8月24日、大玉村総合福祉センターさくらにおいて、小木曽道子先生(カウンセラー、親学アドバイザー、公益財団法人・海外子女教育振興財団渡航前配偶者講座講師、外国語保持教室アドバイザー)を講師にお招きして、地域福祉講演会を実施しました
演題は「聴く心髄、伝える心髄」
以下、先生のお話の一部をご紹介させていただきます
この「聴く」というのは、漫然と相手の話を聞くことではなくて、読んで字のごとくしっかりと耳を傾けて聞くことです
ところで家庭や学校、職場などでなかなか自分の話を聞いてもらえないとお嘆きの方はいらっしゃいませんか?
もしかしたら、自分の経験をもとに忠告やアドバイスをしてしまっているからかもしれません。相手の話をきちんとした気持ちで最後までしっかりと、相手がどんなことを言いたいのか主訴をきちんと明確にしながら聞くことによって、話をする相手は自分の話をきちんと聴いてもらっている、ということは自分は受け入れられているという実感を得ることができるわけです。それが自分に対して自信を持つこと=自己肯定感に繋がるというわけです。
この自己肯定感が低いと自分に対して自信や尺度がなく、生きにくい日々を送ったり、自分は生きる価値があるのだろうかと思うこともあります。
反対に自己肯定感が高いと自分に自信があり、逆境に立たされても強く、自分を大切にすることが出来る、ということは相手も大切に出来る人間へと成長することができます。
ですから、自己肯定感の高い子どもになるように育てることが、親にも重要ということです。
余談ですが、ここまで先生のお話を聴いて、マイケル・ギルモア著、村上春樹訳『心臓を貫かれて』という本を思い出しました
この本は著者の兄が二人を殺害し、自らの希望で銃殺刑になったいきさつや、過去から続く一族の負の要素によって、ギルモア家の家族が損なわれていく様子を描いたものであるが、この本とは反対に、自己肯定感が高い子どもを育てるには、まず育てる側が自己肯定感が高くないといけないのだろうな、ということを感じました
閑話休題。あまり文章ばかり続くと皆さん読むのに疲れるでしょうから、先生の話を聴いている時の会場の様子です
そして、自己肯定感を育てるためにはどうすれば良いのか、一番手軽に出来る事は(そして、家族だとなかなか難しい事は)、相手を褒める事です
皆さん、家族、友人、恋人でも同僚でも構いませんので、誰か一人を思い浮かべてくださいそして、その人を褒めてみてください。一体、何個褒めるところがありましたか?
講演では実際に2人ペアになって、自分の近しい人を褒めましたが、多い人で10個以上褒めれたという方がいました
またまた余談になりますが、褒めるということは相手の事をきちんと認めて、その相手の事をしっかりと知らないと褒めれませんよね。そういう意味で、マザーテレサは「愛の反対は憎悪ではなく、無関心」と言いましたが、相手の事をきちんと関心を持って日頃から接していないといけませんね
と、また文章が長くなりましたので、会場の様子②です。
会場は満員御礼で、大玉村内だけではなく、本宮など村外からも多くの来場者が来てくれました
そして円滑な人間関係を築くためには、「聴く」だけではなくて「伝える」ことも大事になりますね
伝える時のキーポイントは「あなたは〇〇だから」ではなくて「私が〇〇だから」、つまり相手の行動によって、自分(わたし)にどのような具体的な影響があって、ゆえに自分がどのような気持ちになるかをきちんと相手に伝えることが大事です
ということで、先生からは2時間弱に渡ってお話をしていただきましたが、来場者からは「さっそく自分の生活に役立てることが出来そう」「もっと早く先生のお話を聴くことが出来れば、子育てが違っていたかも」などの声をいただき、小木曽先生のおかげで非常に有意義な時間を過ごすことができました
すっかり長文になってしまいましたが、先生のお話の内容が非常に素晴らしく、私の駄文では先生の示唆に満ちたお話の数分の一も伝えられません。
そこで今後も小木曽先生にお越しいただいて講演会を実施してもらいたいと考えておりますので、この文章を読んで興味を持って下さった方は、次の機会には是非ご来場ください