






今回は「サブ子の旅」などで、まだ書いていないFFXIVのネタについて書く。
■デノミ
暁月(パッチ6.0)で各種値のデノミネーションが行われた。敵のHPなんかは億単位になっていたらしく、桁を減らすことでシステムの負荷を下げたいと。
与ダメ―ジや敵のHPだけかと思っていたのだが、蓋を開けてみたらほとんど全部だった。経験値もデノミされていた。漆黒では、Lv79から80に上げる際の必要経験値は、確か2300万だったと思う。それが今は86から87でも920万くらいである。
与ダメージについては、80機工士で整備+ドリルを撃つと、IL530の絶好調時で8万くらいだった。今90機工士で同じことをやっても2万5000くらいである。レベル違うしドリルの威力も変わってるのでアレだが。
僕が一番もやもやするのは、制限解除で70IDなんかに行くときだ。漆黒までは、レベル80とレベル70のレベル差で敵をねじ伏せていて、その力の差は、10違うという納得感があった。レベル90で70IDにいけば20違うんだから、さらに無双できるだろうと夢想していたのだが、実際にはちょっと違った。暁月以降、一人でIDや討滅戦に行くと「超える力」が発動して、HPがもりもり増える。攻撃力も盛られてると思うけど、よくわからない。このよくわからなさが気持ち悪い。レベル20差の手ごたえのあるねじ伏せじゃないのが気持ち悪い。突入するダンジョンや討滅戦によってブースト量が違うのも気持ち悪い。
でもそのおかげで無双できるので、仕方なく制限解除でスカラにソロ突入して、サブ子はまだ揃ってないスカラスレイヤーの靴(リーパー用)を探しに行く。漆黒ではガンブレイカーじゃないと危なかったが、今は機工士で余裕。所要時間も約32分から約13分に短縮された。
でもこの短縮が、レベル20差だからなのかがはっきりしないから、もやもやする。
■位置関係がぐちゃぐちゃに
暁月でテレポにかかる費用が変更された。従来は距離が遠いと高くて、近いと安いというイメージだったのだが、暁月からは値段の理由が分からなくなった。
僕はテレポを多用する初級~上級モブハントガチ勢なので、この件については敏感なのだ。
例えばクガネなど東方に行くテレポが異常に高くなった。1000ギルを超えたりする。今までは、一番高いのはエオルゼアと漆黒エリアの間で、別の世界なんだから当然という認識だった。ところが、暁月以降、イシュガルドなど蒼天エリアと漆黒エリアの間が安くなった(そのはず)。もともと漆黒エリアへの入口がモードゥナにあり、モードゥナが蒼天エリアっぽい(実際は違う)エオルゼア北部だからなんだろうか。
サベネア島とガレマルド間が比較的安いのも違和感がある。同じイルサバードだからなんだろうけど、イメージ的にロシアの北のほうで雪国のガレマルドと、南方でイメージ的にはインドのサベネア島が近い(安い)というのは変だ。距離で値段が変わるという認識が染みついてるので、凄く変だ。
外宇宙であるウルティマ・トゥーレはラヴィリンソスからテレポすれば安いし、ガレマルドからなら月に行くのも安い。経路的に近いと安いというのはまあわかるのだが、ヒカセン内の距離感とテレポ代が乖離しているのは確かだと思う。
そして、全体的に見て我々が毎日支払っているテレポ代は増えたと思う。システムに戻すギルを増やそうとしているのだろうか。所得税がなく、食にもほとんど金がかからないのにリアルな経済活動のあるMMORPGは、どうしてもプレイヤー側の総貨幣が増え続けるものだ。どこかで歯止めをかけないとならない。FFXIでは、それが入場料100万ギルのデュナミスだった。FFXIVでも、いつか超高額な参加料を取るコンテンツが現れるかもしれん。
■PS5コントローラー
勝手に左右スティックが入る「ドリフト」問題について。昨年の今頃、FFXIVをやっていて勝手に走り出したり、テレポしようとしたら歩きだして中断などの症状で困っていると書いた。その後の話。
とりあえずPS4のコントローラーでPS4版を動かしていた。PS4コントローラーは、Bluetooth接続ができても、PS4タイトルじゃないと使えないからだ。万一に備えて、今でもうちのPS5にはPS4版のFFXIVを準備してある。
で、昨年の夏ごろ、PS5のコントローラーを修理に出した。スマホからフォームに症状を記入していって、宅急便で出した。2週間ほどで帰ってきたが、ボタン、スティックの感触から、新品だと思った。修理ではなく、問題を解決した?新型を送って来たのだろう。それ以降は普通にPS5版FFXIVをPS5コントローラーでプレイしている。それからは問題は起きてないが、GT7をボタン操作にしているのは、スティックに負荷をかけたくないからだったりもする。
■PS5のフレームレート問題
PS5版のFFXIVは、霧や雪、雨などの天候で動きがガクガクになることが多い。または、多かった。パッチ6.1か6.11で、その現象は減ったような気がするのだが、今度は人が多いところなど、別のシチュエーションでレートが落ちるようになった。たぶん。
設定はフレームレート優先で、解像度はHDにしているが(一番軽い設定)、なかなか改善しない。他の設定も試したが変化なし。GT7はそういうのないんだけどなあ。IDの中とかはそんなことにならないのでまだ許せるが、せっかくのPS5なのにこれではがっかりである。
■AoEを踏んだことになっている問題
PS5版を始めたころ、ラグが減ったのかニーアレイドのイクラなどを避けやすくなったと書いたりしたが、最近そうでもなくなった。自分では避けたつもりなのに被弾していることが非常に多い。具体的にはアグライアの3ボス(アーゼマさん)の両翼紅炎風とか、レムナントの2ボスのノーフューチャー1回目などだ。僕の中では0.3~0.4秒前に安置へ移動していて、AoEが消えるときには絶対にそこにいないのだが、なぜか被弾してしまう。
フレームレート問題と関連したPS5の問題なのかと思ってPS4でやってみたが、同じだった。他に思いつく原因は…
●ネットワークの問題
●そもそもAoEは、消える0.5秒くらい前から当たり判定がある(特に僕が苦手なやつは)
●人間の意識は0.5秒のタイムラグがある説(YouTube るーいのゆっくり科学「意識とは何か?」参照)
単に僕が下手なだけかもしれないが、見た目は避けているので釈然としない。動画を撮ってみても避けられているのだ。これ以上どうしろと。もっと早くよけなきゃいけないのか。皆はどうしてるんだろう。
■ジェンダーレス
パッチ6.1で、着られる性別が決まっていた装備の一部が両方装備できるようになった。主にミラプリ用のおしゃれ装備の一部だが、メイン子は男っぽい服装をさせることが多いので、このアップデートは有り難かった。
まずタイトルが意味不明だと思う。
ジャニーズに詳しいうちの娘たちに「ジャニーズWESTの重岡ってどんな人?」と訊いたら、即座に「歯が多い人」「今度ドラマやるよね」「蟹がどうとか」「なんで蟹?」「意味わかんない」と返ってきた。なので説明。
自殺を決意した主人公「北」が、死ぬ前に蟹を食べてみたいと思う。でも金がないので図書館で出会った美女の指輪を奪おうとする。ところがその雪女を思わせる彩女(あやめ)さんは「身体が目的ならお相手しますから乱暴だけはしないで」という。そこは求めてなかった北だが、ついそっちもやってしまい、「蟹を食べてから死ぬ」ことを話すと「いいですねそれ」と彩女さんも乗ってきて、二人で北海道へ蟹を食べに行く、という話である。
彩女さんは人妻で、北は一応犯罪者。どちらもリスクを冒しているので、僕の大好きなロードムービーでありながら、いつも背中に嫌なものがべっとり貼り付いている感覚がある。彩女さんは何を考えているか分からないところがあり、いつ状況がひっくり返るか、突然旅が終わるんじゃないかという不安が常にある。
そのように、昼はヒリヒリしたシーンが多いのだが、夜は甘い夢の時間帯である。彩女さんはなぜか北に対して積極的で、身体が目的ならお相手しますどころではない。具体的な描写は避けるが、そういう目的で読んでも結構そそられる。その道の人たちに言わせれば、ソフトな作品だそうだが。
死出の旅という、終わりが決まっていて先がない絶望感。でありながら魅力的すぎる人妻の身体に毎晩溺れる。飴と鞭の波状攻撃。暗い森の中で彷徨っているような不安と焦燥感。でも美人と手をつないでる、みたいな。ありがちなドラマで言えば、旦那を殺してその妻と逃げる逃避行、みたいな? ちょっと説明が下手だが、そういう感じがたまらん。
僕の故郷、苫小牧が出てくる。それも重要なシーンで。あの市場は今年の正月も行ったので感慨深い。
今ならヤンマガWebで全話読めるので、興味を持った方は是非。
ここからネタバレ。読了した人向け。
クルマで東北を縦断して北海道、稚内までというロードムービー。美人付き。すんなりはいかないそれぞれの事情があってハラハラドキドキさせる。ここら辺は完璧。ガラスの指輪の伏線回収もまあまあ。エッチなシーンも適度でよし。
唯一というか一番腑に落ちないのは、彩女さんが生きているのに北が死んだと信じて疑わないところ。冬眠とか仮死状態だったのだろうか。その辺の医学的な説明を、さりげなく入れておいてほしかった。もしくは北が気付かなかった理由を。
札幌編で世話になるマリアが、すごくいい子だった。もうこのままマリアと生きていけよ、そうすれば死ななくても済むぞ、どっちも脛に傷持つ身だから、後で過去が復讐しに来る、みたいなこともない。と、外野としては思った時期もあった。なので、お別れのシーンは読んでいて辛かった。
彩女さんは、男にとっては御伽話の中の存在である。こんな人いる?(褒めてます) 美人でスタイル抜群でエッチで頭もいい。で、ちょっと怖いことも言う。ミステリアス。こんな人と逃避行したいわ。北の本性が分かるにつれてデレることが増えて来て(銀山温泉とか札幌のジンギスカンとか)、もう君たちくっつけよ、いやもう毎晩くっついてるか、という感じだった。
この作品を俯瞰してみると、江戸時代からある心中物で、死んで終わる形式の物語である。多分作者も、最初はそのつもりで書いていたのだろう。彩女さんは旦那に太宰治二世みたいなのを望んでいたので、たぶんそうだろう。太宰治は心中物っぽいの書かせたら天才だから。本人も女と心中してるし。
しかし、そうはならなかった。北と彩女さんは、一緒になって富良野で幸せに暮らしましたとさ、で終わる。物語の形式としては間違っているのだが、僕はあのラストが嬉しかった。子供ができたっぽい匂わせもいい。マリアも新しい相手と結婚して子供がお腹にいる。
彩女さんを、魅力的に描けすぎてしまったために、作者も殺せなくなったのではないか。だとしたら、これはこれで作品としても幸せなことだったような気がする。
今連載している同じ作者の「童貞噺」も読んでいるが、今のところ、この作品ほど引き込まれてない。作者の力量を疑うわけじゃないが、「雪女と蟹を食う」が奇跡的にうまくいった作品なのかなあ、と思う今日この頃である。