こんにちは。堺市西区の上野芝にある個別指導の学習塾ONE-S(ワンズ)の塾長の松下です。
先日、エンパワメントスクールについて大阪教育委員会の方に、いきなりの電話にもかかわらず、とても親切に教えていただきました。
エンパワメントスクールとは、生徒の「わかる喜び」や「学ぶ意欲」を引き出し、しっかりとした学力と社会でがんばる力を身につけるために設置された新しいタイプの高校です。
具体的には1年生の間は、授業時間が30分と短いため集中しやすく、また習熟度別クラスに分かれて学力にあった授業を受けることによって理解できる喜びが得られやすくなっています。中学生のときには、授業についていけず勉強がわからなかった子どもたちが、「もう一度学び直したい!勉強がわかるようになりたい!」という気持ちに応えれるようなシステムになっています。
合格基準も他の一般入試とは異なり、まず定員の半分は、学力検査で一定の点数に達していいる生徒の中で、面接:自己申告書:調査書の「活動/行動の記録」=2:1:1の割合で、高校が求める生徒像に合っている生徒を合格させるという制度になっています。もう少しわかりやすくいうと、合格者の半分は、当日の学力検査で2割程度点数がとれていれば、あとは面接や自己申告書によって合格が決まるというものです。
この制度のよいところは、現時点での学力が低くても、勉強する意欲を持った生徒の受け皿になれるところです。合格してからも、習熟度別にクラスがわかれ、学力にあった授業がしやすくなり、これまでついていけずに苦しむだけの授業だったのが、理解でき学べる授業に変わるのです。さらに、合格基準を上記のように面接を重視することによって、本当にやる気のある生徒を集めることができやすくなります。どうしても学力の高くない学校は、やる気のない生徒が多くなり、授業や学校が荒れることが多く、学びたくても学べるような環境になっていなかったので、そういう意味でもとても価値のある学校だと思います。
さらに、学習面以外の能力を磨くこともできるような授業を取り入れることによって、卒業後の就労に向けても不安が少なくなります。学校には進路支援コーディネーターやスクールソーシャルワーカー、スクールカウンセラーが困ったことや悩みに対していつでも相談してくれる体制が整っています。うーん、なんていい学校なんだろう。
エンパワメントスクールは設置されてまだ数年ですので、まだまだ改善の余地があるのは当たり前なのですが、少し気になる点といえば、合格基準となる調査書の「活動/行動の記録」というものです。これまでの調査書(内申書)には各科目の5段階の評価だけが記入されていましたが、現在は「活動/行動の記録」という欄が増えています。その生徒の学校での様子や取り組みを具体的に先生が書くものなのですが、これを合格基準の項目に入れるのはどうでしょうか? というのは、学年が上がるごとにクラス替えもあるわけですから、同じ生徒を3年間同じ先生が指導いてくれるわけではありませんし、3年生の1年間だとしても1クラス30人~40人もいるので細かい部分までは先生も把握していないでしょうから。それに、先生によって同じ生徒のことであっても、書く内容や評価が異なるはずですので、基準があいまいになりすぎます。そして問題の自己申告書ですが、これについては以前にも書きましたように、受験の日にこれを書くのではなく、事前に書いて提出するものですので、本人が書いていない可能性が十分にあるということです。そういった意味では調査書よりも、この自己申告書の方がもっと大きな問題です。調査書の「活動/行動の記録」は確かに細かい部分まではわからなかったり、先生によって差はあるとしても、とりあえずは大まかなその生徒の様子や、どんな感じの生徒なのかを知ることができるでしょう。ですか、自己申告書は他人が書いてある可能性があるので、この内容がいくら良くても何も意味がありません。まあ、それを書いてもらえるコネクションを持っているという評価だけですね(笑)
こういった学びなおしの制度は私も大賛成なのですが、できればこれを高校ではなく、もっと早い段階でできるような制度に変わればいいと思っています。なぜなら、この子どもたちの学びなおしているのは中学校の勉強ではなく、ほとんどは小学校の勉強なんです。ということは、中学校の3年間はほとんど無駄に過ごしてしまっているということなんです。小学校の勉強をほぼ理解できていて、急に中学校の勉強が理解できなくなることなんてまずありません。ですから、高校ではなく中学校から、いえ小学校からでも学びなおせるようなシステムが必要なのではないでしょうか。義務教育の9年間はほったらかしで、高校から学びなおすというのは、時間がやはりもったいなく、それに後になればなるほど学びなおしは困難になるため、できるだけ早い段階で、つまずいていたらすぐにサポートしてあげれるようなそういった制度が望ましいです。義務教育の段階で困難なのはわかりますが、義務教育の期間だからこそ必要なことではないでしょうか。義務教育を終えた段階で、その内容の半分も理解できていない子どもであふれかえっているこの現状を深く受け止め考えていかなければなりません。
ONE-SのHP
先日、エンパワメントスクールについて大阪教育委員会の方に、いきなりの電話にもかかわらず、とても親切に教えていただきました。
エンパワメントスクールとは、生徒の「わかる喜び」や「学ぶ意欲」を引き出し、しっかりとした学力と社会でがんばる力を身につけるために設置された新しいタイプの高校です。
具体的には1年生の間は、授業時間が30分と短いため集中しやすく、また習熟度別クラスに分かれて学力にあった授業を受けることによって理解できる喜びが得られやすくなっています。中学生のときには、授業についていけず勉強がわからなかった子どもたちが、「もう一度学び直したい!勉強がわかるようになりたい!」という気持ちに応えれるようなシステムになっています。
合格基準も他の一般入試とは異なり、まず定員の半分は、学力検査で一定の点数に達していいる生徒の中で、面接:自己申告書:調査書の「活動/行動の記録」=2:1:1の割合で、高校が求める生徒像に合っている生徒を合格させるという制度になっています。もう少しわかりやすくいうと、合格者の半分は、当日の学力検査で2割程度点数がとれていれば、あとは面接や自己申告書によって合格が決まるというものです。
この制度のよいところは、現時点での学力が低くても、勉強する意欲を持った生徒の受け皿になれるところです。合格してからも、習熟度別にクラスがわかれ、学力にあった授業がしやすくなり、これまでついていけずに苦しむだけの授業だったのが、理解でき学べる授業に変わるのです。さらに、合格基準を上記のように面接を重視することによって、本当にやる気のある生徒を集めることができやすくなります。どうしても学力の高くない学校は、やる気のない生徒が多くなり、授業や学校が荒れることが多く、学びたくても学べるような環境になっていなかったので、そういう意味でもとても価値のある学校だと思います。
さらに、学習面以外の能力を磨くこともできるような授業を取り入れることによって、卒業後の就労に向けても不安が少なくなります。学校には進路支援コーディネーターやスクールソーシャルワーカー、スクールカウンセラーが困ったことや悩みに対していつでも相談してくれる体制が整っています。うーん、なんていい学校なんだろう。
エンパワメントスクールは設置されてまだ数年ですので、まだまだ改善の余地があるのは当たり前なのですが、少し気になる点といえば、合格基準となる調査書の「活動/行動の記録」というものです。これまでの調査書(内申書)には各科目の5段階の評価だけが記入されていましたが、現在は「活動/行動の記録」という欄が増えています。その生徒の学校での様子や取り組みを具体的に先生が書くものなのですが、これを合格基準の項目に入れるのはどうでしょうか? というのは、学年が上がるごとにクラス替えもあるわけですから、同じ生徒を3年間同じ先生が指導いてくれるわけではありませんし、3年生の1年間だとしても1クラス30人~40人もいるので細かい部分までは先生も把握していないでしょうから。それに、先生によって同じ生徒のことであっても、書く内容や評価が異なるはずですので、基準があいまいになりすぎます。そして問題の自己申告書ですが、これについては以前にも書きましたように、受験の日にこれを書くのではなく、事前に書いて提出するものですので、本人が書いていない可能性が十分にあるということです。そういった意味では調査書よりも、この自己申告書の方がもっと大きな問題です。調査書の「活動/行動の記録」は確かに細かい部分まではわからなかったり、先生によって差はあるとしても、とりあえずは大まかなその生徒の様子や、どんな感じの生徒なのかを知ることができるでしょう。ですか、自己申告書は他人が書いてある可能性があるので、この内容がいくら良くても何も意味がありません。まあ、それを書いてもらえるコネクションを持っているという評価だけですね(笑)
こういった学びなおしの制度は私も大賛成なのですが、できればこれを高校ではなく、もっと早い段階でできるような制度に変わればいいと思っています。なぜなら、この子どもたちの学びなおしているのは中学校の勉強ではなく、ほとんどは小学校の勉強なんです。ということは、中学校の3年間はほとんど無駄に過ごしてしまっているということなんです。小学校の勉強をほぼ理解できていて、急に中学校の勉強が理解できなくなることなんてまずありません。ですから、高校ではなく中学校から、いえ小学校からでも学びなおせるようなシステムが必要なのではないでしょうか。義務教育の9年間はほったらかしで、高校から学びなおすというのは、時間がやはりもったいなく、それに後になればなるほど学びなおしは困難になるため、できるだけ早い段階で、つまずいていたらすぐにサポートしてあげれるようなそういった制度が望ましいです。義務教育の段階で困難なのはわかりますが、義務教育の期間だからこそ必要なことではないでしょうか。義務教育を終えた段階で、その内容の半分も理解できていない子どもであふれかえっているこの現状を深く受け止め考えていかなければなりません。
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