「貴様が十文字か。」
見るからに威風堂々、強者の風格を備えた戦士がシュンの前に立ちはだかる。
言葉が出ないシュン。
「見かけこそ軟弱であるが、あのクリオス(牡羊座)が認めた男。
手合わせしたくて見参した。一手、仕合うてもらいたい」
「わかった」
「かかって来いやー、小僧!!」
「おぅーー シーザースチャージ!!!」
元天の川学園主将、全国でも名の知られた 十文字 隼 が突っ込む。
しかし・・・
「この程度か! 所詮クリオスは瞬発力だけの戦士であったか!」
「な、なんだ、この圧力は・・・」
シュンを押さえ込む存在は、今や巨大なプレッシャーを与えていた。
まるで、岩石を支えているような・・いや、戦車を生身で押さえようとする
無謀な存在・・それがシュンだった
「ふん!!!」
軽々とはじき飛ばされるシュン。階段に激突する!!
「きゃーー」
「・・・くっ・・ あ、美羽!! なぜ??」
「クッションくらいなら、と思ったけど・・ちょっと痛かったわ・・」
気を失う美羽。
「女に助けられたな。次はとどめだ。」
「・・ああ、女に助けられたよ。でも女は女でも、美羽は最高の女だ!!」
「その女を守れるかな? 貴様を殺した後、その女もあの世に送ってやるわ。」
「くそーーーーーー」
「タウロス・・その男は『守るべき存在』があったとき力を顕す。・・」
「おおおおお、オレは美羽を、みんなを、守る!!!!」
『いつもはちょっとキザな男が、本気を出す姿を見せようじゃないか。』
無意識に変身ポーズをとるシュン。
一回転した両こぶしが強く握りしめられる。
「へんーー身!」
「な、なんだとーー」
『「俺の名は、仮面ライダー 力の2号だ」』
「シュン・・・」