巻頭写真 : オールン川沿いの「シャトーラン」の町
荒海と信仰とケルト文化と巨石文明と
フランスにあってフランスではない異世界を訪れよう
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「クロゾン半島」から東へ引き返し
細長い逆三角形の半島の根元まで40kmほどで南北の中ほどに
『Châteaulin シャトーラン』
という町
先日の「ランデヴェネック」で話題にした『L'Aulne オールン川』
に沿って静かに佇む町
川の町への流入点
季節柄もあるが
ブルターニュにしては緑が濃い
町のポイントは橋
古い橋だけではない
最近新しい橋が架かった
この教会は
『Eglise Saint-Idunet 聖イデュネ教会』
外陣は
内陣がしっかり空間を取ってあって
その上で先端に礼拝堂を持つオーソドックスは形であることがわかる
身廊部から内陣と主祭壇を見る
内陣(十字架型の交差部から頭部)の天井は
彩色が特にきらびやかになっている
『Chapelle axiale 内陣奥の礼拝室』
天井アーチの起点部の彫像
町の丘の上には城址がある
天守跡
ちなみにこの「オールン川」は
水量調整の水面下ダムがあるのですが
魚が遡上できる仕掛けを作ってあります
この自治体の域内に小さな礼拝堂もある
『Chapelle Notre-dame de Chateaulin シャトーランの聖母礼拝堂』
アンクローの勝利の門が見える
さてこの辺で「シャトーラン」を後に
もう少しだけ東(内側)に引き返してもう一つの町に行ってみようか
※ ※
シャトーランから5〜6km東にあるのが
『Pleyben プレィベン』
『Eglise Saint-Germain de Pleyben プレベンのサン・ジェルマン教会』(重文)
ここの「カルヴェール」は非常に大きな基壇の上にある
昔は教会の入り口右横にあったらしいが
大勢の信者の教会の出入りに困難だったので
20世紀初頭に40mほど離れたところに設置為直されたとか
下段左は目隠しされたイエス
中央は岩の前で跪いて祈る人物と岩の上の鶏
その右は鞭打たれるイエス
右端は茨の冠を被せられるイエス
下段右端に一人でいるのが総督ピラト
中央が手鎖で裁きに出るイエス
上の段は十字架の道行き
下段中央が最後の晩餐
その右が弟子の足を洗うイエス
上段中央はイエスの埋葬
この「カルヴェール」は
大規模なものとしてはブルターニュで一番最後に作られた
『Tronoën』16世紀前半
『Plougonven』1554
『Guimiliau』1581
『Plougastel-Daoukas』1602
『Pleyben』
起源1535 度々修復と拡大し 完成1650
教会堂自体も素晴らしい
大きな街の大聖堂のような中央文化で会ったゴシックの正当的な造り
ただ
入り口は西側正面ではなく
正面向かって右横に立つ鐘楼の下のポルシュを横から入る
ポルシュをくぐると左右の壁には定型通りに聖人たちの像が並ぶ
左側面
右側面
ポルシュ奥の扉口のアーチ上に聖人が一人見下ろしている
教会堂の守護聖人「St-Germain サン・ジェルマン」
天井はブルターニュお約束通り木張りで青塗り
内陣から東正面の内陣を望む
十字架型の頭部に当たる内陣は奥行きが祭壇を置くだけの長さしかない
主祭壇
悔懺聴聞室
幼きマリアと母聖アンナ
殉教者第一号となった聖ステファヌス
レレオン地方初代司教『St-Pol de Leon』
壁の最上部から天井が立ち上がる位置の蛇腹に
あれこれ個性的な彫像がある
共同納骨堂
実はこれまで何度もこの言葉を使ってきましたが
実は礼拝堂でもあるのです
内部の半分とか三分の一ほどが祭壇を持つ礼拝室の様になっており
残りの空間が地下を含めて納骨堂なのです
ここ『プレィベン』の域内には
例によって古くて愛らしい小さな礼拝堂はたくさんある
『Chapelle de la Trinité 聖三位一体礼拝堂』
同
※
『Chapelle de la Madeleine マグダラのマリアの礼拝堂』
※
『Chapelle Notre-Dame de Lnnelec ランネレックの聖母礼拝堂』
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『Chapelle Notre-Dame de Guénily ゲニリィの聖母礼拝堂』
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