います。

「でも、概念的な違いを理解しても、実際使うとなるとなあ…」そのご意見、ごもっともです。実際それらがどう使われるのかを理解するためには、やはり、それらを慣用的用法の中で実感するしかないと思います。例えば、

May I take a message?(メッセージをお聞きしましょうか?)とは言いますが、May I get a message?(メッセージをもらってもいいですか?)とは言わないですよね。でも、I got a message.に対して、I took a message.と言うことはできますよね。ただその場合、I got a message. が、「メッセージをもらったんだ。」と、自分が自分に対するメッセージを受け取った(得た)ということを表す一方、I took a message.は、「メッセージを受け取った」という事実は伝えるものの、そのメッセージが誰のためのメッセージかはわかりません。つまり、その状況によってはどちらの文も正しいことになるわけです。

同じような言い方で、I got an email. とは言いますが、I took an email.とは言いません。なぜならば、メッセージは「取る」(書き取る、聞き取る)対象になるので、I took a message.と言えるわけですが、emailは「取る」対象にはなりませんから、I took an emailとは言わないわけです。つまり、takeを使う(takeが使われる)理由(意味)、文脈がない時にはtakeは使えないということです。

では、みんなで食事中に、誰かがテーブルの上に置いている何か(食べ物とか)を取ろうとしてI will get it.と言うのと、I will take it.と言うのとでは、その意味に違いがあるでしょうか?答えは…I will get it.の場合は、その後にfor がつけば、誰かのために「取ってあげる」意味にもなりますし、「大丈夫、自分で取れるよ」の意味にもなります。しかし、I will take it.の場合は、「僕がもらうよ」と言う意味の「僕が取るよ」になります。この場合のgetとtake は、その状況から大きく違いますよね。

このように、getとtakeは、文脈によってはその意味が大きく違う場合もあれば、ほとんど変わらない場合もあります。ですから、それぞれの決まり文句(慣用表現/慣用句)(take a message, take a walk, get a handle on, get the picture, etc.)を覚えることでその違いを理解することが大事であるとともに手っ取り早いと言えます。しかし、そうでない場合は、前述の基本的概念の違い(getは「得る」でtakeは「取る」)を頭に置いて理解する、あるいは使えば、それほど大きな間違いはしないものと思います。もちろん、あくまで僕の考えですので、それで大きな間違いをおかしてしまった場合は…ご勘弁を(笑)。

今回は誰でも知っている、getとtakeの話でした。「あまり学ぶものが…」Stop!分かりきったものと思っているものを再度考えるのも大事なんですよ。You should not “take” anything for granted.(何も当たり前と考えてはいけませんよ。)If you think hard about something, you should “get” something out of it.(何かを一所懸命考えれば、それから何かを得られるものです。)Get it?(わかります?)See you in the next story, folks. Goodbye! nao