サブ子の旅(57)でも書いたが、今僕が最も習熟しなければならないと考えているジョブは赤魔道士である。DPSでありながら高速連続蘇生が可能なため、24人レイドの高難易度「滅」で重宝されている…らしい。来るかもしれないノーマル勢総「滅」参加時代に備えて、人並み程度には赤を使えるようにしておきたいのだ。
というわけで、今回は赤魔道士のジョブ設計、スキル構成について考察・検証していく。
■基本的なルーティーン
他のジョブと同じように、順序通り撃つと威力が増すコンボスキルがあるのだが、赤の場合はちょっと違う。コンボを回しながらエクストラな強攻撃スキルを撃つジョブが多い中、赤のコンボは攻撃ルーティーンの中の一部分という扱いになる。ので、まずはそのルーティーンについて説明する。
赤のHUDにはブラックマナとホワイトマナというゲージがあり、魔法を使うとそれぞれが上昇する。火・雷属性の魔法を撃つとブラックが、風・土属性の魔法を撃つとホワイトが上昇する。両方上昇する魔法もある。ブラック・ホワイト両方が50を超えると、魔法剣コンボが使用可能になる。
魔法剣コンボは武器の細剣で斬りかかる物理スキルで、3連である。3つ撃つとヴァルフレア/ファルホーリーが使用可になる。ヴァルフレア/ヴァルホーリーを撃つとスコーチが、スコーチを撃つとレゾリューションが使用可能になる。
この、魔法でマナを50溜める→魔法剣コンボ→強魔法コンボという流れ、ルーティーンが基本。

まずこれを撃ちたくなるが、それでは与ダメが伸びないジョルガ

ジョルガよりは強いが長詠唱のヴァルサンダガ
◾️連続魔
赤魔道士の個性というか基本システム。詠唱時間がある魔法を撃つと、次の魔法の詠唱時間がゼロになる。例えば、ジョルガ(2秒)→ヴァルエアロガ(即発)となる。ヴァルエアロガの詠唱時間は本来5秒なのだが、連続魔のおかげでゼロになる。
ジョルガ→ジョルガとやると、二発目のジョルガが即発になるが、より威力が高く、詠唱も長いヴァルエアロガやヴァルサンダガを二発目に持ってくるのがセオリー。ジョルガのような短詠唱魔法から高威力の長詠唱魔法を撃つ、この2魔法で1セットを繰り返していくのが一応基本。
◾️Proc
ヴァルエアロガまたはヴァルサンダガを撃つと、50%の確率でヴァルストーンまたはヴァルファイアが実行可能になる(「Procする」という)。ヴァルストーンとヴァルファイアは詠唱2秒と短めだ。Procするとどうなるかというと、例えば
①ジョルガ(2秒)
②ヴァルエアロガ(即発)
③ヴァルストーン(2秒)
④ヴァルサンダガ(即発)
という風に撃つ。ストーンの次にサンダガなのは、エアロガ、ストーンでホワイトマナが優勢になるから。サンダガでProcしたら、ヴァルファイアを撃ち、それで連続魔が付くのでヴァルエアロガを撃ってProcに期待する、と。Procしなかったらジョルガから再スタート。この流れで白黒のマナを増やしていく。

ヴァルサンダガからProcして撃てるヴァルファイア
◾️魔法剣〜強魔法
ホワイトマナ、ブラックマナが両方とも50を超えると3連の魔法剣コンボが使用可能になる。エンリポストで20、エンツヴェルクハウで15、エンルドゥブルマンで15の白黒マナを消費する。
で、このエン〜を撃つたびにマナスタックが1つずつ増え、3つになるとヴァルホーリー/ヴァルフレアが実行可になる。どちらかを撃つと強魔法のスコーチが実行可になる。スコーチを撃つとレゾリューションが撃てる。

エンリポスト。マナが足りない時はただのリポストになる。弱いので使わない

ちょっと勿体をつけるモーションが憎いヴァルホーリー


やはり気取った仕草で放つヴァルフレア


足元から強風が吹くため、スカートで撃ってはいけないスコーチ

物凄く低い姿勢から発射するレゾリューション。これだけが直線範囲攻撃
◾️範囲魔法
範囲魔法は単体と逆で、まず詠唱2秒のヴァルエアロラ/ヴァルサンダラを撃ち、5秒のインパクトを連続魔の無詠唱で撃つ。インパクトは白でも黒でもなく威力は少し強め。エアロラ/サンダラにはProcはない。
エン〜の範囲版はエンムーリネ。アン、ドゥ、トロワと名前が変わるが、同じボタンが置き換わっての3連コンボで消費マナも単体と同じ20、15、15でマナスタックが3つ貯まる。
強魔法の範囲版はない。スコーチ、レゾリューションがそもそも範囲攻撃なので。
◾️それとは違う魔法剣コンボの入りかた
チマチマとマナを貯めるのではなく、一気に魔法剣コンボまで持っていくスキルがある。
マナフィケーションを使うと、「魔法剣コンボ実行可」になり、エン〜を3回撃てる。そこからさっきと同じくヴァルホーリー/フレア、スコーチ、レゾリューションが使用可能。
マナフィケーションを実行すると、マナフィケーションが6つ付与される(ややこしい)。この6個を使い切ると、プリフルジェンスという強魔法が実行可になる。6個消費の内訳は、エン〜の3連で3、ホーリー/フレアで1、スコーチで1、レゾリューションで1だ。
要するに、マナフィケーションを実行すると、魔法剣コンボ、ホーリー/フレア、スコーチ、レゾリューションが続けて撃てて、その後プリフルジェンスが撃てる、と。
マナフィケーションは白黒マナからの魔法剣とは別の扱い、かつ優先で、マナが50以上ある状態でマナフィケーションを実行すると、魔法剣を撃ってもマナは減らない。マナフィケーション中は魔法の与ダメ10%増で、効果時間は30秒。

こうして止めて初めて動きがわかったマナフィケーション

動画で見せたいほどカッコいいプリフルジェンス。すごい速さで連射する赤い迫撃砲
◾️加速する連続魔法
もう一つ、使いこなさないとならないのがアクセラレーションというスキル。これを使うと次の一回、ヴァルエアロガ/サンダガが無詠唱になり、ヴァルストーン/ファイアのProcが確定する。
①アクセラレーション実行
②ヴァルエアロガ(無詠唱)
③ヴァルストーン(2秒)連続魔が付く
④ヴァルサンダガ(無詠唱)
Procしたらヴァルファイア(2秒)で連続魔付与
②以降のどこかでノーブルインパクト(無詠唱)
という感じになる。初手のジョルガをやらずにすぐProcのあるヴァルエアロガ/サンダガを無詠唱で撃てる。2秒だけどジョルガに詠唱があるので、咄嗟に攻撃できない赤魔道士の弱点を補う戦法である。レベル96からだが、アクセラレーションを使うとノーブルインパクトという無詠唱の範囲魔法が撃てる。
範囲版はまた違う。インパクトが無詠唱かつ威力50増になる。この際、アクセラレーションを使うとインパクトのボタンがノーブルインパクトに置き換わる※ため、
①アクセラレーション実行
②ノーブルインパクト(無詠唱)
③インパクト(無詠唱)
となる。範囲魔法にProcはないので、これだけだ。このあとは普通にヴァルエアロラ/サンダラからインパクトのセットを撃っていく。
※置き換えしない設定も可能

急いでるのに悠長に指をクルクル回すアクセラレーション

アクセラレーションからの連続攻撃中のどこで撃つか迷うノーブルインパクト
◾️その他のスキル
エンボルデン:20秒間自分の魔法与ダメ5%とパーティーメンバーの与ダメを5%アップ。
フレッシュ:即時発動の遠隔物理単体攻撃。リキャスト25秒と短く、威力も480と高く、非常に使いやすい。物理なのでエンボルデンが乗らないのが玉に瑕。
コントルシクスト:即時発動で対象と周辺範囲への遠隔物理攻撃。リキャスト35秒。これも多用する。エンボルデンは乗らない。
ブライヤー・クロゼ:エンボルデンを実行すると実行可になる対象範囲遠距離魔法攻撃。威力700。
バマジク:10秒間自分と周囲の魔法被ダメ10%カット。さらに周辺メンバーの回復効果を5%アップ。
エンルプリーズ:白黒マナを5ずつ消費して撃つ遠隔魔法攻撃。即発で威力420と強いが、マナをこれに使うと総与ダメが減るので推奨されていない。
ヴァルケアル:詠唱2秒で回復力350の回復魔法。これも使うと総与ダメが減るので推奨されていない。
ヴァルレイズ:詠唱10秒の蘇生魔法。連続魔で使うと即時の蘇生が可能。赤魔道士のレゾンデートルのひとつ。
コル・ア・コル:敵の前まで瞬間移動して威力130の攻撃を加える。射程25メートル。
デプラスマン:コルアコルの逆で、威力200の攻撃をしてから敵の目前から後ろにバク宙して15メートル飛び退く。
アンガジェマン:デプラスマンのバク宙しないバージョン。その場で威力200の物理攻撃をするだけ。飛び退くと落下するような時や、敵から離れる必要がない時に使う。

標的にエイムラインが伸びて突進するコル・ア・コル

後方へ15メートルもバク宙するデプラスマン

後方へ15メートルもバク宙するデプラスマン

高みから素早く撃ち下ろすブライヤー・クロゼ

高難易度では特に優秀と評価が高いバマジク
◾️連続魔法のファンタジスタ
ここまで赤魔道士の説明をしてきた。が、僕が書きたいのはこんな通り一遍の説明ではない。赤魔道士の連続魔は工夫次第でいろんなことができたりできなかったりする。そこを語りたい。
連続魔は詠唱がある魔法を実行した時に付与される。連続魔で詠唱ゼロになった魔法では付与されない。迅速魔でゼロになった魔法でも同じ。
迅速でヴァルエアロガ/サンダガを撃てば、迅速魔を3つめのアクセラレーションと捉えることができる。
迅速魔は温存するのが蘇生持ちのセオリーだと思うが、赤は連続魔があるのでどんどん使える(使おう自分)。
ヴァルケアルは推奨されないが、ジョルガなどの後に無詠唱で撃って自分の被弾をカバーしたりできる。回復350は頼りないように見えるが、ヴァルケアル→ヴァルケアルで700と思えば結構使える。半壊時に限るが、僕は蘇生した仲間の回復に使ったりする。もちろん自分のピンチにも使う。
レベル100ではアクセラレーションが2スタックで頻繁に使えるので、あまり必要ないテクだが、開幕にヴァルエアロガ/サンダガを無詠唱で撃つために、事前にヴァルケアルを自分に撃って連続魔を付けておくというのもある。仲間が死んだけどバトル中イベントなどで攻撃できない時は(連続魔のためのジョルガを撃てない時は)ヴァルケアルを適当に撃ってヴァルレイズも可能。
ジョルガで始めたけど敵が複数だった、やべえ、って時は咄嗟に二発目をインパクトにすれば良い。
というように、連続魔は工夫次第で可能性は無限だし、そういう工夫を考えながら戦うのは面白い。

離れた時は有効だと信じたいエンルプリーズ

範囲攻撃の魔法剣エンムーリネ。以前はこれだけだったが、7.0からフランス語の123になった。このショットは1のアン
◾️まとめ〜実戦より
メイン子、サブ子ともに毎週のジュノ、毎日のアラルレを赤魔道士でやっているのだが、ヘイト順位が一向に上がらない。大抵はDPS中ブービー、下手するとヒーラーに負けたりもする。フルスペック引き出しているとは言わないが、大体全部使ってるはずなのに。今日はまだ自分にヴァルケアルしてないのに。
赤は遠隔魔法DPSなので、敵から離れて戦うことができる。赤の遠隔攻撃スキルの射程は一律25メートルだ。だが、魔法剣コンボを撃たないと強魔法コンボに移行できないので、定期的に敵に接近する必要がある。コル・ア・コルで突進し、魔法剣コンボを叩き込み、一発アンガジェマンをお見舞いしてからデプラスマンで華麗に後方宙返り。ヴァルフレア、スコーチ、レゾリューション、ブライヤー・クロゼ、プリフルジェンスと怒濤の攻撃。赤いエフェクトばかりなので、画面は真っ赤だ。
この原稿を書きながら、何が足りないのかと考えて一つの答えが見えてきた。それは「離れるな」だった。ある日のアラルレで自分とほぼ同じHPの赤魔道士がパーティーにいて、常に自分よりヘイト順が上だった。何やってるんだろうと観察してると、アンガジェマンしていた。というかその人は近接DPSに混じって敵のすぐ近くで戦っていた。常に。
赤魔道士のオートアタックは与ダメ1固定だ。つまり、無い。赤の師匠シ・ルン・ティアは、華麗に飛び退いて距離を取って魔法を撃てと言っていた(と思う)。その教えを否定し、デプラスマンを封印し、常に接近戦をしろというのか。アンガジェマンはリキャスト即撃ちなのか。それって近接DPSじゃん。ゼロ距離でスコーチ撃てってか。
僕の現状の知識とスキルでは、与ダメ効率を上げようとすると、攻撃しか考えない脳筋メレー的な(失礼)スタイルしか思い浮かばない。魔法ファンタジスタへの道は遠い。

とにかく撃てるようになったら即撃つフレッシュ

こちらも常にリキャスト即撃ちのコントルシクスト

赤魔道士の魔法リスト。新たな連続魔セット開発の一助になれば


赤魔道士の戦い方のざっくりイメージ

現在の僕のホットバー配置。HUDをコンパクトモードにするとマナメーターが横倒しになり、上がホワイト、下がブラックになる。それに合わせてマナ上昇魔法は白が上、黒が下で配置している。