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ユーロシティのコンパートメントから

欧州旅行がメインですが、最近は日本の旅行が多いです。そして”鉄分”濃くなってきてます・・(笑)

シナイアの山で思わず・・・

2005年09月06日 04時19分23秒 | ⑦’05夏・ハンガリー&ルーマニア
★5日目・トランシルヴァニア地方、シナイア&ブラショフへ。

この日は7時20分頃に起きました。
先日よりは若干早かったけど、やはり8時半の列車に乗るので急いで身支度。
ただ「カギ」はすぐ分かるように置いといたのですぐ朝食は摂れました。

昨日と同様8時少し前にホテルを出発。
で、地下鉄なんですが・・・
きのう以上に電車が来ない・・・
(ーー;)
いくら土曜だからって、一国の首都の地下鉄を10分も待つなんて本当に信じられない!!


そんな具合だったので乗り継いでブカレスト北駅に着いたのは昨日よりも遅くて、もうほんとギリギリでした。
しかもこういうときに限って列車は一番遠くのホームに、しかも前の方に止まってる・・・
昨日は早歩きで間に合ったけど、今日はほんとに走りました・・・


まず向かったのはブカレストから近いカルパチア山脈のリゾート地、シナイア。
この区間はあえて「普通列車」を選びました。
予約不要だし普段着のルーマニア人をこの目で見てみたかったから、というのが理由でしたが、通勤通学の足としてだけでなく観光で乗ってる人もかなりいてほぼ満席でした。

驚いたのは車両のほとんどが2階建て。
でも正直「オンボロ」!!
これもどこかの国の「お下がり」って感じで、最小限の設備がついてるだけ、って感じでした。

そんな普通列車は案の定やや遅れてブカレスト北駅を出発。
そして各駅に停まるのでマイペースに進んでました。
でも、これが自分と波長があって(?!)意外としっくりくる!!
都会っぽいところだけでなく畑や山の中にぽつんとホームだけある駅にも停まるから、急行や特急では味わえない途中駅の雰囲気をじっくり眺められて、「よりディープに」ルーマニアの景色を感じることができました。

11時頃、シナイアに到着。
ここではロープウェイに乗ってブチェジ山に登りました。
途中この町のメインストリートを通ったのですが、ここだけ見ると「スイスのどっかの町」みたいな小ぎれいなホテルや店ばかり並んでいて、ルーマニアにいるような感じがしませんでした。

歩いて約20分、ホテルモンタナの裏手にあるロープウェイ乗場に到着。
さすがにこの国を代表する観光地、行列はありましたが、ロープウェイが割と頻繁に動いてたので15分程度待っただけで乗れました。
(時刻表では30分に一本程度でしたが、あって無かったようなものでした。)

まずここから1400mの所まで上りました。
出てすぐ眼下にシナイアの町が広がり、それが段々小さくなって緑の山と風景が同化するシーンはわくわくものでした!!
そして気がつけば足元がすくむほどの高さまで。
向かいの山の尾根と同じくらいまで登ってました。
その尾根がはるか彼方まで続く姿が見えたときは思わず「お~~~っ!!」と日本語で驚きをあげてしまいました。

約10分でまずは一つ目のロープウェイの終点へ。
駅の前の緩やかな崖ではトレッキングや観光の人々がほんとうにのんびりしながら座ってました。
ここでゆっくりしようかな、と思ったのですが、さらに上に行くロープウェイがすぐ来るとのこと。
ここも混んでなかったので、「チャンス」と思い2000メートルまで一気に行くことにしました。

10分くらい待った程度でロープウェイに乗り、さらに上へ。
今度は今まで目線の高さだった山々が下に見えるようになり、シナイアの町もほんとに豆つぶ。
空気もだんだん涼しいから少しずつ「寒く」なってきて、いよいよ「山」に入ってきてる、という感じでした。
手を伸ばせば雲に届くような所まで来て、その雲も下で見るよりももくもくしてすごい迫力。
山の醍醐味を早速楽しんでました。


このロープウェイは7分程度で終点に着きました。
さすがに標高2000メートル、ちょっと寒かった!!
でも景色はいうまでもなくよかったです。
これは駅での感想。
もちろんこれでとんぼ返りするのはもったいないので、少し進むことにしました・・・

そしたら・・・
もう、もう・・・
「?????????」状態!!!!!
見渡す限りのカルパチア山脈の山々が視界いっぱいにひろがってました。
(上の写真)

今までこんな景色見たこと無い!!

思わず「うわぁ~~~、すげ~~~!!!」

/(^O^;)))・・・キョロキョロ・・・(((;^O^)\

何回言ったか分からないくらい我を忘れて感激してしまいました!!!

もう「私はだ~~れ、ここはどこ??」状態。
そんな感激、しばらくしたことありません。
もしかしたら旅行先では初めてかも?!
これが「天国」だったらいいなぁ~、なんて不謹慎ながらそう思ったほどの絶景でした。


せっかくなのでさらに進んでみました。
山の頂上のテレビ塔のそばを通り抜けると(注・この付近は写真撮影禁止、軍兵が監視してます)これまた雄大な風景がひろがってました。
はるばるここに来た人にだけが手にできる風景。
そんなビッグなご褒美に甘えて、時間を忘れてしばらくリラックスタイム。
この時、自然と一体になれたような気がしました。

それに「人間なんて自然の中ではちっぽけな存在」って言葉がこんなに当てはまるのかって、ここに来て初めて実感しました。
緑豊かな山々、青い空、白い雲、そしてまぶしい陽射しに抱かれると、人間素直になってしまいますね。
どんな形容詞をどれだけ使っても足りないほど。
そう表現するしかない、そんな風景にただうっとりでした。
    

午後1時頃、後ろ髪を惹かれる思いで下山。
ロープウェイに乗ろうとしたら辺りがガスに覆われて視界が無くなりました。
本当に良いタイミングでもどったんですね。
山の神様に感謝、感謝でした。
でも本当にもっと、もっと長い時間いたかった!!!
自分の人生の中で一番印象的だった、そう言っても過言で無いほどのすばらしい山でした。