Googleからいただいた地図。私たちがこれから訪ねる寺院は、こんな緑の中にあるのです。
バカンで最も高い65mを誇るという「ダビィニュ寺院」にやってきた。
若い女性のおまわりさん。二人乗りはOKでしょうが、靴を履いていないよ。でもいいんだね。
私には読めませんが、入口の表札といえばいいのかな。
寺院に入る前に、第2次世界大戦で亡くなられた方々への鎮魂の碑に立ち寄りました。ここはタビィニュ寺院のすぐ前にある修道院の境内だといいます。きれいに手を入れられている慰霊碑です。そこには1992(平成4)年第33師団戦友遺族の会としてありました。「第二次世界大戦において 夫々の祖国のために戦い 一身を捧げた将兵並びに戦火のため不慮の死を遂げられた 多くの人々の霊を慰め併せて全世界の平和を願ってこの慰霊堂を建設する」と書かれています。「夫々の祖国」と書き「戦火のため不慮の死」と民間人へと思われる祈りの文言に心温まるのでした。
すぐ隣の慰霊碑がこちらです。左側、字がかすれてしまいよく見えませんでしたが、「弓部隊」という字がかすかに読み取れました。帰国後ネットで調べてみました。あのインパール作戦に参加した第33師団のことかもしれない。ここでは修道院から線香をいただいて手向けるのでした。まだ新しいお花がいけられています。近くにいた日本の方が「この頃も慰霊団の方がお見えになっていました」と教えてくれました。
「英霊よ安らかにお休みください」「戦没勇士 霊安らかにとお祈り申し上げます」と書かれたプレートが、刻まれたお名前とともに掲げられていました。この地に立って、映画「ビルマの竪琴」が思い浮かびます。いずれも市川崑監督によって1956(昭和31年)1985(昭和60年)の作品。多分両方見たと思うのですが、三國連太郎、安井昌二が演じた最初の作品の思い出は大きい。一兵士がなぜ坊さんになったのか経緯は分かりませんが、野山に転がっている戦友の屍を残して日本に帰るわけにはいかないと、帰国の決まった捕虜の仲間の声に耳を貸さず、「一緒に帰ろう」と柵の向こうで仲間が合唱する「埴生の宿」に安井お坊さんが、竪琴を奏でる。もちろん名乗ることもなく別れるのですが、このシーンは忘れられません。余談になりますが、北林谷栄さんが演じた物売り老婆の姿も忘れてはいません。
そしてタビィニュ寺院へのお参り。入ったそこがこれでした。なんともかわいらしい仏さまが鎮座していました。
説明するガイドの「ワナ」さんとお休みになっている仏さま。
ワナさんと一緒に写した仏像の隣には、ちょっと小ぶりなお友達がいました。
きれいな砂絵が売られていました。
数多く立ち並ぶ仏塔(パゴダ)ガイド氏に聞いてみました。仏塔には仏舎利が収められているという。僧侶とは無関係で、在家信者がかかわりを持っているといいます。寺院や僧院には仏像が収められ、僧院にはお坊さんが住んでいて、寺院にはお坊さんは生活していない。と教えられました。また、寺院・僧院には仏塔はないとのこと。仏塔、寺院、僧院についてガイド氏のお話を正確に聞き取れたかどうか自信はありませんが、なるほどだったのでした。