大阪発達支援センターぽぽろブログ ぽぽろ番

ぽぽろはNPO大阪障害者センターの子育て・教育支援部門です。
大阪市鶴見区今津北にあります。

「ぽぽろの休日」あれこれ

2009年01月19日 | ノンジャンル
 土曜日は奈良で近畿の障害者運動学習交流集会でした。奈良女子大学の中山徹先生の話は期待通りの内容だった。テーマは財政問題で、「本当にお金がないから福祉(国民)は辛抱しなければならないのか?」が核心。前日の学童保育で疲れ、寝坊しましたが、高速を使っていっただけの値打ちはありました。眠る暇もないほどのリアルな庶民感覚の語りと落語を聞いているかのような話で、本当に腹にストンと落ちる話でした。その他は近畿の運動の交流でしたが、これもとても参考になりました。
 その中でも滋賀県日野町でおきた父子家庭の親子心中事件調査団の報告は、非常に重かったです。背景にある自立支援法の応益負担や支援学校寄宿舎の統廃合問題などを浮き彫りにしたことにとどまらない、自殺を防ぎきれなかった地域の孤立した希薄な関係、SOSをキャッチして救えなかった行政や教育機関の無念な反省等々、身につまされる思いをしながら聞きました。

 今日はぽぽろはお休みの日でした。

 昼過ぎから大阪障害児・者を守る会の事務局会議。障がい児の家族(ほとんど母親)の組織です。なぜか、私は家族ではありませんが事務局長をやっています。議題の中に、2月23日(月)に立正大学の中村尚子先生を呼んで行う講演会・交流会のとりくみがありました。午前10時から会場は大阪市立社会福祉センターです。テーマは「親からの自立・子からの自立~進んだ国の障害者・家族の教育とくらし~」です。また、詳細はお知らせしますが、参加費は無料で、どなたでも参加できます。日本の現状を見て改革するための世界の基準・モノサシを身につけませんか?昨年5月に発効した新しい国連・障害者の権利条約やインクルーシブ教育とか、その中でいわれている「合理的配慮」などを身近な課題に引き寄せて非常に分かりやすい言葉で話していただけるものと期待しています。

 それから、ぽぽろへ引き返しました。
 午後は静かなぽぽろを使って『うわわ手帳と私のアスペルガー症候群』
の著者である高橋紗都さんとお母さんの尚美さんが尺八のプロの奏者・田嶋直士さんとご子息と楽器演奏の交流をされる日でした。本を読まれた方は勿論ご存じと思いますが、紗都ちゃんはギター演奏です。紗都ちゃんは聴覚過敏があり、特に高い音が苦手です。また、これまではすべてソロ演奏で、相手に合わせるとか、一緒に演奏するということが苦手だったり未経験でもあります。今日は2回目です。とても人間的な面と演奏の両方の相性がいいようです。「苦手」は「嫌い!」ということではなく、やってみたいなぁという気持ちがあればいかに「折り合いをつける」かという問題だと私は思っています。それに、「好きこそものの上手なれ」で、自らの趣味・生きがいと似通ったり共通した分野ならいっそう折り合いもうまくいくはずと考えて期待していました。いつか、紗都ちゃんのギターと尺八との共演が聴けることと、紗都ちゃんの世界が広がることを楽しみにしています。
 『うわわ手帳…』の本も第三刷までいきました。今日も注文がありました。お読みになりたい方は、ぽぽろまでご注文ください。

 そのあとは、東大阪のけんたくん(詳しくはブログ「にこにこ生活」の中の「けんたの世界」参照)を取材、撮影されている朝日放送の記者の方が「けんママ」の紹介で来所されました。なんととても熱心な方で、自分でもよく勉強されていて話は2時間半にも及びました。結構つっこみもあって私自身が振り返り、問題を深めるいい機会になりました。放送はまだ先のようですが、楽しみです。今度はカメラ持参で来られるそうですが、カメラは苦手だなぁ…。ぽぽろとしてはけんたくんの「読み書き・算数障害」の教室では大失敗もありました。が、一緒に悩みながら、最後にはけんたくんのお母さんの肩をャ唐ニ押して荷を軽くしてあげた(決断を助けた?)ぽぽろの「しゃべる相談員」=Nさんにも同席してもらおう。