以下、カラー文字の詩は倉本聰展の展示作品を書き写したものです。
《群鳥の朝》
雪の朝
彼らはむれて
やってくる
種族も宗教も
ちがうはずなのに
一団となって彼らは行動する
私の家の庭に来る小鳥たちの姿を思わせる。不思議と、いく種類かの鳥たちが一緒にやって来てしばし餌を探し一緒に去って行く。
《無題》
俺の遺影を描く気なら
えんりょはいらん
ありのままに
汚点→しみだらけの
俺の今を描いてくれ
きれいだった俺より
俺は傷だらけの
今の俺が好きだ
《銀次⑵》
去年までの銀次だったら
ネズミなんか一発で仕留めたのに
今ははながきかない
耳もすっかり遠くなって
雪の下をあるくネズミの足音が
きこえない
老いてゆく
銀次の淋しさを
イタヤの古木だけが
そっと判っている
歳をとって逝ってしまった母、それに今の自分も重なって否応なくグッとくる詩。
富良野の地で倉本聰が、森に思い、森が応え 形となった点描画や詩が、会場を訪れるそれぞれにいろんな形の感動をくれるのかもしれない。
詩を形づくる文字がまたいい。
大分市美術館にて
2月24日まで
*掲載した詩は私が会場で急いで書き写したもので、ひょっとすると少し間違いがあるかも知れません。予めお詫びします*
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