おきると荘の書斎

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死ぬために生きている皆さん

2015-10-27 00:11:00 | ノンジャンル
こんにちは~。

かく言う私もその一人です。

フロイトという人をご存知ですか?
こちらのブログではちょこちょこ出てきている人なんですが、
精神分析のおじさんです。

全ての生命の究極の目的は、死ぬことである。

色々な人が言っているのかもしれませんが、フロイトもこんなことを言っています。

生に向かう欲動はエロス。
反対に、死へ向かっていく欲動は、タナトスといいます。


カッコイイですね。覚えておきましょう。

フロイトの基本的な考え方は、簡単に言うと、
「人は気持ちいい方に向かい、嫌なものから逃げる」というものです。
まあ、そりゃそうかもしれません。

ただ、フロイトはある日、どうしてもその原理では説明のつかない状況に出くわしてしまう。
主に、反復強迫のようなものがそれに当たります。

子どもは、大人からするとにわかに信じられないくらい、同じ物語を何度も何度も聞きたがります。
俺も経験がありますが、図書館に行くと全く同じLDを必ず見るという習慣がありました。

……LDて。


まあそれはいいとして。
そこでフロイトは、「人の心って、発展していくっていうけど実は案外保守的なんじゃねえの?」と思い始めます。

保守的な心が、外からの刺激によって仕方なく発展している。
そういう側面があるわけですね。

そして、一度そういう方向に慣れてしまうと、変化が気持ち良くなっていく。


そうなると、命あるものが目指しているのは、「命のできる前の状態」ということになります。

飛躍してるように見えるかもしれないですね。
ならば、考え方を変えましょう。


元々、この世には生命が存在しなかった。
それが、あるタイミングで急に外から刺激を受け、生命とかいうものが生まれてしまった。
その時、生命がある状態は一種の異常事態だと考えられます。

世界は当然、正常な状態に戻ることを目指して動くわけですね。
生命は、すぐになくなり、安定した状態に移行することを目指します。

生命が発展しているということは、緊張状態を維持したまま世界が動いているということに他ならない。
エマージェンシーですね。

生きていることは、普通のことのように感じられます。でも、一度そういう観点で考えると、生きているっていうこと自体が、色んな経路を通って命のない状態を目指すレースに見えてきませんか。

こんな風に見ていたら、世の中も少し可愛く見えてくるかもしれません。


生命を持っている生物は、エロスとタナトスという、矛盾した2つの動力源を、常に稼働させながら、死を目指して全速力で生きている。
まあ、人間は少し生を求めすぎている気がしますけどね。意識を鍛えすぎているし、理性を重んじ過ぎていると思います。

フロイトの考えがどこまで正しいかは勿論分かりませんが、
少なくとも僕たちは、野生の心を見ないようにして、日々生きているということです。

ここを忘れると、自分の内側の野生にいつか食い殺される日がくるかもしれませんね。

以上。