ついに最終回。
関が原と如水の某所の戦が同時に開始。如水軍が何かの敵を撃破して、なぜか輿の上でふんぞり返る如水が何かを指示。彼の戦いはそこで終わった(テレビでの描写が)。
関ヶ原は、キレた家康の砲撃で小早川が寝返って終了。長政はハラハラしてただけ。大谷吉継は姿を見せず。島左近も。この前の的場浩司のように、突発的ゲストで登場するかと思っていたのだが。
関が原が一日で決着したことで、なぜか如水と善助が泣く。どっちが勝っても黒田軍にとって有利……的な戦略じゃなかったっけ? あのシーン、なんかよくわからなかった。
例の「空いた左手で家康を刺していれば黒田の天下だったのに」発言は、如水に最後まで言わせず、又兵衛に言わせた。あれは後世の創作と言われているので、最後を言わせないことで、そういう史実に基づかないエピは入れませんという態度を取ったつもりかもしれん。
あっという間に年月が流れて、説明無しで如水が衰弱している。長政のせいで儂の野望は一日で潰えたと今さらのように言って長政をビビらせてから、お前は俺を超えた、あれでよかったのだと締めた。儂には善助がいた、すまんが先に逝く、では、ちょっと泣きそうになった。濱田岳は序盤のインタビューで「善助は殿のことが大好きで、そういうのを出していきたい」と言っていた。本当にそういう忠臣をやりきったなあと。僕の中では、善助がこのドラマのMVPである。
で、最期のシーン。岡田君の死ぬ演技が見事だった。もう視力ないんだなってわかるところとかが。光さんに「お前が妻で良かった」で、また泣きそうになった。如水はこの時代の大名としては珍しく、側室がいない。光さんは本当に幸せな女性といっていいだろう。あと、九郎右衛門の鼻水が凄かった。
関が原と如水の死まででは「乱世ここに終わる」じゃねえよなあ、と思っていたら、あっという間に年月が流れて大阪冬の陣。お父さんに言われた「お前にとっての善助」と思われた後藤又兵衛が長政と喧嘩して豊臣方にいる。というか、豊臣方で名前のある武将は又兵衛だけ。竹野内豊あたりで真田幸村緊急ゲストありかと思ったらそれもなく、あっけなく淀君自害して終了。幸村に関しては2016年の大河の主役なので、今見せたくなかったのかも。それにしても、大阪の陣は市街戦のイメージなのに、又兵衛戦死のセットが汎用的な戦場で変だった。
大坂城が落ちて家康が「如水との約束」を果たしたと呟く。家康は自分が死んでも徳川家で天下を世襲していくと言ったのを、如水が勘違いしたのだと思っていたのだが、平和な世の中を続けていくという話だったのか?
関が原と息子の活躍をちゃんと描いて、如水の九州制圧もしっかり説明し、途中で止められて無念……そして4年後死去、で良かったように思う。最後長めに歴史を追いすぎ。前にも書いたが、希代の戦争屋である如水を、常に平和な世の中を希求した人物として設定してしまったがゆえの構造上の欠点が最後まで響いたって感じ。大阪冬の陣まで行ったのは、戦のない世の中まで語らないといけないからでしょ。コンセプト的に。
文句ばっかり書いてきたけど、久々に大河ドラマを全部見て、一応の達成感を味わうことができた。毎週感想を書くのは大変だったけど、このシリーズはPV稼ぎに多大な貢献をしてくれた。水曜日辺りにPVが落ち込んでも、官兵衛のおかげで日曜日と月曜日には必ず持ち直した。官兵衛およびチーム黒田の皆さんには、ありがとう、お疲れ様と言いたい。
長政の巨大な鉄板の兜は、この肖像画から来ていたらしい。
もうすぐ死刑なのに、今までのことは水に流そうという長政。あまりのイケズに、三成ざまあwwwと溜飲を下げるのを忘れた。
黒田家が永遠に天下を取り逃がした瞬間。