映画、といってもBSでやってたのを録画して見たんだけど。
邦題は「パークランド ケネディ暗殺、真実の4日間」というのだが、これは駄目だ。「JFK」のように事件の真相を追求する作品に見えてしまう。
パークランドというのは、撃たれたケネディが運び込まれた病院の名前だ。
この映画は事件を調査したりしない。ケネディ暗殺に関わってしまった人たちの事件後数日間を淡々と描くだけだ。
最後まで心臓マッサージし続けた医師。初めて失敗したというシークレットサービス。ムービーを撮ってしまったエイブラハム・ザプルーダー氏。FBIテキサス支局の平凡な捜査官。そして、リー・ハーヴェイ・オズワルドの実兄、ロバート・オズワルド。その他、あの日ダラスにいた普通の人たち。
彼ら、彼女らの些細な行動や言動を、つまらないものまで細かく描写することで、歴史的大事件の衝撃と重さがリアルに伝わってくる。
ケネディの棺が立派すぎて、エアフォースワンに運び込むのに苦労するのだが、シークレットサービスの面々が凄い苛ついてて、角を曲がれないからって機内の壁を破壊する。やっと安置した棺が汚れてて、サッと拭く。たった一度の失敗も許されない任務に失敗した怒りと悲しみが、そういうセリフがなくても嫌という程わかった。
ジョンソン副大統領が、まるで護送される犯罪者のようにシークレットサービスに頭を押さえつけられて移動する。銃撃に備えてのことだ。彼はすぐに大統領に昇格するのだから、絶対に守らなければならない。これも、そういうことがリアルにそこにある国の現実、という気がした。日本は平和だ。
オズワルド兄は本当に普通の人で余計に気の毒だった。弟が子供の靴を気にして「それどころじゃないだろ!」と怒るが、最後は一応和解。オズワルド母が次男のことを本に書いて大儲けしようとして「今あいつが世界で一番重要な人物を殺したことになってるのに!」と激怒。でもまともなのは彼だけなので、教会に断られて弟の埋葬を一人でやる。そのとき、取材に来た新聞記者達が手伝ってくれて、少し救われた。
ザプルーダー・フィルムは間接的にしか映さないし、ジャック・ルビーがオズワルド弟を殺すシーンはテレビ画面でちらっとやるだけ。ケネディ暗殺事件の知識がある程度ないと分からない映画かもしれない。
最後まで盛り上がる場面がなく、淡々と静かに終わってしまう。エンドロールで、登場人物達のその後が字幕で紹介され、こちらとしても多少は納得感を覚える。見ればいい映画だが、「JFK」の低予算版みたいに思えてなかなか見る気にもならないんじゃないかと思って感想を書いた。
邦題は「パークランド ケネディ暗殺、真実の4日間」というのだが、これは駄目だ。「JFK」のように事件の真相を追求する作品に見えてしまう。
パークランドというのは、撃たれたケネディが運び込まれた病院の名前だ。
この映画は事件を調査したりしない。ケネディ暗殺に関わってしまった人たちの事件後数日間を淡々と描くだけだ。
最後まで心臓マッサージし続けた医師。初めて失敗したというシークレットサービス。ムービーを撮ってしまったエイブラハム・ザプルーダー氏。FBIテキサス支局の平凡な捜査官。そして、リー・ハーヴェイ・オズワルドの実兄、ロバート・オズワルド。その他、あの日ダラスにいた普通の人たち。
彼ら、彼女らの些細な行動や言動を、つまらないものまで細かく描写することで、歴史的大事件の衝撃と重さがリアルに伝わってくる。
ケネディの棺が立派すぎて、エアフォースワンに運び込むのに苦労するのだが、シークレットサービスの面々が凄い苛ついてて、角を曲がれないからって機内の壁を破壊する。やっと安置した棺が汚れてて、サッと拭く。たった一度の失敗も許されない任務に失敗した怒りと悲しみが、そういうセリフがなくても嫌という程わかった。
ジョンソン副大統領が、まるで護送される犯罪者のようにシークレットサービスに頭を押さえつけられて移動する。銃撃に備えてのことだ。彼はすぐに大統領に昇格するのだから、絶対に守らなければならない。これも、そういうことがリアルにそこにある国の現実、という気がした。日本は平和だ。
オズワルド兄は本当に普通の人で余計に気の毒だった。弟が子供の靴を気にして「それどころじゃないだろ!」と怒るが、最後は一応和解。オズワルド母が次男のことを本に書いて大儲けしようとして「今あいつが世界で一番重要な人物を殺したことになってるのに!」と激怒。でもまともなのは彼だけなので、教会に断られて弟の埋葬を一人でやる。そのとき、取材に来た新聞記者達が手伝ってくれて、少し救われた。
ザプルーダー・フィルムは間接的にしか映さないし、ジャック・ルビーがオズワルド弟を殺すシーンはテレビ画面でちらっとやるだけ。ケネディ暗殺事件の知識がある程度ないと分からない映画かもしれない。
最後まで盛り上がる場面がなく、淡々と静かに終わってしまう。エンドロールで、登場人物達のその後が字幕で紹介され、こちらとしても多少は納得感を覚える。見ればいい映画だが、「JFK」の低予算版みたいに思えてなかなか見る気にもならないんじゃないかと思って感想を書いた。