カメラ・レンズ白書の裏表紙です。この「T3」はアクセサリーシューがありません。初期型です。
また軍艦部左肩に「T-3」とあります。NEWモデルにはこれがありません。(その他いろいろ異なるところがあります)
軍艦部 雑誌広告の 「T-3」の文字がありません。ME 多重露光用のレバー(multi・exposeの略かと)の形状が異なります。
ペンタ部上部にホットシューが固定。 矢印は露光計のスイッチ兼シャッター釦ロック。
※某サイトに「ロックスイッチがOFF状態であっても、巻き上げレバー操作で自動的にロックは解除されます」とありましたがこれは間違いです。
シャッター釦がロック状態では巻き上げレバーの操作はできません。また巻き上げていない状態ではシャッター釦のロックはできません。
巻き上げていなければシャッターは落ちないのでそもそもロックの必要は無いでしょう。
M.E.の右側●は巻き上げていない状態。左上が巻き上げた様態。●→●に変化します。
●の状態ではロックレバーは動きますが固定しません。
●の状態で初めてロック機構が働きます。写真左上はロックレバーがOFF位置にあります。
巻き上げにはラチェット機能はありません。
シャッター速度は B 1/1~1/1000 シャッター環にASA/DINのフィルム感度設定窓があります。
底部には三脚穴。電池室。巻き戻し用の釦。
左側の底が一部欠けているのはクランクが引き上げられないのでフィルム装填を容易にするため。
ファインダー脇のレバーはアイピースシャッター用レバー。 AEには不可欠(セルフタイマー時とかは)な機能です。
シャッターは縦走りのコパルスクエアー。裏蓋内側には当然のごとくSAKURAが。
ファインダーを覗くとスクリーン右外に1.4~16の数字が縦に並んでます。
AUTO時に指針が動いて絞り値を表示するものと思われるが電池が無いので?。
マニュアル時の絞り値はファインダーで確認できない。この辺がちょっと使い辛い。
ファインダースクリーン下部にはシャッター速度が表示される。
シャッター速度優先AEなので当然と言えば当然なのだが、やはり絞り値が表示されないのが惜しい!。
エプロン部左下の釦を押し込むとレンズのロックが外れます。正面から視て反時計回しで外れます。
Nikkorとは逆です。マウント形状が一緒なのに。何故?。特許の関係か小西六の意地なのか?。
この押し釦はMinoltaのプレビュー釦によく似てます。位置は反対側ですが。
セルフタイマーレバーはプレビューレバー兼用です。レンズ方向に押すと設定値迄絞り込まれます。
当時OLYMPUSのM1から始まった小型軽量路線を全く無視した造りです。PentaxSPよりも一回り大きくずっしりと重量感があります。
私的には小型軽量よりも安定感があり好みです。
このカメラも先日の「FP」同様に非常に綺麗な個体です。
※小西六の初代カメラは国産初の商品名を持つ「チェリー手提暗函」 明治36年(1903)
ライト兄弟が初飛行に成功した年です。