フィッシュアイのフロントコンバージョンレンズです。
魚眼レンズは高価です。昭和49年(1974)のカメラ毎日レンズ白書によると
Fish-EYE Nikkor8mmF2.8 円周魚眼の価格は¥130,000でした。
これがコンバージョンレンズの存在理由です。
現段階でこのレンズの発売時期と価格は不明です。分かりましたら追記いたします。
だいぶ前に頂きました。殆ど使われていなかったようで非常に綺麗な個体です。
レンズ面が突き出てますのでキャップは厚みのあるねじ込み式です。
マスターレンズの先端にねじ込んで使用します。
絞りが着いてます。(マスターレンズの絞りは開放に設定します)
マスターレンズの焦点距離を合わせる必要もあります。
たぶん135専用の表記でしょうから、このレンズを例えばセミ判・6×6・6×7・6×9などに使用する場合は画角を考慮して設定する必要があると思います。
6×7の100mmレンズでしたら50mmに設定するとか。あとで検証してみます。
レンズ後端はねじ込み式のアダプターが取り付けられてます。たぶん購入時には数種類のリングが着いていたものと思われます。
ステップアップリング・あるいはステップダウンリングを用いればほとんどのレンズに使用できると思います。
Nikkor50mmに取り付けたところです。180°の円周魚眼となります。
このレンズを取り付けるとミラー切れが生じます。ファインダー上部が暗くなります。
撮影結果は問題ありません。
SIGMAの円周魚眼レンズ。撮り比べてみたいと思います。
ノートリミングで縮小いたしました。
左 Kenkoの当レンズ マスターレンズは実写時に50mmを取りやめ
ステップダウンリングを用いてアタッチメント径62mmのMaicro NIikkor60mmF2.8に変更
絞りはf8に設定 焦点距離は58mmに設定いたしました。
画角がSIGMAよりも狭いです。180°の円周は得られないようです。
画面ギリギリに撮るにはもう少し長めのレンズの方が宜しいかもしれません。
右 SIGMA 8mm F3.5
双方とも NikonD700 マニュアル露光です。
操舵室部分をトリミング。上がKenko 下が SIGMA です。
画質の差は明らかです。
「魚眼の雰囲気が楽しめれば良い」と思うならばありかなというレンズです。
※カメラ毎日別冊「’70国産新型カメラ白書」にkenkoの広告がありました。当時の価格は¥12,000でした。
大阪万博時代のレンズでした。50年前です