自民党の総裁選がかつてなくカオス、いや、面白いことになっている。ここのところずっと、なるべくしてなる、みたいな人が総裁=内閣総理大臣になってきたが、今回は誰がなってもそうはならない。誰がなっても意外というか、良くも悪くも新鮮。
1回目の投票では、石破茂、高市早苗、小泉進次郎が上位3人だろうと言われている。うち2人が決戦投票に進む。
決戦投票は議員票の比率が高い。石破は過去4度の挑戦全てで議員票の不足で泣いてきた。高市早苗も党内基盤が弱い。進次郎は菅元首相がバックについてるが、ここへきて評価が落ちてる。どうなるか分からん。
石破茂
軍事絡みの外交は強そう。これだけミリタリーの知識を持つ国家元首は世界のどこにもいない。周辺地域の安全保障、憲法9条問題の進展が期待できる。
「法人税は上げる余地がある」発言により、石破ショック(株価大暴落)が警戒されている。次の国政選挙にも影響する話なので、これでまた議員票で不利に。
党内に味方が少なく、麻生には特に嫌われている。安倍晋三批判をしてきたので清和会系の協力もないだろう。総理になっても短命な政権になりそう。
高市早苗
保守派のマドンナ。安倍晋三の熱狂的なファン。松下政経塾出身で、見た目によらず(失礼)政策通。政策討論させたら強そう。立憲代表が野田になったので、この人くらい論戦できる人じゃないとダメだろう。
前回もそうだったけど、史上最も総理の椅子に接近している女性。上川陽子がイマイチ旬をすぎた感があるので、女性票が流れ込んできそう。石破と決戦になったら麻生派の支援も期待できる。進次郎とだったら分からん。
小泉進次郎
出馬表明の記者会見で、知能レベルについてリベラル系某記者に問われたときは、鮮やかに切り返して大いに株を上げた。その後、大学には行かなくていいとか、解雇規制の緩和とか、国民が眉を顰めるような政策を次々に繰り出して評価がダダ下がり中。
発信力はあるのだろうが、青いというか若い。菅義偉が、なぜこの男に入れ込んでいるのか分からん。傀儡にしようとしてるのだろうか。それならもっと上手くやれ。
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決戦投票は2人だ。3人ではない。地方票の比率が小さいので、一次投票で負けた候補の支持者(議員)が、誰に入れるかで決まるわけだが、誰と誰の組み合わせになるかで、結果が大きく変わりそう。安倍派と麻生派は石破に入れないが、進次郎が落ちたら菅一党は石破に入れる。石破が決戦に出れば、浮いた票の行き先が多少わかりやすくなるのだが、高市・進次郎の組み合わせだと、各派閥がどう動くのか予想できん。本人たちもまだ決めかねてるのではなかろうか。