朝井まかてさんの本は、
大浦慶さんを描いた「グッドバイ」を読んで以来の2冊目です。
「先生のお庭番」は
出島に薬草園を作りたいというシーボルトと、その園丁(お庭番)になった熊吉との4年間を描いています。
今回の作品も、鎖国時代の長崎…
長崎弁満載だし、場所は長崎の出島。
地元に関係してることもあり、
親しみを持って、興味深く読むことができました。
のちに有名なシーボルト事件へと
展開していくのですが…
単に歴史的なことだけではなく、
自然を愛する日本人の様子や
人を信じる姿などが描かれています。
また、シーボルトの妻であるお滝さん…
その時代に生きた女性の中でも
独特の人生を送った人…
いつかは別れが来るとわかっていても
自分の気持ちに正直に生きる…
ここで描かれている日本人は、
前向きに丁寧に生きているような感じがして、なんだか心に沁みました。
朝井まかてさんの時代小説、面白いです。
また次を読んでみたくなりました。