今日は、"素人に繊毛が生えた程度"ではなく、"限りなく玄人に近い素人"として書きます。(だって、もう仕事してないからねw)
ここで忽那先生が書かれていることは、至極まっとうなことだし、とても大事なことだと思う。
平易な言葉で丁寧に説明してくれているので、この文章をきちんと読めば、忽那先生が何を言いたいのか、よくわかると思う。儂がさらに何か書いても、かえってわかりにくくなるだけかもしれないけどw、少しだけ書かせてね。
まず、儂的には、ピラミッドのような図の2つ目がとてもわかりやすいと思う。
この中に、「アビガンを使用し改善した症例報告」というのがある。
普通、これを見ると「改善した症例があるんだから効果があるんだ」と思うかもしれないが、ここが薬(の候補)の難しいところ。1例や2例で効いても、何百例、何千例って使ってみたら、結局効果がない患者ばかりだったということは決して少なくない。
また、ピラミッドの上から2番目に、「中国での236例の報告(アルビドールと有意差なし)」というところがある。
この「アルビドール」という薬は中国やロシアでインフルエンザに使われている薬らしい。
そしてこの"有意差なし"ということは、コロナに対してはアビガンとこの薬の効果は変わらなかったということ。
それどころか、痛風(苦しんでいる人も多いんじゃないか?)の原因にもなる、尿酸の値を上昇させるという副作用は、アビガンの方が強かったらしい。
まあ、そもそもアルビドールは中国ですでに使われているらしいから、もしコロナに効くんだったらわざわざアビガンと比較しなくてもいいんじゃないかと。
そして、アビガンもそんな薬と比較して効果が変わらなかったということは、やっぱりコロナには効かないんじゃないの? なんてことも考えられなくもない。。。
それから、このブログを読んでいる人が感染して「アビガン使ってほしい」と思うかもしれないので、その時のために。
忽那先生が書いているように、アビガンは新型コロナウイルス感染症に対して使うことを認められている薬ではない。
「歯が痛いのでロキソニン処方して下さい 」っていうのとはわけが違うので、このあたりはそれなりに覚悟が必要かもしれない。
あ、でももちろん、担当医の方から「アビガン使いましょう」って言われたら、それに従った方が良いとは思うけど。
儂、忽那先生じゃないけど、決して"反アビガン派"じゃないからw。それどころか、アビガンが一刻も早く新型コロナ肺炎の適応をとって、治療薬として正々堂々と使えるようになることを、切に望んでる。
アビガンだけじゃなくて、他の候補の薬もみんなそう。早く早く効果や安全性を確認してほしい。
だから、「早く試験やってくれ~」って、もうずーっと思ってたのに、なんで今になってもこんな状態なのかなあ・・・
それと、もう一つ。
薬って、必ずしも "効く" か "効かない" か の二者択一ではありません。
お薬は二者一択ではないのですね(´・ω・) そうあってほしいです。効かないのに薬物アレルギーでたとかもう泣きます。
例えば有効率が90%の薬があったとします。単純に100人使って90人に効果があるとします。「この薬は効く」と言っていいと思います。でも、使った100人のうちの90人は「効いた」と思うでしょうが、残りの10人は「効かなかった」と思うでしょう。
さらに、効いたと思った人のなかにも、完全に治った人とか少し良くなった人とか、効き方にもいろいろなレベルの人がいるかもしれません。
なので、「効く」か「効かないか」の0か100ではないんです。