作曲家の一柳慧氏が亡くなった。
儂、氏の名前を聞くと、いわゆる「前衛音楽」、「実験音楽」の作曲家で、「偶然性」とか「不確定性」とかいう言葉が浮かんでくる。でも、儂が作曲家になりたいと思い始めた頃には、もうそうでもなくなってたはず。それでも「前衛音楽の作曲家」の印象が強いのは、初めて氏の名前を知り、楽譜(五線紙じゃなかったりしたw)を目にしたのが、一番“先鋭化”してた頃だったからなのかも。
どうでもいい話なんだけど、今から30年位前だったか、地下鉄の中でふと斜め前を見ると、見覚えのあるオジサンが座ってた。「あれ?誰だっけ?」と考えてたら、そのオジサン、次の駅が近づくと大きなスケッチブックのようなものを抱えて立ち上がり、ドアの方へ歩いて行った。儂、その瞬間「あ、一柳慧だ!」って思い出した。あのスケッチブックのようなものにはきっと楽譜が入ってたんだろうな。
例え少しの時間でも同じ空間を共有したのというのは、何かしらの縁があったということのなのかな。
1989年の尾高賞受賞作品の「ベルリン連詩」の第2楽章
NHK大河ドラマ「飛ぶが如く」のテーマ音楽も氏の作品。
ご冥福をお祈りいたします。
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