木工挽物という仕事

基本的には時代遅れの仕事
正反対の位置にいるブログから発信してみます
でもブログも先端じゃなくなりましたね

チャンバラ好き

2009-05-01 22:50:53 | タイムマシン
テレビでは久しぶりに「木枯し紋次郎」をやってるな
江口洋介じゃソフト過ぎる気がしないでもないけど・・
オリジナルの紋次郎の時ももう大人だったけど
実は子供の頃僕は時代劇が大好きだった

毎月28日になると大須みょうごんさんという縁日があった
その日が日曜でもウィークデイでもほとんど必ず夜になると家族で出かけた
まだお爺さんが現役の職人 津島の百姓の長男だった祖父はそれが嫌で家を飛び出して東京で木工所に勤めたらしい
里心がついたのかどうか知らないけどやがてこっちへ帰って名古屋の木工所へ勤める
そこでおばあさんと一緒になって今の自宅の所で仕事を始めた
長男を戦争で亡くし次男だった親父がこの家を継いだ
そして僕が生まれて・・
この家の地盤が固まり始めて少し余裕らしきものが出来始めた頃だったんだろう
その日は多分僕だけでなく家族の皆が楽しみにしたひとときだったんじゃないだろうか

そこへ行くには大須万松寺通りというところを通る
今でも立派なアーケードがある通りだが僕の子供の頃にもすでにそれはあった
入り口近くにおもちゃ屋があった 今でもある(笑)
行きにちらっと覗いて帰りに買ってもらう

必ずと言っていいほど時代劇グッズを手にして帰った
勿論一番印象に残ってるのは剣だ 刀だ

家の中には着物用のひもがいつも自由に手にできた
そのひもをして刀をさして 二刀流でさして
僕は家じゅうを闊歩していた

今でも覚えているがどうしても欲しくて欲しくて憧れていたのにどこにも売ってなかったものがある
それが  三度笠
もう渡世人の必需品なのにどこのおもちゃ屋にも売ってないんだ
ましてやこんなもの売ってたら飛び付いただろうな


というわけでいつも僕はお櫃(ひつ)のふたをかぶって
妄想の中の悪者たちをぶった切る毎日を送っていたのだった



コメント (16)
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