どうも、最近の横山さんがどんどんNaNa好みになっていっている事実に悶々とした喜びを感じています。へへ。
だって、あたくしがドル誌を読み始めたくらいの頃はー…年上だいすき、チョコきらい!みたいな感じだったのに最近は年下もいけそうだし、チョコもすきになってくれたみたいだし。
ていうかね、本当にあたくしは「主食チョコなの?」と聞かれるくらいチョコがだいすきなんです。だからきみくんがチョコが嫌いなままだったら、結婚してからチョコばかりたべるあたくしをみて辟易としてしまうのではないか。
そう思っていたのです。
だかしかし、最近はチョコの魅力に気付いたようで、これであたくしも一安心!
そんなわけで、世はチョコレートだらけの本日!一本どどーんと妄想しちゃお!
!Attention, please!
(妄話は妄想によって繰り成されるアトラクションです。ご乗車中にご気分が悪くなられたり、しても一切の責任等は負いませんので、あらかじめご了承ください。それでは、いってらっしゃーい!)
*妄話*NaNa雪姫 バレンタイン編
「なあ、これ、どないすんのー?」
「次泡だて器って書いてあるやん!」
「えー?」
「お前ら何してんねん。」
「おかし作りに決まってるやろー。」
「街まで出てなー、でっかいお店でマカロンのキット買うてきてん!」
「めっちゃカラフルで可愛いねんなー?」
「うん。」
「ええなあ、俺も作りたい!」
「なあ、今度あそこのコラーゲン鍋行こうや!」
「ええなあ~いこ~」
「女子か…」
小人たちは、キッチンでなんやかんやお菓子作りに励んでいました。
一方姫はというと…。
「じゅんこ~のみなあ~とまあ~ち~♪」
「…。」
「あ、おはよう。」
「おはよう、てか聞いていい?何の歌?」
「ひかわきよしさんだよ、じゅんこの港町。知らないの?」
「俺らくらいの世代で知ってる人は少ないと思う。」
「えーーーーーー!!!まっじっでーーーーーー!!」
「いや、そない驚くポイントちゃう。」
「あたし、小2から聞いてるよ?」
「どんな小2やねんな。だいぶひょうきんな子やな。今日!何の日
や。」
「今日ー?2月14日? に ぼ し の 日 ?」
「ボケんでええ!なんやねんもう、面倒くさい。」
「え、じゃああれだ。植木枝盛の誕生日。」
「ほんっっまに誰やねん。」
「明治時代の自由民権運動の指導者だよ。有名じゃん。」
「知らんわ。」
「あ、バレンタインか!!」
「そうや。小人達はもう甘いもん作ってるぞ!」
「ふーん。だって、バレンタインなんてよう言わん。彼女にも絶対いらんって言うわ、って言ってたじゃん。雑誌でさ。王子。」
「え?そんなん言うてた?雑誌?」
「月間王子だよ。毎月購読しているあたしにはかなわんだろう。」
「まあ、とにかく、今日がそういう日やってこと!」
「ふーん。でもいらないんでしょ?チョコ?」
「いらんわ。バレンタインとかいって、イベントしたいだけやもん。そういうの。」
「だよね。」
内心欲しいくせに、と思いながらもNaNa雪姫は知らん顔をして、再び ITunesに手を伸ばし、水戸黄門のテーマを聞くのでした。
そんな中、キッチンではなにやら揉め事が起きていました。
「えー!誰やねん!」
「え、一個もない?」
「えええ!!」
「何でやー、ほんままた街行ったらバレンタイン終わってまう。」
「まあ、作れたしバレンタイン気分味わえたからええんちゃう?お菓子また作れるし。明日にすれー…」
「バレンタイン中に完成させなきゃ意味ないの!!」
「ラッピングのやつも買うてきてたのにい!!」
「どないしてん?」
「あー、いいところに。僕らが作ったマカロンがな、どうやら森のリスたちに食べられてしまったようなんや。」
「マカロン?」
「まあるいカラフルなお菓子や。」
「あー、食べたわ。」
「え!」
「誰が。」
「俺。そこにあって、あんまり興味なかってんけど、いっがいと美味いねんな、マカロン。」
「ありゃりゃ。」
「ガビーン。」
「もうっ!!」
「スニージー涙目やん。」
大切に作っていたマカロンを食べられてしまった小人たち。そして食べてしまった小人さん。そんなことも知らずに、のこのこと、半笑いでNaNa雪姫がキッチンへとやってきました。
「あら何の騒ぎ?米騒動ならよそでやってね。」
「俺らが作ったマカロン食べられてもうてん!!」
「マカロンなんて洒落たものを作るのがわるい。」
「たいらげたお前がゆうたらアカン。」
「そっかー。」
「あ、姫は王子に何か作るんですか?」
「そう思ったんだけど…。何がいいかなー。」
「江戸にちなんで大福とか?」
「ちなまなくてええって。」
「普通にチョコレートで、何か作りましょう。」
こうして、姫と小人たちは王子への愛のお菓子づくりをはじめました。そうこうしているうちに、刻一刻と時はすぎやがて18時なっていました。なんやかんやで、ひと悶着ありながらも、チョコは完成しました。
「あ、18時だわ!王子のにっき。を見なきゃ!なになに…
”今まであんま好きくない、とか言って…ごめんな?俺はお前のことが好きだ。大好きだ。許してくれ。チョコレート!!きみがいてくれたら…な。”
だと!!なんじゃこの萌えにっき…ほ?ほほ?ほほほい?かーらのー?チョコレート=あたし?=側に?=いて=?」
訳のわからない連想ゲームをしながら姫は、小人たちと共に王子の部屋へと向いました。
「王子ー?はいりまーす。」
「はーい。」
「はい、これ!」
「なんやねんこれ。」
「ちょっこれーと!」
「いらん言うたやろ。」
「えー、照れちゃってー。」
「照れてへんわ!」
「ちょっと食べてみてよー。せっかく姫がつくってんから!」
「もぐもぐ、うん、まあ普通やな。別に。」
「ちょ、結構一生懸命つくったんですけどー!」
「ハハハ…。じゃ、そろそろ小人退散しまーす。」
「退散しまーす。」
「しまーす。」
バリバリに空気を読んだ小人達は王子の部屋を後にしました。部屋に残った二人。
「ありがとう、ほんまにこれお前つくったん?」
「うん、そう。」
「むっちゃ美味い。」
「え?普通なんじゃないの?」
「いや、それは建前的なー…」
「(ツンデレきたああああああああああああ)ごっほごっほ、」
「大丈夫?」
「ごめんなさい、萌えすぎてむせただけだから気にしないで。」
こうして二人のバレンタインの夜はミルクチョコレートのように甘く、冬の夜に溶けていったのでした。
-END?-
「キッチン片付けよう思って行ったら…大変なことに!ちょお皆きて!」
「あれ?みなさんお揃いで?」
「てか、妃なにしてん?」
「イカの燻製を…」
「うまそう。」
「バレンタインなので作ってみようと思って。」
「バレンタインはチョコあげる行事やで?」
ちゃんちゃん。
というわけで、久しぶりの妄話!そして約1年ぶりのNaNa雪姫。
はじめての方に説明いたしますと…。まあ、妄想の中のメルヘンなNaNa雪姫という歴史だいすき、近松門左衛門リスペクトのすっとぼけた姫と王子様、そして7人のこびとさんのお話です。それから濃い青色であらわしているのはモンゴウイカがだいすきな「妃」です。
妄話のカテゴリーに以前の作品が何作か、あるのでご興味持たれた方は是非に。
いやーひさしぶりでしたー。個人的に妄話の中でも、一番妄話っぽいのはこのシリーズだと思ってて…
妄話=童話的なイメージをもって書いているので。
自分自身すかして書いてるやつ、どや?って感じで書いてるやつとは違って、ものっそいくだらなーいことばっかり書いてる感がすきです。
自分で過去のシリーズみて爆笑しているので母に家族に不審がられますがね。そしてコアなファンがこの作品にはいてくださると信じています。多分。
結構携帯から見ると長くなってしまっていると思うのですが、ここまで読んでくださったかたいらしたら、有り難う御座います!!!
ではー…
Happy Valentine's Day!