

2021年3月配信ギア「SAN DIEGO HIPSTAPAK」のレビュー。
今回は割とダウンロード可になるのが早かった。といっても、特集には登場せず、勝手に検索して落とすパターンだが。そして、またダウンロードエラー発生&でも使用は可能という状態。すでに3月中旬を過ぎたが、いまだ作例が出ておらず、その状態が続いている。
公式の作例は出てないが、僕の作例は撮ってしまった。待っててもしょうがないので記事にする。
サンディエゴパックの説明は短い。正式に出たら長くなるのかもしれんが、今は「Where in the World...」とだけ記載されている。「世界のどこかで…」ってとこだろうか。
CARMEN 85レンズはスタイルがDeep darknessで、説明は「Dive into the deep with this low-brightness lens, and search for the secrets within.」で、グーグル先生によると「この低輝度レンズで深海に飛び込み、その中の秘密を探しましょう」だそうです。
ACMT LTフィルムはスタイルが「Light streaks」で、説明は「This factory film adds streaks of light across your image. Found in San Diego.」で、G先生は「このファクトリーフィルムは、画像全体に光の筋を追加します。サンディエゴで見つかりました」と訳してくれた。
CARMEN 85レンズは、得体のしれない描写をする。最初は褪色してやや青方向にシフト、コントラスト増加でドラマチックでいいな、と思ったのだが、これ単体で撮ると、遠景が異次元の向こうにある、みたいな落ち方をする時がある(毎回ではない)。まあ、作例で見てくれ。
ACMT LTフィルムはランダムにゴーストのような光漏れを載せてくる。それだけじゃない気もするけど、まだちょっとよくわからない。
ACMT LTフィルムは、いつもの僕ならイラネって書くとこだが、このサンディエゴパックの組み合わせだと、ハマれば平凡な風景が異世界に見える写真ができる可能性を感じる。しばらく探求してみたいと思う。
まずはサンディエゴパックのセットの作例。
久々に都心に出たので少し撮り歩いてみた。CARMEN 85レンズとBlanco Noirフィルム(フチだけの素通しギア)のセットで撮った。
85はなんじゃい、とさらに検索すると、どうやらアニメの元ネタと思われる古いゲーム「Where in the World is Carmen Sandiego ?」を発見した。ズバリそのままじゃん。このゲームが1985年のものらしい。
だが、ゲームもアニメも、サンディエゴパックのような雰囲気がない。もうちょっと不気味なネタを予想してたのだが、ざっと見た感じでは女版ルパン三世的な感じだ。公式の作例待ちだな。
三谷幸喜脚本のアガサ・クリスティー原作ドラマの第三弾「死との約束」の感想。
実は今回、本放送の録画予約を忘れてしまった。というかやることを知らなかった。知ったときはすでに翌日。「死との約束 再放送」でググったら、FODで無料見逃し配信をやってるというので、それで見た。
前作「黒井戸殺し」の終わり際に、次は鬼怒川下り殺人事件だという匂わせがあり、「ナイル川殺人事件/ナイルに死す」かと思ったのだが、違った。今回のは原作通りのタイトルの「死との約束」だった。
実は僕は「死との約束」の原作を未読である。まったく情報がない状態での新鮮な試聴となった。
舞台は熊野古道と豪華ホテル。クリスティにはよくある傲慢なブルジョア老婦人と、従属している家族が主な登場人物。それを批判的に眺める外の人物(これがだいたいワトソン役を務める)が登場。典型的なパターンだ、と思わせて違った。ワトソン役かと思われた女医の沙羅は途中からメインの人物に絡んで容疑者にまでなり、全然関係ない外からやって来た過去を持つ人物(これもクリスティにありがち)が、ある意味ワトソン役だった。
事件が起こるまでが長い。殺されるのは明らかに本堂夫人・松坂慶子なのだが、なかなか殺されない。登場人物のみならず、視聴者をも不快にさせることばかり言うので、早く死ねやと思ってイライラした。あの松坂慶子の演技はすごいわ。
犯行は、道端のベンチに座っていた本堂夫人にジギトキシン注射をするというもの。関係者がいた場所は「宝物殿のほう」「ベンチの広場」「送迎バス」の3つしかなく、分かりやすい。タイミングが合えば誰でもできそうな犯行で、実際謎解きの際は全員がそれぞれ注射を打つシーンが流れた。解決のポイントは、ほぼタイミングだけなので、分かりやすい形でタイムラインが示され、どの時刻まで夫人が生きていたかが、勝呂の推理によって徐々に絞り込まれる。この謎解きが、ミステリードラマ史上最高じゃないかというくらいわかりやすい。
だが、タイムラインの絞り込みでは犯人が分からなかった。さすがのフェイント。犯人は本堂家の関係者ではなかった。犯人は、外から来た過去を持つ人物だった。これもクリスティ―ではよくあるパターン。そもそもその人物を謎解きの部屋に入れず(入れてもいいほど現場にいた関係者なのだが)、隠れて勝呂の推理を聞くポジションに置かれた時点で怪しかった。犯行方法はすぐ分からなかったが、鈴木京香が犯人だというのは、謎解き部屋に入らなかった時点でわかったよ。動機が過去の宝石泥棒にあるだろうことも。
他にもクリスティーあるあるが多いドラマだった。他人の意見に左右されやすい人物として、「真田丸」で真田信之の妻を演じた長野里美が出てきたが、彼女が三本足のカラスを見たという勝呂の話に乗っかったとき、ああこの人の性質は、あとで使われそう、と思った。
隙のない論理的なストーリーのドラマで、なかなか面白かったんだが、一点だけ。犯人が山伏のボンボンの色を赤といったのはやりすぎ、というのが勝呂が犯人を疑い始めたきっかけなのだが、ピンと来なかった。そこまでの決め手じゃないような。それより、勝呂を突き落とし(二度目)てからの救助に時間がかかりすぎのほうが怪しかった。
あと、フジはドラマや映画でCMの前後に次の展開のダイジェストを流すのをやめてほしい。FODだからCM短いし、いいなあと思って見てたけど、ちょいちょい次のセクションのダイジェストが来て困ったぞ。