■永遠ならざるナギ節
FFXIVでは、パッチ間のヒマな期間のことを、FFXの平和な時期になぞらえて「ナギ節」というらしい。パッチ5.35までの結構長いナギ節でサブ子がやったのは、まず装備の強化だった。
トークン奇譚を集めてクリスタリウム装備に替え、2種の古銭あるいは「モブハントの戦利品」を集めてクリスタリウム装備用の強化アイテムを入手する。トークン奇譚はフェイスと80IDを周回して集める。前のパッチで新しく「漆黒決戦ノルヴラント」が追加されたので、もう「グランコスモス」はやらなくていいと喜んでいたのだが、漆黒決戦が結構難しかった。いい加減機工士で行くのも飽きてきたので、召喚士で行くと1ボスを越えられなかった。しかたないので知り尽くしている「アニドラス・アナムネーシス」を死ぬほど周回した。
2種の古銭は24人レイド「複製サレタ工場廃墟」と「人形タチノ秘密基地」で得られる。時間かかるし、頻繁に死ぬので正直あまり行きたくないのだが、装備強化のために頑張って毎週1回ずつ通った(タチノの報酬が週1制限なので2回行く必要がない)。
僕の場合、メイン子も同じことをやるので、中の人的にはサレタとタチノは週に2回ずつ。さすがに多少は慣れてきて、一時は一度も死なずにクリアできるようになった(それが当たり前)。だが、いつからか、得意だったはずのタチノ1ボスの扇状攻撃の見極めに失敗することが増えた。1ボス終盤のあれで死ぬと、蘇生してもらっても次のステージへの移動で一人だけ遅れてしまう。ということが毎週あって嫌になってきた。
モブハントの戦利品は、そのエリアの「おすすめ」を使うと対象モンスターが一覧表示にできることを知り、効率がアップ。報酬が多い上級だけでなく、全部の賞金モブを倒すようになった。
いつの間にか持っているクリスタリウム装備をすべて強化してしまっていた。あとクリスタリウム指輪を一つ手に入れ、強化すれば本当に機工士としてはライト勢的な上限に達する。というところで、サレタ・タチノが嫌になってきたし、アニドラス・アナムネーシスもなんだかなあだし、やったところで平均ILが498から499になるだけなので、気持ちが切れた。いいやこれで。
ちなみにメイン子はこの苦行を全うし、仕様上可能な最大数の機工士の装備をクリスタリウムREに換装してIL499になっている。
■妖怪ウォッチ
妖怪ウォッチとのコラボ企画が始まった。各地のF.A.T.E.(フィールドで適宜発生するオープンなバトル。レベルシンクあり)でメダルを集めると、妖怪ウォッチに登場する各種妖怪のミニオンや、それらの妖怪をFFXIV的に解釈した武器(見た目だけで弱い)、マウント(乗り物)をもらえる。低レベル用の新生エリアも対象なため、コロナ禍で増えた新規プレイヤーも参加しやすく、大変にぎやかだった。が、新生エリアはマウントで飛べるようになったので、飛べる勢は次々にFATEをこなす一方、まだ新生クエストを完走してなくて飛べない初心者連中は辛そうだった。
サブ子はまずミニオンを全部集め、白魔導士用の杖とガンブレイカー用のガンブレードをゲットした。マウントはウィスパー型のやつだけ。ウィスパー蛍光タイプや、ジバニャンのマウントまでやる根性はなかった。ウィスパーマウントは飛行中、時折後ろに傾いてくるっと回りそうになるのが怖いけど、コンパクトで視界を妨げないのが気に入った。でかいマウントだと威張れるかもしれないが、何かを探して細かく進路変更しまくるときに取り回しがしにくい。
小回りが効くウィスパー号。
サブ子は今レベル上げしている戦闘ジョブがないので、FATEにはとりあえず侍で参加した。DPSだと、チョコボを出していてもFATEのタイプによっては危険なのだが、大勢で襲い掛かって一瞬で終わるため、安全そのものだった。死ぬ危険よりも、出遅れて獲物がなくなってクリア扱いにならないことのほうが問題だった。特に青魔導士が、こういうFATEを一瞬で終わらせるスキルを持っていて、青がエリアにいると決着が異常に早かった。大量のFATEをこなし、侍のレベルが51.6くらいになった。
白魔道士用の犬状杖をゲット。
■ドワーフ戦車完成
レイクランドのドワーフ蛮族クエストが完結した。レイクランドの通商路を守るための戦車を開発して売り込むというストーリーで、普通に1日3回何かをクラフターで作るだけでなく、商談に同席して意見を言ったり、部族間対立で悩む元ヤンドワーフ女子の悩みを聞いたりして、結構面白かった。完成した戦車はマウントとしてもらえた。攻撃力はなく、見た目にビームが飛ぶだけだが、戦車砲を撃つこともできる。
■南方ボズヤ戦線
パッチ5.35最大の目玉は、武器強化クエスト「セイブ・ザ・クイーン」の続き、「南方ボズヤ戦線」である。ボズヤはガンブレイカーのジョブクエストに出てきた地名で、どうやらガレマール帝国に滅ぼされた国らしい。そこのレジスタンスが、まだ帝国と戦っていて、彼らを助けに行きつつ伝説の武器を復活させるというストーリー。
南方ボズヤ戦線は、従来のエオルゼアとは別のゲームみたいなことになっている。ボズヤに入るとレベルは一律80にシンクされ、パラメータも各ジョブ固定になる。どんな装備もマテリアも関係ない。それどころか、レベル71~79で入っても80になる。まだ覚えてないスキルを使えたりもする。ボズヤではレベルではなくレジスタンスランクというのが設定され、スカーミッシュというFATEみたいなのをクリアして戦果を稼ぎ、ランクを上げていく。ランクは15まであるが、ランクが上がっても強くなったりはしない。
特定の敵を倒すとロストシャードというのがドロップし、それを鑑定してもらうと、ボズヤ専用のアクションや薬を入手できる。ランクが上がると、行けるエリアが広がり(3エリアある)、鑑定できるシャードのレベルが上がる。高いシャードからは強いアクションや薬が出るので、結果的に強くなる…のかもしれない。まだ強いのを使いこなせてないので、その辺はこれからだ。
ボズヤの中では死ぬと戦果を失う。蘇生してもらえないままデジョンで最初の「前哨地」に戻ったり、ボズヤから退室すると、さらに戦果を失う。サブ子も最初、よくわからないままに死んでデジョンしてしまい、大量の戦果を失った。プレイする順序的に、サブ子が最初でメイン子が後なので、ボズヤ一番乗りはサブ子だったのだ。しかもパッチの火曜日はテレワーク日なので、18時からすぐアップデートを開始でき、メンテ明け即インできるようになっていた。先行者の悲劇であった。現在では、死んだらシャウトで蘇生を要請するのが通例になっている。サブ子はまだやってないけど。
前哨地のレジスタントと。
ボズヤは南方だというのと、ライオン顔のロスガル族の国だと思っていたので、僕はベトナム戦争みたいなジャングルを想像していたのだが、違った。砂塵が舞う荒野だった。塹壕が縦横に掘られ、あちこちで黒煙が上がり、帝国の機械兵器が闊歩している。ミスすると容赦なくデスペナルティを食らう。レベルIV以上の敵は一対一だと勝てない。エオルゼアのモンスターと違い、ボズヤの敵は一度こちらを捕捉すると、地の果てまで追ってくる。逃げてきたプレイヤーが連れてきた帝国兵器が、陣地にまで突っ込んできて、休息中のプレイヤーが巻き込まれて地獄絵図になったりする。FF11とまではいかないが、それに近い緊迫感。ボズヤはまさに戦場だった。
機工士だとレベルIIIの敵と1対1でも危ないので、サブ子はほとんどガンブレイカーで過ごしている。ガンブレイカーだと火力が足りないので、「闘士の秘薬」を飲んで与ダメージを60%アップしている。これでレベルIIIのマタマタを普通に倒すことができ、マタマタが落とすシャードを鑑定して秘薬を補充するというのが、とりあえず日々のルーティンとなっている。秘薬は効果時間「永続」だが、退室すると切れるので、1日に1個は必ず使う。ジョブチェンジしても切れるため、ボズヤ内部では気軽にジョブチェンジができない。必然的に、ガンブレイカーでいる時間が長くなっている。
最初はおっかなびっくりスカーミッシュに飛び込んだり、クリティカルエンゲージメント(CE。即席の討滅戦みたいなやつ)に参加していた。そのうち、〇がついた敵がスカーミッシュの敵で、そうじゃないのは巻き込んでるだけなので相手にしなくてもいいことを知った。シャードはマケボで買えることを知り、自分でマタマタ狩りをしなくなった。敵の探知範囲を把握し、向こうを向いている隙に落ちてる部品を拾えるようになった。ランクが上がってオランタ陣地に行けるようになると、そこで待機して、発生したスカーミッシュのうち、おいしい奴だけ行くようになった。人が多いかどうかをサーチで調べるようになり、強力なアクションを付けている強い人が集団で動くのについていくことを覚えた(ピクミン戦法)。
ランク8になると全エリア行けるようになる。最前線のステヴァ野営地かルンヤ陣地で待機し、「上」のエリアのスカーミッシュだけ行くようになった。もらえる戦果が一番多いからだ。「上」だけでやってるうちに、「上」で発生するスカーミッシュの全部を覚えてしまった。ルンヤ陣地近くの2種類は、NPCが強いので、一人でもやれる。北西のデカい魔導兵器のやつは一人だと危ない。ステヴァ陣地北の「暴走」トカゲ系のは一人でも死なずにやれるが、敵が硬くて時間がかかる。が、そういうのは混んでるときに遅れて行ってもまだ進行度が数パーセントなので焦らなくてもいい。
敵がたくさんいるやつは、突っ込んで範囲攻撃を撃ち、多数の敵に触ると戦果が多い。多数の敵の敵視を集めるので、場合によっては死にかけるが、強いNPCがいればそいつが敵視を持っているので大丈夫だったりもする。やばいときはスプリントで逃げる。先に地の果てまで追ってくると書いたが、マップの東西の半分くらい引っ張れば、大体あきらめてくれる。
漂う細かい点「砂塵」が戦場感を高めている。
というように、新しく始まったコンテンツゆえに、徐々に自力で解明していく楽しみを味わいながら、なんとかランク10になった。10になると「カストルム・ラクスリトレ攻城戦」に参加できる。実はこのボズヤ戦線は、帝国のラクスリトレ要塞を攻略するレジスタンスの「荒鷲の巣作戦」であり、要塞奪取が現時点での最終目標である。
攻城戦は、行けるプレイヤーが一定数いる状態である程度時間が経ってから発生する、とされている。実に曖昧だ。前回の攻城戦終了後約一時間と言われていて、それだけが頼りだ。スカーミッシュもそうだが、人が多い時じゃないと参加できても攻略がきついので、いつもはゴールデンタイムより少し早い時間に活動しているサブ子も、この日ばかりは終わるまでメイン子に交代しない覚悟で挑んだ。メイン子は一足早く攻城戦をクリアしていたが、22人しか集まらなくて大苦戦していた。
前回の攻城戦が何時に終わったかの表示などはない。入った時に攻城戦中(それは表示される)でなければ、誰かがシャウトで訪ねて、それに誰かが答えた時刻を聞き逃さずメモっておくしかない。サブ子がいざやるぞという日、入っても「最中」ではなく、シャウト情報からは40分くらい待ちそうだった。ボズヤはダンジョン扱いで、10分無操作だと強制排出される。出ると別のインスタンスに入ることになり、時間の情報なども取り直しになる。
出されないように適当に触りながら準備をした。ここだけはジョブは機工士で、与ダメアップの武人の秘薬を飲む。アクションはロストケアルガでみんなも回復できるようにした。死にまくる予定なので、せめて回復で貢献しようと。もう一つのアクションは与ダメアップのロストブレイブを装着。
かなり待たされて攻城戦発生。人が多い。抽選になるかも。すぐ最大の48人を超えた。なんとか当たったらしく、突入のボタン表示に変化。sayで「ノ機」と申告。「パーティーに入れてください。機工士です」の意味だ。「ノ」は挙手を表していて、こうやって拾ってもらうばかりのプレイヤーは「ノの民」と呼ばれている。
すぐにどこかのリーダーに拾われ、無事にパーティーに入った。1ボスは上と下に分かれるのだが、下だった。下の方が気楽だ。人数が多いので重いが、誰が何をやっているのか分かりにくいので、与ダメより死なないことを第一に行動した。死なないことだって貢献だし。
次は捕虜救出。6つのゾーンに分かれて部屋を開けて回る。ここで機工士の微増速移動スキル「プロトン」を皆にかけるが、皆自分のスプリントでダッシュ。意味ない。それくらい急がないとならないのだ。
2ボスは魔法合成とやらで、吹き飛ばしたり凍らせたりしてくる。炎のときは静止しなければ死ぬのだが、オートアタックのオンオフをクロスバーに入れ忘れてて即死。だが、サブ子の脱落とは無関係に2ボス撃破。人数が多いと楽だ。
第3ボス「ドゥン」との決戦前。
3ボスは苦手だ。「しじをきけ」というギミックが、頭でわかっても咄嗟に動けない。ピクミン戦法で人混みについていけば何とかなるはずが、時々微妙に遅れて死ぬ。やはり年齢的に反射神経が衰えているのだろうか。ケアルガは主に自分がヤバい時に使った。ヒーラーも多いので、サブ子が回復しないとヤバいようなシーンはなかった。
というわけで、人数の勝利でサブ子も攻城戦クリアした。死にまくって戦果をかなりロストした。待ち時間の緊張感も辛いし、もう二度とやらん。
と、その時は思ったのだが、一度クリアすると気楽というか、攻城戦の方からやってくるというか、翌日ボズヤに入るとちょうどいい時間に攻城戦が発生して、うっかり二度目の参戦をしてしまった。報酬でボズヤ的で戦場に似合うタンクの胴装備と交換した。メイン子はすでに3回参戦し、1度などは精鋭しか参加を許されない3ボスの「ライアン」をやらされて無事に死ぬ(戦闘自体は勝利)という経験もした。
この後はランク15を目指して戦い続けるのだろう。1人でもやれるスカーミッシュは分かっているが、人が多い方が楽なことは間違いない。流行っている今、出来る限りランクを上げておきたい。という強迫観念に駆られ、サブ子は毎日戦場に赴いている。この10日間、一度も漆黒エリアに行ってない。
恒例の新生祭で、このゲームのプロデューサーとご対面。