しずくな日記

書きたいなあと思ったときにぽつぽつと、しずくのように書いてます。

神様からのプレゼント 京都の旅

2014-02-14 19:21:51 | 日記
京都2日目の朝。
遅起きすると、窓の外は雪景色。


冬は寒く、夏は蒸し暑い京都。
雪が降ると余計に寒いよー。
けど、白い風景は美しい。


チェックアウトしてすぐに出町柳に向かおうかと思ったけど、
いやいや、まずはご飯です!


昨日の夜、結局、六曜社は閉まりかけてたから諦めた。

そんなわけでお腹ペコペコだったから、以前も旅の途中で寄ったことのあるお豆腐専門店へ。ここ、豆腐ドーナツが美味しい!


豆腐唐揚げ定食。ついてるもの全部豆腐!!



豆腐ドーナツ。サッパリしてる。

女性客ばかり3組。のんびり。

腹ごしらえもしっかりして、
いよいよ京阪三条から出町柳へ。
そこから叡山電車へ。
いっとき、雪がおさまっていたのに、
この頃また強く降ってきてた。


運転手さんの肩越しにパチリ。
雪、綺麗だなあ。

目指すは恵文社一乗寺店。
一乗寺駅降りて、2、3分で着くはずなのに、着かない。
しかし、道々には可愛らしいカフェが点在していた。後で寄ろう!

わからなかったから、もう一度、一乗寺駅まで引き返してみたら…。

でっかい看板出てた(。-_-。)。
雪があんまり綺麗で、そればっかみてたから、完全に見逃す。真反対の道を歩いてたようだった。

正しい道で恵文社一乗寺店へ。

雪が溶けかけた道をたくさん歩いたので、足先が凍りついて痛かった。
なので最初はあまり集中できなかったのだけど、
店内の本のラインナップがあまりに面白く、そのうち足先も暖かくなって楽になり、本に夢中になった。
アートや文学が好きな人なら、何時間でもいられる。
この中から数冊しか買えないってのが悲しいくらい。
恵文社の上にマンションがあった。
ここに住みたい…。

あまりに読みたい本が多すぎて、結局買えないパターンかなと思っていたけど、
歩き回っていると、目に飛び込んでくる本が幾つかあった。
求めているものは、無意識のセンサーのようなものに引っかかるように、人間はできているんだと思う。
だから、自分の目的はいつも明確にしておくべきなのだ。

これは!と思う本3冊購入した。

次は世界文庫だけど、今日は15時半の開店とTwitterにあった。まだ時間が早い。

先ほど見つけたカフェの一つに入ることにした。

このあたりは美術系大学もあり、美的な意識が高く、独立心旺盛な若者が起業してお店を営んでいる様子だった。

むしやしない、というカフェに入った。コーヒーとケーキ。


ここ、地場産業のお豆腐づくりと結びついた商品を作っているとのこと。
地産地消って、いい。

ここで地図を広げて、どうやって世界文庫まで行くか考えた。
高野というバス停から206系統のバスに乗れば、建勲神社前で降りて2分歩けばいけるらしいけど、
高野までがえらい遠かった。
寒いし、何か別の行き方はないかと地図とにらめっこしてたら、
叡山電車の元田中という駅を降りるとすぐに、叡電元田中というバス停があり、そこから206系統のバスが出ていたので、まずは再び叡山電車へ。

ちなみに「元田中」の読み方、私は「がんだちゅう」だとばかり思ってたのだけど、本当は「もとたなか」らしい。
確かにその読み方の方がしっくりくる。
「~ちゅう」と読んでしまうあたりがアレだなあ…。

そしてバスに乗り込み建勲神社前へ。
前回の旅で迷子になったあたりだ。
もうならないぞ!!と。
赤と白。綺麗。


そして世界文庫へ。

この写真、開店1分前。
この後、店主さんがカーテンを開けに出てこられた。
古賀鈴鳴さんだ…!!


世界文庫で世界の絵本展、という企画をやっている。これが目当て。

ロシアの絵本がたくさんあり、目移りしまくり。
かなり集中してみていたら古賀さんに、
「絵本がお好きなんですね。」と声をかけていただいた。


はい、とっても!!


選んだ絵本をとっておいていただいて他の本を見ていたら、だんだんお客さんが増えてきた。

中には小さなお子さんを連れた若いご夫婦も。
ここで絵本を選ぶのは、情操教育上、物凄くいいと思う。

私が選んだ絵本は5冊。9000円也!
いいものにはお金をかけていい!






「あの方にこの絵本、見せて差し上げてもいいですか?
あの方はロシアの児童文学などの有名な研究者の方なんですよ。」
と、古賀さんが店内にいらっしゃった年配の女性をご紹介してくださった。

私は全くロシア語がわからない。
ただイラストレーションの美しさ、色の響き合いに感じ入って購入を決めたのだけど、
この方が、絵本の内容を一冊一冊丁寧に説明してくださった。


「あなた、本当にいい絵本を選ばれたわね。何をしてる方なの?」
ということで、職業やなぜここに来たのかをお話すると、連絡先交換をすることに!

こんな素敵な出会いが突然あるから、名刺は片時も忘れちゃいけない。

…持ってってなかったんだよねー。
メモで交換。

ステンドをやっていることをお話すると、古賀さんが、

「絵本のセレクトにもそれが出てる気がします。」とおっしゃった。
そして、
「もし、ステンドを発表されることがあったら、ご連絡くださいね。」と。


いいものを作らなきゃ!!


ホクホクしながら、皆さんに厚くお礼を言ってバス停へ。

とりあえず北大路バスターミナルまで行き、あとはそぞろ歩きで雪景色をみようと鴨川沿いをただ歩く。
雪はもう止んでた。



大文字焼きの大の字、うっすら。


かなり歩いて、出町柳近くまで。
この頃、ケータイの充電が一度死亡。

BONBON cafeというところをたまたま見つけて入り、豆乳ミルクティー。
写真は撮れず。暖まる。

出町柳から京阪三条、地下鉄東西線に乗り換え、烏丸御池、烏丸線に乗り換えて京都駅へ。

ああ。
もっと京都にいたいって毎回思う。

新幹線の待ち時間、携帯の簡易充電をしながら世界文庫で出会った方のブログを読んでみたら、なんだか本当に凄い方だった。
ロシアから賞ももらってるほどの、ロシア児童文学や絵本の研究者の方だ。

絵本、私が買って良かったんだろうか…。
大事にしよう。

私も、児童文学や絵本が大好きだ。

この素敵な出会いを、バレンタインデーの神様?からのプレゼントだと勝手に思ってる。

今回もいい旅になった。


























民藝のレッスン 2

2014-02-14 01:30:06 | 日記
LESSON2からは物づくりやデザインの現場にいる人たちが登場し、鞍田先生と対談する形式。

それぞれ、テーマが設けられていた。
LESSON2のエフスタイルさんでは、
「ローカル」(ローカルなふるまい)、

LESSON3の木工デザイナーの三谷龍二さんでは、「リアル」(取り戻されるリアル)、

LESSON4ではKDDIの電話や無印良品のデザイナーであり、日本民藝館の館長に就任した深澤直人さんの、
「ノーマル」(ノーマルという視点)、

LESSON5ではgrafのクリエイティブディレクターの服部滋樹さんの、
「ムーブメント」(ムーブメントの行方)。


LESSON2のエフスタイルさんは、地場産業を中心にデザイン提案、制作、販路の開拓まで一貫して行う女性2人組。

この二人の、仕事や暮らしに対する謙虚さや誠実さは本当に心にしみた。

デザイン提案というよりは、地場産業に従事する人の思いや悩みを聴き、自分を空にして共に作り上げていくようなスタイルだという。

印象的だったのは、
「自分たちが良いと感じた身の回りの人にお金が循環していくように心がけて ます。」というお話。

また、「こういう、話すお仕事は選ぶようにしてます。
お米を研いだり、制作したり、発送の準備したりする普通の暮らしができなくなるから。
そういう普通の生活こそが基盤で、そうしてないと不安になります」。

日々の暮らしに手応えを感じ、みんなで益を分け合って、独自の価値基準を持っていて、とっても理想的な生き方だなと思った。

LESSON3は、元劇団にいたという、私は今回初めて知った方だったけど、超有名な木工デザイナー三谷龍二さん。

この人は長野で、年4回、木工によるものづくりWSを子どもたちとともに行っているという。
ものづくりの楽しさや、温もり、創ることで美意識を育て、やがてその美意識が、流されない心や価値観を作って、生きることの実感を持つことになるというお話。WSは森に分け入り、木を切るところから始まるという。
そんな豊かな経験、幼いときにできたら、その後の人生観も変わってくるだろうなあ。


LESSON4は超満員。深澤直人さんのお話は何ともユーモアに溢れ、かつ深く考えさせられる。
環境との調和の中で美しさが感じられるもの、使いやすさを極めたら、もう使いやすいということすら意識になくなってしまうこと、それがデザインの理想型であること。

愛らしいもの、土臭いもの、可愛らしいものは、自意識がとれた状態で作られたもので、民藝はそれに当たるのではないかということ。
その後、深澤さんは可愛い!を連発して会場を爆笑させた。この人、話が上手い。

最後に「目利きになりたい、いいものを見極めたいと思う人が増えるのは、社会をとてもよくすることだよ。」とおっしゃった。
また、生き様を賭けてものづくりをする人が最近は減ってきたけど、そういう人が生み出すものが、やはりいいものだから、作る人はそのことを常に念頭におくこと、とも。

本物は厳しいな。

LESSON5は服部滋樹さん。小豆島などで地域再生などの社会活動も行うgrafのクリエイティブディレクター。
イースター島のモアイ像が歩く(歩くような姿で移動させることができることがわかったという話)から、人が面白がって、知らず知らずのうちに関わってしまうシステムが作れないかと模索している話、
これは鞍田先生の言で、デザインとフォークロア、フィロソフィーの3つが未来を変えていく力になりそうであること。

イームズの「懐かしい未来」という言葉を引き合いにしていた。



書き落としたことがたくさんあるかもしれない。
物凄く充実した内容だったし、
まずは日々の自分の暮らしを問い直すことからはじめないとな、と思った。

幸せな未来は遠くじゃなくて、足元にほんとはあるのかもしれない。
民藝が灯台になり得る、ということの意味を、深く理解できた。















民藝のレッスン 1

2014-02-14 00:13:06 | 日記
京都にまたやってきた。
13時半から、京阪三条のVOXビルというところで行われた講義を聞くため。


MEDIA SHOP レクチャーシリーズ
<民藝>のレッスン 番外編 集中講義
図から地へ 地から図へ
~Figures and grounds~

という、5つの講義からなる1時間半×5回、約10時間に及ぶ集中講義だ。

さっき、23時すぎに終わったばかり。
興奮冷めやらぬ、というかまだ会場には残っている方もいらっしゃるみたいだ。


元々、手作りには興味があった。
授業で陶芸を行う際、知識として各地に様々な焼き物があるということを実物とともに紹介しながら、柳宗悦の民藝運動にも少し触れた。

生徒にさわりを説明できるほどにしか学ばなかったのだけど、
近年、また興味が湧いていた。
Twitterでこの講義の存在を知り、申し込んだあと、関連図書を購入して読んだ。


これ。

民藝とは何か、から始まり、
それが今の時代の中で、どんな意味があるのか、という考察。

本は本で学ぶことはあったのだけど、
今回の講義は、そこにいたことに意味があったように感じられた。

熱気。今の時代を、より良い方向へ持っていきたいという。
京都って、学生にもそういう熱があったように思う。懐かしかった。


今の時代、民藝に注目することは、単なる骨董を愛でる行為なのではなく、何より人間らしく、日々を工夫し丁寧に暮らしたい、そこに、生きる力を見出したいという気持ちの表れなのだろうとわかった。

このことは、心の中に言葉にならない形で雲のように漂っていたけど、講義を聴いて初めて言葉にできた。




LESSON1は、哲学者の鞍田崇さんによる「なぜ、今、<民藝>なのか」。

覚えていることを文章にして書き出して、頭を整理します。ここからはメモ。



話は先日の都知事選の投票率から始まった。

46.14。
これが今回の投票率だそうだ。
投票したい人がいなかった、というのは、言い換えれば、自分たちと同じ感覚を持っている人がいなかった、何も託せなかった、ということ。

また2000年あたりを機に、クーネルなどのライフスタイルを提案する雑誌がつぎつぎに創刊される。
日常生活の質への関心が高まってきたのだ。

このような今の時代を、
鞍田先生は、柳宗悦が生まれた時代~民藝運動を繰り広げるようになった時代と比較し、現在の民藝ブームが何を示しているのかを提示した。


柳宗悦が生まれたのは1889年。
この年、パリ万国博覧会で機械館が注目され、時代は機械工業を礼賛する「machine age」に突入する。日本もその洗礼を受け、近代化がどんどん進められていく。


柳宗悦の民藝運動が活発に行われる契機となった年は1928年。
パリ万国博覧会から約40年経過し、
柳は、国が推し進める近代化、工業化、また芸術が一部の天才によって造られ、献上されるものである、という考えに対して反発し、普通に各地で使われていた民具の中に、健康な美しさを感じて、それを「民藝」と名付けた。


そして今。
上の場合と同じように、今から約40年遡ってみると、1970年の大阪の万国博覧会につきあたる。

ここでは電力館が注目を浴び、原子力によるエネルギー問題の解決が生み出す明るい未来が提示されていた。
「atomic age」の到来である。


私たちはatomic ageの中を生きてきたけれど、3.11により原子力は脅威でしかあり得ないことにようやく気づかされた。
そして誰かを踏み台にし、その犠牲の上で幸せに暮らしていたことを思い知った。


そんなとき、人間らしく生きるとはどういうことだろう?と考える人が、
自ら工夫し、より良く生きようとすることを提唱した民藝運動に関心を持つことは全く不思議ではないと。

ちなみに柳宗悦が民藝運動で活躍した1928年頃、
建築家である藤井厚二という方も、環境の中での建築という観点を見いだし、
哲学者の和辻哲郎も「風土」という言葉で、環境の中での人間の暮らしについて考えた。

この3人の考え方は、自然と人間が接続して生きることを基盤としている点で共通点がある。

ならば今、民藝運動というキーワードを通して、自分たちがどこに着地しようとしているのかを考えようと。


誰か(原子力施設を地方に作ったように)を踏み台にせず、
それぞれが自分の価値意識や美意識を育て、消費の渦に巻き込まれることなく、周囲の環境を考えながら調和し工夫して生きていく。

民藝は、そういう暮らしを志向しているのではないか。

LESSON1の主旨はこんな感じだった。