美しい大分

大分に暮らし,その美しさに気づかされ 癒される日常を、折々綴り,残してみたいと思っています。

菊池正剛先生 色鉛筆細密画展2023

2023年06月20日 | 美術館

菊池先生の教室
色鉛筆画展には、ほぼ毎年お邪魔していますが今年も素晴らしい作品ばかりで会場から立ち去りがたいです。



和の佇まい。



薔薇



作品の部分ですが、
日常の何気ない一瞬が捉えられています。





菊池先生の色鉛筆画教室では、
モデルを撮影して、もしくは元々ある写真をもとにしてトレースし、色鉛筆で色を重ねて作品に仕上げます。
(簡単に言いますが、
色鉛筆を塗ったスジではなく面として仕上げるのは大変なことに違いありません。)






こちらは、元の写真などは無く
トトロのモチーフを描き散りばめて、画面を構成していったそうです。
初孫ちゃんの誕生を思い気力に満ちたのでしょう^ ^。





「嘆きのピエタ」
モノトーンでこれだけ描き切るなんて‼︎


素足の筋肉や、衣のひだが、大理石のトロリとした質感を伝えてくれます。




先生の絵かしら? と思うような美しい作品も。









ケースに飾られたお面?…いえ色鉛筆画です。








額縁のガラス面が反射して、丁度ショウケースの中に展示された高級腕時計のようです。




そうそう、
会場にはこんな方が訪れていました。




モーガン.フリーマン



まるでそう見えるでしょう? ホントにそこに居るように。
菊池先生の作品です。








こちらが反射のない作品そのもの


リアルすぎてすごい。


先生のこの作品を観に是非会場に足を運んではいかがでしょうか。



大分市荷揚町
アートプラザにて開催中
6月25日(日曜日)まで





7月には菊池先生の教室メンバー
「TEAM K 」『色鉛筆細密画の世界』展が
開催されます。合わせてどうぞ。

大分市要町
コトブキヤ駅南店
7/3〜7/9(入場無料.撮影OK)











(トトロと、ピエタは妹の作品)







コメント (2)
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黄砂到来 大分市美術館

2023年04月12日 | 美術館




昨日今日2日続けて美術館へ。
定例会と、春の遠足で訪れる予定の中学生と館内を廻る下準備の為です。



今、特別展もやっていない水曜日の午後 美術館は来館者も少なく静かで
監視員の方に少し気兼ねしながらも
鑑賞は独り占め!満喫!状態です。



2階、常設展示棟のテラスに出てみました。





いつもは常設展示棟への渡り廊下から見るタブの木の全体が見えます。
上野の森のこの大木を残すために、
渡り廊下は迂回して建設されました。


ほんの数年前ですが、
渡り廊下の屋根よりまだ高く成長した木が建物に差し障りが有ると、下の方の幹の部分を残し枝を全て伐採しました。…芽が出て再生する…と話を聞いていました。

しかし、
一年たっても変化がなく剥き出しの幹を見ながらボランティア仲間で心配していました。そしてさらに翌年(と、記憶しています)幹のあちこちに赤い小さい新芽が出て来てそれからは元気に葉を繁らせて行きました。すごくホッとした!良かった!


あれから数年、今は葉っぱモリモリです。













常設展示棟から、本館エントランス、ホワイエあたりを見ました。





渡り廊下から大分市街地をみると、
やはり黄砂がすごい。
街の先の海が見えない。







いつもなら
高崎山の向こうに連なる
由布岳、鶴見岳も見えませんでした。
…表紙画像…





中学生と観る予定の
裏庭の「Lモーション」や、レストラン「いろのわ」のそばに設置された「境界」も黄砂でちょっと哀れ。





「Lモーション」  作者・井上一朗




「境界」     作者・森貴也




モミジの若葉だけは黄砂なんて無縁のように鮮やか。








夕方の天気予報で。
黄砂のことを、「霾る」…「つちふる」と言うのだそうです。黄砂のことを表す季語だとか。

少し昔の人もこの頃の霞が、砂つぶだと知っていたのですねぇ。









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大分市美術館アートワンダーランド

2022年08月03日 | 美術館

例年の夏休みの子どもさん向け企画展示
アートワンダーランド。
今年は
企画展示室、常設展示室と全館での展示
「怖じい」(おじい=大分の方言…おそろしいの意味)。










アートワンダーランドでは、毎年
小学校低学年向け、高学年向け、中学生向けにそれぞれ鑑賞の栞が作られて、各学校から子どもたちに配布されています。

栞の中にあるいくつかの問題を
作品を鑑賞しながら解いて行く、それを夏休みの課題としている学校もあります。




沢山の展示の中から私が面白いと感じたのは、「バラバラで怖い」のコーナーで中学生向けの栞の問題。
『九つの夢から粗らかな剛毛と長い爪と太い指を備えた大きな掌が不意と左辺の上方に』と言う作品名から、
どんな絵だと思うか実際の作品を見る前に想像して描いてみて下さい と言うのがあります。








来館前に描き込んでいる生徒さんもいますが、何も手付かずで来られる生徒さんの方が多く、実際の絵に向かう前に描くことを促します。


自分の想像と、実物を観た際のギャップがあるかどうか、又それをどう感じるかを体感してほしくて促します。

…中学生、意外に素直です。こちらの問いかけに答えたり又質問されたり。
そして、
『九つの、、、』の前で
それぞれの表情を見せてくれ、
そんなやりとりが楽しい時です。



全館、怖じい展示で、ちょっと疲れる気もしますが、
子どもたちには楽しんでもらえたら良いなと思います。



全展示の中には
撮影OKの作品もあります。
スマホ片手の男子中学生、撮影OKを知って嬉しそうでした。イマドキですね^ ^。



そうそう、
栞は、幼児向けのものもあります。
一緒に来館したご兄弟でそれぞれが話し合いながら観て回っていました。


.



アートワンダーランド
大分市美術館
9月14日まで
中学生以下の方は無料(市内外を問いません)




(パンフレットの写真は一部編集しています)



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美術館ボランティア

2022年06月03日 | 美術館



大分市美術館のボランティアを始めて早、10年目になります。
コロナ禍前は週一回以上は美術館に通っていました。
一昨年は数ヶ月に一度、昨年は月一度程度。今年は月二回のペースで出かけています。





(青い空と駐車場のアメリカフウ…秋は紅葉🍁しますが今の時期は若葉がきれいです)



9年間で、美術館に奉仕する形が少しずつ変化してきたようにも思います。
負担が少なくなった…と言うか、肩の力を抜いても対応出来るようになったと言うか。









(敷地内におそらくこの一株だけだったと思う。今が花期の金糸梅)




この頃は、
団体で美術館を訪れてくれる
幼稚園、保育園、小中学校の生徒さんらをご案内するのが面白く思うようになりました。
一緒に楽しむことができます。


小さい子どもさんと共に行動するのは、
まだまだちょっと不安がありますが…感染症の事です…。







(美術館からの帰り道、車窓から見たチガヤの穂がそよ風に揺れていました。)



ボランティアを一緒に始めた同期も少なくなりました。残っている方もそろそろ身をひくなどと話す人もいます。

その事は常に頭にあるものの、
どこまで続ける事が出来るかなあ?…

『続けるのよ‼︎』
『もう無理だわ‼︎』
って時々自分の中で思いが騒ぎますが💦。





表紙画像は
大分市美術館で7月3日まで開催中の  「みちの歩き方 
  路上の観察者たち」のパンフレット

中々魅力的なタイトルです。五感で感じてみましょう😊。












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ルドゥーテ バラ図譜

2022年04月19日 | 美術館
大分市美術館の展覧会は撮影はできませんが、会場出口付近に撮影可能なバラの絵が掛けられています。

この拡大したバラを観ると、
ルドゥーテが実践した、銅板に点刻で描いていく様子が少しわかる気がします。








(2点とも以前投稿した写真を又掲載です)



「バラ図譜」
ルドゥーテは、仕えていたマリー・アントワネットがパリで死刑台の露と消えたのち
ナポレオンの皇妃、ジョセフィーヌに仕えることになります。
ジョセフィーヌは大の植物好き、中でもバラは大変好きで宮廷の庭に多くのバラを育てていました。
まだバラの品種が少なかったこの時代
ジョセフィーヌがバラを愛したことで、大変な数の品種改良もなされ現在のバラの多様性につながって行き、
多くのバラを生み出した貴重な時代でもありました。





やがて、うら若き女性に正妻の座を奪われた失意のジョセフィーヌを慰めるために
「バラ図譜」が、ルドゥーテによって制作されました。
それは、ルドゥーテの「花を愛する友人への慰め」という趣きがあったそうです。





(ミュージアムショップで購入の、ポストカード)



ところで冒頭の「バラ図譜」のバラの描き方です。
銅版画、点刻版法の手法 エッチングの一種だと思いますが、銅板に点を打ち形を表します。
線を掘らない点の集合によって陰影ができて、線とは異なり連続していない為やわらかな立体感が生まれます。
さらにルドゥーテは刷り上がった版画に一つ一つ手彩色を施しました。



下の写真を拡大して見てみると
このことか‼︎とわかります。









今回の展示会では、
バラの図譜170点と、肉筆画2点が展示されています。
肉筆画については200年もの年月が経っているとは思えない鮮やかな発色で、素晴らしく美しです。描いている素材が違うためのようです(つまり紙に描いているのではない)。





肉筆画の一つ(展覧会パンフレットより)






余談ですが、
私が昔から持っていた、おそらくルドゥーテの絵と思い込んでいた作品を会場で探してみました。
今回のパンフレットに紹介されている様なバラに比べるととても地味に思えて
「これは違うのかもしれない」とだんだん思う様になりましたが…。

果たして…
花びらがパラパラと少なくて…


ところが
ありました♡
原著番号155
ロサ・レクリナータ
フローレ・スブムルティプリキ
(オールドローズの基本種)
でした。






私の絵
額縁のマットは日焼けして、絵もなんだかシミが浮いてきていますが💦…。


上の、ショップで買ったポストカードの絵がそれです^ ^。



会期は5月29日まで
-大分市美術館-





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