秋桜
グレープ時代は結婚式に呼ばれることがなかったというさだまさし
そりゃ「精霊流し」も「無縁坂」もましてや「縁切寺」なんぞ歌えるはずもない
しかしソロになってからは「あまやどり」やら「親父の一番長い日」やら結婚にまつわるヒット曲を連発し、友達から披露宴で一曲歌ってくれないかと言われるようになったとか
そしてその中でも「秋桜」は代表的なウェディングソングだ
いつも結婚式に呼ばれて歌うことを頼まれると披露宴であまり食事もできないという
それは歌手として人前で歌うには体調管理が大事でその直前に食事も酒も控えなくてはならない
多くの友人の披露宴でそれを実践してきた
それをいつも隣で見てた親友
「俺の結婚式の時にはお前に来てスピーチを15分頼むが絶対にギターを持ってくるな
お前はいつも歌うために食事も酒もあまり口にしない 可哀想だ
俺の時はしっかり飲んでくれ、食べてくれ
絶対に歌うな」
そう言われて彼の披露宴に出た
スピーチはしっかりしたもののリラックスしてた最後に司会者が走り寄ってきた
「さだ様、お願いがあります。
新郎からは絶対に歌わせないでくれと言われておりますが
親類の方々から、どうしてさださんは歌ってくれないのだ
親友なら歌の一曲も披露してやってくれ と言われて困っております
なにとぞ・・・」
「俺は歌いたくないわけじゃないけど、彼から禁止されててギターも持ってきてないんだ
じゃギター捜してきてください」
「ないんです」
と言われてえ~~と言ったその視界の端に楽器を弾いてるお姉さんの姿が
それはプロのエレクトーン奏者だった
カーテン生地のような服を着て颯爽と演奏するその姿
「あっ あの人が「秋桜」弾いてくれるんだったら歌います
僕のキーはCm(シーマイナー)です
聞いてきてください」
司会者はさっそく彼女の元へ
両手両足を使いながら彼の話に相槌を打つ
そしてさだに向かって
は~~い って笑顔で了解のサインを送った
やがてピンクのタキシードを纏った親友がキャンドルサービスを終え
最後の最後にさだの出番が来た
彼のお話は全くすごい 大学の落研でその技を磨きコンサートの魅力はその歌を凌ぐほど
最後に花嫁の両親に捧げる感動的な話を終え
「それでは僭越ながら最後に百恵ちゃんのために作った「秋桜」を歌わせていただきます」
新婦の友人の目が潤んでいた
エレクトーンのお姉さんがゆっくりと頷いてさだと目を合わす
百恵ちゃんの「秋桜」のあのイントロが流れる・・・
♪~~♪~ 歌い始め 3 ・ 2 ・ 1
(彼女の声) 「はいっ」
(さだの声) 「俺の歌だ~~~」
ってことがあったとさ
秋の結婚シーズンが始まった
皆様お幸せに
日本のためにも元気な赤ちゃんお待ちしています
グレープ時代は結婚式に呼ばれることがなかったというさだまさし
そりゃ「精霊流し」も「無縁坂」もましてや「縁切寺」なんぞ歌えるはずもない
しかしソロになってからは「あまやどり」やら「親父の一番長い日」やら結婚にまつわるヒット曲を連発し、友達から披露宴で一曲歌ってくれないかと言われるようになったとか
そしてその中でも「秋桜」は代表的なウェディングソングだ
いつも結婚式に呼ばれて歌うことを頼まれると披露宴であまり食事もできないという
それは歌手として人前で歌うには体調管理が大事でその直前に食事も酒も控えなくてはならない
多くの友人の披露宴でそれを実践してきた
それをいつも隣で見てた親友
「俺の結婚式の時にはお前に来てスピーチを15分頼むが絶対にギターを持ってくるな
お前はいつも歌うために食事も酒もあまり口にしない 可哀想だ
俺の時はしっかり飲んでくれ、食べてくれ
絶対に歌うな」
そう言われて彼の披露宴に出た
スピーチはしっかりしたもののリラックスしてた最後に司会者が走り寄ってきた
「さだ様、お願いがあります。
新郎からは絶対に歌わせないでくれと言われておりますが
親類の方々から、どうしてさださんは歌ってくれないのだ
親友なら歌の一曲も披露してやってくれ と言われて困っております
なにとぞ・・・」
「俺は歌いたくないわけじゃないけど、彼から禁止されててギターも持ってきてないんだ
じゃギター捜してきてください」
「ないんです」
と言われてえ~~と言ったその視界の端に楽器を弾いてるお姉さんの姿が
それはプロのエレクトーン奏者だった
カーテン生地のような服を着て颯爽と演奏するその姿
「あっ あの人が「秋桜」弾いてくれるんだったら歌います
僕のキーはCm(シーマイナー)です
聞いてきてください」
司会者はさっそく彼女の元へ
両手両足を使いながら彼の話に相槌を打つ
そしてさだに向かって
は~~い って笑顔で了解のサインを送った
やがてピンクのタキシードを纏った親友がキャンドルサービスを終え
最後の最後にさだの出番が来た
彼のお話は全くすごい 大学の落研でその技を磨きコンサートの魅力はその歌を凌ぐほど
最後に花嫁の両親に捧げる感動的な話を終え
「それでは僭越ながら最後に百恵ちゃんのために作った「秋桜」を歌わせていただきます」
新婦の友人の目が潤んでいた
エレクトーンのお姉さんがゆっくりと頷いてさだと目を合わす
百恵ちゃんの「秋桜」のあのイントロが流れる・・・
♪~~♪~ 歌い始め 3 ・ 2 ・ 1
(彼女の声) 「はいっ」
(さだの声) 「俺の歌だ~~~」
ってことがあったとさ
秋の結婚シーズンが始まった
皆様お幸せに
日本のためにも元気な赤ちゃんお待ちしています