満天横丁に住まう妖怪のひとり言

満天横丁に住む満天と申します
最近、猫妖怪化してきており更新は不定期ですが…
ひとり言にお付き合い頂ければ幸いです。

聖☆おにいさん 作:中村光

2010-10-07 | 漫画紹介


もし…という設定を、フっと忘れてしまいそうになるほど、リアルな漫画じゃ

きっと居るんじゃないか? 東京都立川市に…とか思ってしまい
つい…立川方面に向かって拝みたくなる。

この二人が、かの有名なネズミーランドへ遊びに行ったと描いてあったが
そんな場所でお二人に会えたのなら、私しゃ昇天してしまいそうじゃ

「これは、マジでオモロイ!」

宗教を持ってようが、信じていようがいまいが、絶対に見るべし!
きっと心が洗われる……(ハハハハハハハ)

だって、本当に、マジで………ピュアなんだもの(ガハハハハハ)

さて…では、その内容とは…

仏教の最高責任者「ブッタ」と、キリスト教の最高責任者「イエス」が
一緒に長期休暇を取ろうということになった。

二人が休暇を楽しむために選らんだ場所は、「東京都立川市」。
松田さんというオバちゃんが経営する、6畳一間で共同トイレに風呂なしのアパート
今時の大学生だって選ばないようなボロアパートなのだ。

日本でアパートを借りたことのある人は解ると思うが、どんなにボロくても保証人が必要。
そこで二人はあの「マルコの福音書」の著者であるマルコを保証人とし部屋を借りた。
なぜ四大天使を差し置いてマルコを保証人にしたかというと、それは…
マルコがもっとも日本人に馴染みある名前だったからであった。
マルコ・・まるこ・・まる子・・・ま・まさか・・チビ???

「こうして神は我等のもとに、降臨した。」

「イエス」
意外にもイエスはオタク系で物欲が高い。ちょっと驚いたが、彼は運動が苦手であった。
泳ぎが大の苦手で、泳ぐくらいなら水の上を走る。

ドラマの感想を綴ったブログが人気で、時に荒しにあったりしながらも一位を獲得している
またネットゲームでも力を発揮し、四大天使達と共にバーチャルで遊んでいたりする。

ある種の興奮を覚えると、水をワインに、石をパンに変える奇跡を起こす。
知らなかったがそれらを元に戻すのには、多大なエネルギーを使うらしい(笑)
二人で温泉旅行へ行った時に、携帯のアンテナで地面を突き葡萄味のファンタを出している

常日頃、ナビシステムが付いたイバラの冠を被っているので、時に頭から血を流す。

お笑いが好きでブッタと「パンチとロン毛」というコンビを結成し、ツッコミを担当。
M-1を目指しているが出来はイマイチ。

総じて根明でオチャメ。女子高生にジョニーディップに似てると言われ意識している(笑)

「ブッタ」
対照的に温厚で恥ずかしがりやなブッタ。料理洗濯など家事全般が得意。
ただし作る料理に肉は登場しない。イエスが肉を欲しても大豆で代用したりする。

そして運動が大得意。特にガンジスで鍛えた水泳には自信がある。

手先が器用でシルクスクリーンが好き。二人が着ているTシャツの柄は、ブッタの作品。
ただ柄と言うより、変な外人が作る日本語「東方三博士」とか「バラモン」とか…。

漫画に傾倒していて、特に手塚作品の「ブッタ」がお気に入り
小銭もケチるほどの倹約家だが、こればかりは全巻一気買いをしている。
イエスにもらった漫画家入門セットを使い、4コマ漫画を描いたりもしている。
彼の作る作品は、天界では大ウケしている。が、人間界ではちょっと…(ハハハハ)

なにせ根が苦行好きなもので…なにかと理由を付けては苦行へと導く姿がとてもイイ(笑)

嬉しかったり、怒ったりすると後光がさす。油断すると動物も集まる。まるで涅槃のよう。
ちょっと風邪をひいて寝込むと、本当に涅槃が具現化してしまう。

っというような二人が繰り広げる「普通な日常」が描かれている。

この漫画の作者である「中村光」。てっきり男性かと思いきや…女性であった。
しかも…若くて美人らしい。サイン会には本人のファンが列をなして集まるとか…。

ちょっとマジで信仰している人にとっちゃ、マズイんでないかい?とも思ったが
あらゆる所でチマチマした間違いがあるので、それが逆にご愛嬌となっている(笑)

それより、人の言葉を素直に聞く姿勢とか…
色々あるけど下界での生活を楽しんでいる様など、とても好感が持てる。
むしろ、会社ライフに辟易していた私にとっては新鮮で目からウロコが取れるように
心洗われたシーンが随所にあった(アハハハハ)

今回は何時もブログで遊んでもらっておる「レイク」さんからお借りした。ありがとう!
でも…これ、まだ続いておるので…自分で買いたいな~とか思った
ブッタのように手塚作品を大人買いは、巻数が多いので流石に出来ないが…
今の所、5巻までしか出ていないコレなら、いけるかもしれん(ハハハハハ)

そういえば、上で書き忘れたが…
「ブッタ」と「イエス」は天界から給料を貰って生活している
二人合わせて「26万」だったと思う。しかも…銀行振り込みで(笑)
そっか~、天界も給与制なんだな~と、みょう~に納得したシーンであった(ハハハハ)

死してもなお、サラリーマン生活の延長か…っと迷える子羊は思っただ(ガハハハハハ)

ま、たまに長期休暇が取れるのなら、今の会社よりエエけどね(笑)
ああ~。憧れるなロングバケーション。
でも、いずれ…飽きるほど毎日がお休みになる日が来るんだよね。給与の振込み無しで…

あれ?でもイエスもブッタも2,000歳以上生きておるだよね?
彼らは、年金も貰っておるんじゃろうか??? 
だとしたら、長生きだから、完全に元は取てれてるよな~
ある意味、厚労省泣かせだな(ハハハハハ)
まてよ…天界に年金制度なんぞないか? だって全員が年寄りだけど現役だしね(笑)

っということで、大変面白い漫画である。
どこかで見つけたら、立ち読みしてでも見るべし

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花田少年史 作:一色まこと

2010-09-03 | 漫画紹介


多分…昭和30年代のお話し。
私がワルガキぶりを発揮していたのが昭和40年代なかばだから
この漫画の主人公「花田一路」の方が年上だな(笑)←勝手に決め付けておる

いや~。それにしても…エライ悪ガキぶりじゃ(ガハハハハハ)
私も相当だと自負しておるが、彼には負けると思った。

そんな悪タレ小僧の一路が、ある日オート三輪に轢かれてしまう
頭を強く打ち、後頭部を9針縫い、ツルっぱげになるものの、奇跡的に命をとり留める

ところが事故の後遺症か、一路は幽霊が見えるようになってしまう
見えるどころか、話まで出来ちゃうもんだから幽霊達が一路を頼って集まりだす
「一路なら、
思いが残り成仏できない我等を
きっと、なんとかしてくれる」




↑この…脳天気な一路に…「一路(一る)の望みを託す」のである(笑)

私なら、絶対にこの小僧には頼まん…とか思いながら読んでおったがの(笑)
ところがコイツ。悪ガキだし、悪タレだし、小学生だしだけど…とってもエエ奴なのだ。

それに周りの大人たちが素晴らしい。普通のオッちゃんオバちゃんだけど
「悪いことは悪い!」っと他人の子でも、ちゃんと叱る。
子供は子供らしく、ノビノビと遊び
そしてちゃんと大人は大人として子供を見守っているのだ。

ああ、そうだったよな、昔は…っと思うシーンが沢山あった(ハハハハ)←年寄り発言

2002年にアニメ化され、
2006年に『花田少年史 幽霊と秘密のトンネル』として実写映画化された
ココで始めて「ああ~、アレか…」っと私は気が付いただ(笑)

一色まことさんと言えば、「ピアノの森」が有名かもしれんが
私が大好きだった彼の作品は、1987年にビックコミックスピリッツで連載されていた
「出直しといで!」である。
主人公「森下茜」の、ぶんむくれた顔がたまらなく可愛かった~(ハハハハ)←オヤジ発言
そんなむくれ顔は「花田少年史」でも健在で、ちょっと嬉しかった

この作品は何時もブログで遊んでもらっておる「さくらどん」からお借りした
どんな漫画も一気に読めるってのが一番の幸せだの(アハハハハ)ありがとう!面白かった


さて、
私が生まれて初めて「これ…幽霊かい?」ってのに遭遇したのは、小学4年生の時である
一人で寝ていると誰かが足元に立っていた…ってなオーソドックスなパターンであった
真っ暗な部屋の中で、そこだけボーっと光っていたもんで「オバケだ~」っとなった。

布団を頭から被って震えていたんだが、見間違いかもしれん。
そこでソ~っと布団の隙間からのぞいて見たら…何にも居なかった(笑)
だからてっきり勘違いだったと思って、そのまま爆寝したのだ
ただ、勘違いにしては顔の細部までハッキリと見えたもんで記憶には残った。

それから3年経ち、ある日バーさまがコソコソと手招きした。
また何か美味い菓子でも手に入れたんか?と思い、喜び勇んで近づくと
菓子ではなく、古ぼけた白黒写真を一枚くれた。
丸々と太った赤子を抱いた、ちょっと気の強そうな女性が写っておった

どうやらそこに写っていた女性が、私を産んでくれた母親らしかった
母は私を産んで1年で父と離婚し、その後も何度か私に会いに来たらしいのだが
その頃私は継母を本当の母だと疑いもせずに暮らしていたもので
父は、私の気持ちが不安定になるのを恐れ、母とは会わせなかったらしい

バーさまも知らなかったそうだが、3年前に胸の病で亡くなったと聞いたそうな
年に何度もバーさまのもとへ連絡を寄越していたのに
「胸の病で入院するの」と言ったのを最後に、連絡が付かなくなってしまっていたので
バーさまも心配していたそうな。

父が母の写っている写真を全部焼き捨ててしまっていたもんだから
残っている写真はコレ一枚じゃ

あの日、私の前に現れた幽霊は写真の中で微笑む人よりも老けておったが…
きっとこの人だったような気がする。そう思いたいだけかもしれんがの(笑)

もし、一路のような子が居たら「さよなら」くらいは言えたかな…
なんぞと思いながらこの漫画を読んだ

エエ話が満載ぞ。機会があればぜひ、一読あれ~~(笑)

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奈知未佐子傑作集

2010-08-17 | 漫画紹介


羊飼いが深い谷底で出会った小さなドラゴンの大きな望みは…!?
表題作を含め全15編収録のショート・メルヘン傑作集



天下一品の酒を求めて旅に出た若者は池のほとりで天女に会う。そして!?
全15編収録のショート・メルヘン傑作集第二弾。



お城の中は明けても暮れても笑い声の渦巻きで…でも、悩みの種は泣き虫なお姫様…。
短編十二編を収録したメルヘン集。



性悪で人間不信の山羊と貧しい老人との心の交流は!?
全十五編を収録したメルヘン集。



そかっ! 彼女は「奈知未佐子さん」って言うお方だったのかっ!

この漫画を手に取り、パラっとめくって

「彼女だ~~~!!!!」っと叫んだ私です(笑)

長期連載をされていた方でも、絵と内容に魅了された瞬間
作家さんの名前が見えなくなる私は、殆どの漫画家さんのお名前を知らんのどす(笑)

でも、この作家さんの絵は大好きだったのだ~
本当に本当に大好きで、絵がド・ヘタな私なのに、何度も何度も真似て描いていた

こんな風にキツネが描けたら素敵だろう。
こんな子どもが描けたら最高に幸せなのに。
こんな猫が描けたら嬉しくって飛び上がるだろうに

ズーっと、ズーっと、そんな風に思って、一生懸命に真似て練習した
結構エエ年をした年齢と言えば、年齢じゃったんだが…まだ学生ではあったもんで
こんな絵が描けるようになれば、きっと、漫画家になれるんじゃ~なかろうかとか
単純に思っておったもんでの~~

でも、ちっとも絵は巧くならんかった。

そりゃそうだ。こういう単純で明快な絵には裏打ちされた技術ってもんが隠されておる
一朝一夕で真似なんぞ出来るハズもない(アハハハハハ)

そのうち…この漫画のことも、一生懸命に練習した絵のことも
すっかり忘れてしまっていた。

あれから30年あまり(ブワハハハハハハ)

本と漫画友…(仮想空間ブログでの友だが…ハハハハ)から
お貸ししますよ~っと送って頂いたダンボールの中に、この本たちが鎮座しておった。

私のブログを飽きずに読んでくれておるハズだが…流石、本読みなだけはある。

この大雑把でテキトーなブログから、繊細で可憐な私の真実の姿を見抜くとはっ!!!
(ガハハハハハハハハ)

「え~~。満天さんて意外に意外なんだって知ってたよ~」ってな大勢の声も聞こえるが…
(知らぬは満天一人、なりにけり~~笑)

これで、私の憧れの漫画家さんの名前が解った!(アハハハハハ)←今頃…(笑)

彼女の他の作品を何か買おう~!っと思った。

そして、またまた老体にムチ打ちながら、漫画のマネっこしようかなっと思う。

将来、上手になれたら、漫画家になれるかもしれんからの~(ハハハハハハ)

齢50歳。まだまだ将来を夢見るお年頃。なのだ(フォフォフォフォ)

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夏目友人帳 作:緑川ゆき

2010-07-09 | 漫画紹介


満天さん、この夏目友人帳はね
今市子さんの作品である「百鬼夜行抄」と漆原友紀さんの作品である「蟲師」の
ちょうど、中間に位置するような漫画なのよ~面白いのよ~っと、
親切に教えてくれた人がおりまして…(笑)

Aも好きならCも好きな私は、なら間のBだって好きじゃろうっと
一気に大人買いしてしまいました
っといっても1巻~9巻までだがの。
待望の10巻は7月5日発売であった。まだ買ってはいない(笑)



上記写真の少年が「夏目貴志」君(高校生でございます)
その後ろに控えしが「ニャンコ先生」こと斑(まだら)様でございます。

ナゼにこの狐っぽい方が「ニャンコ先生」っと呼ばれているかと言えば…



普段はこんなお姿でございまして…(ガハハハハハ)

2頭身キャラの大福のようなお姿に、この底意地の悪そうなイタズラっ子な目がタマラン!

では、簡単なあらすじをば…

両親を早くに亡くしてしまった夏目君は、天涯孤独の身の上なので
幼い頃から親戚をたらい回しにされておりました。

中には親切な親戚の方もいらしたのですが、いかんせん夏目君が妖怪を見る体質なもんで
あらぬ方向を指差しては恐怖の叫び声を発したり、「変な奴が居る!」と叫んだり
周りの人達から「ウソ付きで気味の悪い子」という印象をもたれておりました。

現在高校生となった夏目君は、たどるのが難しいほどに遠縁となる
「藤原夫婦」に引き取られております。
夏目君が親戚から胡乱な目で見られているのを察し、声をかけてくれた優しいご夫婦です。

夏目君の祖母に「レイコ」という人が居りまして…
(祖母の名前がレイコだぞ!私の頃はトメとかフネとかだったが、時代を感じるの~笑)

この「レイコ」さんが、妖怪を従える程の強い力を持っておったようで
彼女が勝負し勝った妖怪たちの名前を書きつらねていた帳面を「友人帳」と申します。
この友人帳に名前を書かれた妖怪は、友人帳を持つ者の言う事を何でも聞かねばなりません
よって、名前を書かれてしまった妖怪たちは「名前を返してくれ~」っとなるのです

「レイコ」さんの孫である夏目君は、この友人帳をソレと知らずに受け継いでいたのです。
だもんでワンサカ妖怪たちが彼の元へ集まってくる訳で…(ハハハハハハ)

さて、そこでニャンコ先生の登場となります。
ニャンコ先生は友人帳を狙って夏目君の前に現れるのですが
夏目君自身が、祖母レイコの作った友人帳を悪用するつもりがなく
むしろソコに書かれている妖怪たちに、名前を返してあげたいと思っているのを知り
妖怪分野のエキスパートとして夏目君の用心棒兼、先生として一緒に暮らす事となりました

その見返りっというか報酬は…夏目君が死んだら友人帳を貰い受けること。
ま、人の一生なんぞ妖怪に比べれば短いもんですから
友人帳に書かれた妖怪たち全部に名前を返す前に、おっ死んじゃうだろうってな
ニャンコ先生には思惑があるようです(笑)

以上がだいたいの概略で…
このようなストーリー展開だと、毎回毛色の違った妖怪を登場させ
すったもんだの末に名前を返すというワンパターン形式となるのか~?っと思ったのですが
このお話しはタイトルにもあるように「友人」に重きを置いている節があり
妖怪の友人、人間の友人などとの関わりが色濃く良い味を出しております。

ただ、過去のニガイ経験から、養父母である藤原夫妻や心優しい脳天気な人間の友達に
「自分は妖怪が見える」っとの告白は出来ないようで…その点が今後どう展開していくか
また、所詮人を食い物か、もしくは悪の権化か、はたまた小動物くらいにしか見ていない
そんな妖怪たちとの今後の「付き合い方」ってのも気になる所でございます。

正直、先に述べました「百鬼夜行抄」及び「蟲師」なんぞと比べてしまうと
ストーリー展開にニブさが見えますが…(笑)
今の所はニャンコ先生のキャラで、十分にカバーしきれております。

「ニャンコ先生」というと…つい、昭和45年~47年ごろまでテレビで放送されていた
「いなかっぺ大将」を思い浮かべますだ
あの時の「ニャンコ先生」の声は「愛川欽也さん」であったの~(笑)

この漫画もアニメ化されているそうですが…
残念ながらニャンコ先生の声は愛川欽也さんではなさそうです(ハハハハハ)

夏目君は、妖怪には本心を打ち明けられるのに、人間に対してはソレが出来ないらしい。
私は妖怪ばかりの会社に勤務しており、心許せる状況ではなく…
たまに人間とオフ会をして、その普通な応答に感動すら覚えておる程ですだ(アハハハハ)

さて、夏目君は祖母の残した友人帳の名前を全部返すことが出来るのだろうか?
そして、私は何時までこの妖怪だらけの会社で頑張ることが出来るのだろうか?

どちらも、今後の展開が楽しみでありますの~(ハハハハハハ)

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幻月楼奇譚2 作:今市子

2010-05-12 | 漫画紹介



「幻月楼奇譚1」についての記事はコチラ~

老舗高級味噌屋の若旦那「鶴来升一郎さん」は、近所でも有名な「道楽息子」
ひょんな事件で父を亡くし、気が付けば味噌屋の当主となってしまった~

とはいえ…味噌屋の当主となったって「道楽」は辞められない(笑)
今日も今日とて、吉原に繰り出しちゃ~遊び呆けている

そんな「升一郎さん」のご贔屓は…吉原の芸者かと思いきや
なんと「幇間(タイコモチ)」の「与三郎」男でやんす(笑)
物の怪が見えて、怪談話が得意な「与三郎」の尻を追い掛け回す若旦那
二人の逢うところには何故か怪事件が起こり、どうにも進展しない二人の仲(笑)

さてさて、今宵はどんな怪に遭遇するやら…

第一話は「愛のボタンの掛け違い」ってなお話でしょうか
看病していた姑が死に、心ない親戚の物言いに耐え切れず家を飛び出した女や
父親の過去にしばられ一緒になれず、病気で死んでしまった娘ごのお話でございます~

どちらも口数の少なさから端を発しておりますが
なんでも思ったことを口にだせたら、そりゃ人間じゃありません
言いたいことが言えない心理、そんな所に情緒というもんが生まれるもんだと思います

第二話は「げに恐ろしきは人なり」ってなお話でしょうね
芸者を集め楽しげに開催した花見の宴で、深川芸者の「勝於」が殺された
いやはや花見どころの話じゃなくなってしまったのはともかく
多額の請求書だけは「升一郎」の元へ送られて来た
主催者は老舗の「中村屋さん」だったのに、あの花見の一件から姿を隠している
なんとしてでも、中村屋さんを探して支払いをしてもらわねば…
結局、事件を解決しなければならない立場になってしまったのであった~(笑)

情が濃すぎて起こった事件が後の世で怪談となり
欲が深すぎて起こった事件が殺人事件となる。どちらも端は人。
人にくらべりゃ、妖しなんぞ、可愛いもんでございます(笑)

第三話は「ガキの頃からの付き合いは…」ってなお話
人ってもんは、いつまでも昔のままではいられません。
いつの間にやら、世間の垢にまみれ、友までも裏切る。
ちょいとおセンチな話なんですがね、肝心の「升一郎さん」が変わってないもんで
なんだか可笑しいお話となってますの~(ハハハハハ)

やっぱりお金の貸し借りってヤツが人間関係をダメにしますね
貸すのなら返してもらわなくてもイイ金額。これにつきます。
友達が友達面に変化する時って、いつなんでしょうね~

第四話は「ちょいとイジワルしたくなる時」って話でやんしょね
鉄屋三代目の「道楽者」と出会い意気投合した「升一郎さん」
でも…なんだかやっぱり事件の匂いが…

昔付き合っていた男が幸せを掴むと聞いた時、その心持ちは複雑怪奇となります
自分が幸せなら「良かったね~」と言えるのですが
そんなに幸せな状態でないのなら「ちょっとイジワル」したくなるもんです(笑)
そのちょっとが、ドミノを一個倒しただけで、後に全てが倒れ現れるような
そんなお話でございました~

どの作品も、よ~く考えられた良い作品なんですが…
今市子さんの描く「人」って…どんどん似てくるんですよ。顔が…
出演者の顔が区別つかなくなることが数回で、ちょっと難儀しましたの~(笑)
それを差っぴいても面白いお話しばかりなので、楽しいんですけどね(ハハハハ)
次回は何時発売されるのか…この作品も年に1巻ペースでしょうか
こんなペースで描いているから、作者も出演者の顔が混じるんでやんしょかね(笑)

次回作も楽しみにしてますんで、一つ、よろしくお願いします(笑)


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秘密(トップシークレット) 作:清水玲子

2010-04-22 | 漫画紹介
「秘密1~3」前の記事はコチラをクリック
っと言っても…あまり大した記事は書いてないな~(ハハハハ)


警察庁の法医・第九研究室、通称「第九」では
犯罪被害者の脳が記憶している映像を見て捜査する「MRI捜査」が行われている
被害者が殺される寸前に、犯人の顔なんぞを見ておれば簡単に逮捕できるのである

第九の室長は、「薪剛(マキ・ツヨシ)」という少々風変わりな警視正。
年齢不詳だが、30歳は超えているハズなのに少年のような雰囲気を持つ(漫画だし…笑)

部下には、読唇術が出来る「青木一行」
脳の映像は音声が付かないので読唇術は不可欠なのである。それで配属されて来た彼だが
正義感が強く真っ直ぐな性格が、第九のような人の心の奥まで踏み込む捜査には
不向きではないかと室長に思われている…が…素直で可愛いと私は思う(笑)

元捜査一課の敏腕刑事「岡部靖文」
ごついゴリラのような風貌を持つ男だが、心根が優しい
このような、顔が岩石で、怒ると怖く、腕もたつのに、心が優しいってな男。
好きである

ほかにも部下は大勢いるが、あまり前に出てこないので解らん
出てきても顔の造詣が雑なので…彼らに、目が止らない(笑)

さて、そんな第九がどうやって事件を解決していくか?一話完結のお話しである
オモロイよん(笑)




朝の通勤電車内で一人の女性が殺された。その後次々と起こる謎の殺人事件。
被害者達の爪は、何故か黒ずんでいた。バイオテロ勃発に脳スキャンに全てが託される

もし…通勤電車内で何か事件が起こったとしたら…あなたならどうする?
犯人が「見るんじゃねぇ!」っと怒鳴った瞬間、そこに居合わせた全員が見なかった。
その後、女性を殺した犯人を含め、その場に居合わせた数名が死亡するが
事件の核心に迫る部分を見ている者が居ないので、脳スキャンも役にたたない

私がその場に居たとしても、ヒョイとは助けに行けない。
見るな!と言われれば、目をつぶるだろう。

ちょっと、初登場の法医学の監察医「三好 雪子」の言動に違和感を感じたが…
なかなか良い作品だったと思う




死を目前にした男が過去の殺人を告白した。子供を誘拐し殺害して埋めたという。
時効を過ぎた殺人事件であったが、告白にもとづき死体遺棄現場を警察は掘り起こす。
だが、そこから出てきた死体は子供のものではなく、大人の死体であった
期せずして現れたその死体は、古いものではあったが時効前の事件と推測される
果たして、脳スキャン出来るのであろうか?

何でもかんでも脳スキャンをし、犯罪をあばき、日の当たる場所へ引きずり出す必要が
本当にあるのか?っというテーマを根底に置いてのお話しだったが
どんな正等な理由があったとしても、犯罪を犯した以上、償いは必要だと私は思う。
ってな考えを押し切った監察医の「三好雪子さん」ちょっと辛い展開に…
仕事が出来る女を表現するのに、未だに自己主張を高らかに言う高慢さを使うのには
少々辟易したがの~(笑)



コンビニ勤務の女性店員による、同僚及び通行人への惨殺事件が起こった
犯人の女性は自宅風呂場で自殺した。その脳を第九がスキャンするという
当時、捜査一課のエリートだった岡部は…
現場に足も運ばず事件を解決しようとする第九に、不満を持っていたのだが
その岡部に警視総監より第九への異動が言い渡される
そして、第九室長の「薪」を見張れと言う

時間列から言えば、第一巻の前のお話しである。
そうか、岡部はこうやって第九に入って来たのかっと解る話なので面白い。

何が怖いって、鏡に映る自分の姿を虚像で見ていた女性には参った。
真実の姿より、何倍も可愛く美しく見ていたのである。
でもな~女性ならこういう傾向あるよな~っと思い至り、ちょっとドキっとした(笑)



千堂外務大臣の一人娘「咲」が誘拐された。犯人と思われた女性が自殺する
さっそく、脳スキャンを実施する第九だったが…
犯人はあらかじめ、脳をスキャンされることを予想して行動していたらしい
脳に仕掛けられた二重三重の罠を第九は見破ることが出来るのか

ついに来たかってなお話しである。
確かに警察が脳スキャンして犯罪捜査をしているっと解れば
殺害時に姿を見られてしまった犯人は、被害者の脳を壊すだろうし
警察の捜査を翻弄するために、わざと違う映像を見て捜査の撹乱を狙う犯人も現れる

今回は人一人の命の重さがテーマであったが…
たとえば船が転覆した時、子供→身重な女性→女性→男性→年寄りってな順番で
助けられている姿を見ると、命の重さにも順番があるのだの~っと思う(笑)
また時に、重要人物及び金持ちが子供より先に助けられる事もあるしの

今回の話は2重3重のトラップに、結果が2転3転し大変良く出来た話であった


という訳で…買ったはいいが積んだ状態だった本を一気に読んだ
もちろん、前の1~3巻の話をスッカリ忘れておったもんで1巻から読みかえしたがの
こういう読み方好きである。
貯めておいて一気に読む。(本当に最高な時間であった~笑)

実は、このやり方…毛ガニを食う時の私のやり方での~
全部ほじって、小鉢に山盛りにし、一気に食うのが好きなんだが…
結婚してからは、殆どこの楽しい時間が持てない
小鉢に山盛りにした毛ガニを、横から手を出して奪うヤカラが居るからである。
まったくよ。アイツの脳を一度、スキャンしてみたいもんだ・・・(アハハハハ)


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日本人の知らない日本語1.2 作:蛇蔵&海野凪子

2010-04-20 | 漫画紹介
 

好きな人に○○○○○をわたした。
誕生日○○○○○をもらった。

二つの文章に共通して入る言葉は何?……答え「プレゼント」

この5文字部分にオミヤーゲと書いた外国人留学生が居たそうな
(ハハハハハハハハ)

そんなお話しが満載なコミックエッセイである(笑)

日本語学校の講師をしている「海野凪子さん」が、友人である漫画家の「蛇蔵さん」に
外国人学生達との面白エピソードを語っていたら「それ、本にしない?」っと言われ
原案「凪子さん」、絵・構成「蛇蔵さん」と、二人で作った本だそうな

もちろんエピソードは爆笑間違いなしな内容であるが
表紙絵を見てもらえば解るように、絵柄も可愛くて、話の内容にとても合っている。
面白ネタを持っている人と、そのネタにピッタリくる絵を描ける二人が友人だったとは
できるべくして出来上がった本(漫画)だと言っても過言ではないであろう(笑)

地球儀で見れば解るが、日本っという国は、かなりチッポケである。
未だにチョンマゲを結い、刀を差して歩いているのが日本人だと思っている人も大勢いる。
そんな小さな島国にワザワザ出向き、日本語を習いたいという外国人って…どんな人?
っと思ったら、やっぱり「オタク」が多かった(笑)

アニメ番組のセリフを全部覚えているのは素晴らしいのだが
「コノ番組ハ、ゴ覧ノスポンサーノ提供デ オ送リシマス…」ってな部分から覚えていたり

任侠映画大好きな、本物のお城に住んでいるヤクザ言葉を使うフランス人マダムに

忍者は絶対に居るっと信じて疑わないスウェーデン人の女子や(…しかも憧れている)

ルパン三世のルパンのコスプレで登校してくる生徒がいたりで
やっぱり、日本くんだりまで日本語を学びに来る人って…深いの~っと思ってしまった

あと、私なんぞが英語を勉強していて、変な所に引っかかり前へ進めなくなる事があるが
それが日本語を学ぶ外国人にもあるっと解り、面白かった

「ナゼ、濁音は点点を付けるんですか?」ってな質問にも
丁寧に調べて教える凪子先生って凄いな~っと感心する
そんな事、生まれてこのかた考えたこともなかった(ハハハハハ)

逆を言えば、漢字・ひらがな・カタカナや同音異義語やら謙譲語など
とんでもなく複雑な日本語を母国語として日々使っているが
ほとんど自然というか、雰囲気でテキトーに使っている自分に気が付いたりしただ(笑)

また、バイト先の日本人に正しい日本語を教える留学生がいたり
日本人に宿題をやってもらったら、ほとんど間違っていたってな話など
笑えないエピソードもあった。
多分、私が宿題をやっても間違うだろうな~(アハハハハハ)

最後に一つだけ、一番好きな話のネタバレを…(ネタバレ嫌な人はスルーしてな~笑)

駐車場にある「前向きに」てな看板を見て、感動していた留学生の話がある
いつも、駐車場で元気をもらっているそうな・・・・・(ガハハハハハハ)

もちろん、家や花壇が隣接しているので、車を前向きに停めてねってな表示なんだが…
これを「前向きに生きて」ってな励ましの言葉と受け止めていたそうな

なんか目からウロコと共に、エエな~って思うエピソードであった。
私も今度から、駐車場で元気をもらえそうだと思っただ~(笑)

沢山売れているから、すぐに中古を扱っておる書店に並ぶと思うだ
なぜか勉強になるので、読んでみてもソンはないだよ~(ハハハハハハ)

滅多に買わないベストセラー本を、今回は買っただ(笑)
何時もブログで遊んでもらっておる「asagi」どんが紹介しておってな
あまりに面白そうだったもんで、つい…(アハハハハハ)
いや~本当に面白かったぞ~。楽しい本の紹介、ありがとうございました~
たまにはベストセラーもエエな。が…1Q84は、まだ買う気にゃならんが…(笑)


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海街diary 3   陽のあたる坂道 作:吉田秋生

2010-03-20 | 漫画紹介


爽やかな表紙絵だね~~。写真で景色を切り取るのもエエが
こんな風に自分の気持ちを乗せた水彩画ってのもエエな~。ま、絵が上手けりゃの話だが。

今回も、真綿で包みこむように大切に作られた4偏のお話しが載っておった

第一巻「蝉時雨がやむ頃」 第二巻「真昼の月」←以前のレビューはコチラからどうぞ~

長女「幸」バリバリの看護師さん。小児科医と不倫中。
次女「佳乃」地元信用金庫でOL。酒好き。最近若いツバメと別れる。
三女「千佳」スポーツ用品店勤務。店長と恋愛中。
四女「すず」上記三人とは異母妹となる。サッカー大好き少女。

女を作って出て行ってしまった父親が、「亡くなりました」ってな知らせを突然受け
面倒だが…山形まで葬儀に出席しに行った3姉妹。
そこで、自分たち3姉妹から父を奪った女の子供である「すず」と対面する
「すず」の母は既に病気で亡くなっており、父は懲りずに3度目の結婚をしておった
しかも今度の女は2人の子持ちときたもんだ(笑)

ただ、この家族の要だった父が亡くなった今、残されたのは…再婚相手の女と
その連れ子の幼い男児二人、そして3人とはまったく血の繋がりのない「すず」である
幼子を抱え狼狽する女の騒ぎっぷりを目の当たりにした3姉妹は
自分たちの異母妹である「すず」を鎌倉の自宅へ引き取ることにしたのであった~。

注)以下、気が付かない程度のネタバレあり(笑)

「思い出蛍」

あれから一年。法事の知らせを受け、今度は山形まで4姉妹で出かけて行く
ところが…父の三番目の妻は、すでに男を作り二人いた子のうち一人を連れて町を出ており
法事には出ない、施主はヨロシクとのたまう
一年前の父の葬儀の場で、子供も小さいし中古だが家を買ったばかりなので
相続権を放棄してくれろっと三姉妹に言っていた女が…である(笑)
そりゃ~おめおめとこの場には来れないわな~~(アハハハハハ)

仕方が無いので長女の幸が施主を引き受けるのだが…そのスンナリと受け入れる幸の態度が
なんだか「すず」には面白くない(笑)
私なんぞから見れば、引き受ける幸の態度も硬く、やっぱり若さが出ておるように見えたが
中学生のすずから見れば、大人な対応をソツなくこなしているように見え
「なんで暴言の一つも吐かん」っとイラっと来たらしい

そんな、やっぱり法事もすったもんだしたか…ってなお話しを
季節外れの蛍の光のように、フワフワと漂い流れるタッチで描いておる作品である

さて…まずこの父親はまったく「女を見る目が無い」と言える(アハハハハ)
多分「私一人じゃ何にも出来ないの~」的なズルイ女に頼られると…
無視できないんだろうな~優しいが、トンでもなく優柔不断な男
何が一番大事かを見極める力が不足しており、その場の雰囲気に流されてしまう男
コイツをフワフワ~と漂う蛍に例えるあたりなんぞは笑えると思う
今度からこういう男を「蛍男」と呼ぼうか?(ハハハハハハ)

それと…同じ男でも、なんともイジラシイのが父の三番目の女のオジ「飯田さん」(笑)

両親を早くに亡くした姪を、目の中に入れても痛くないように育ててしまった尻拭いを
ココまで頑張るオジも珍しい(ハハハハハハ)
姪の置いていった息子の一人を引き取り育てておるし…
法事出席のために来た4姉妹を駅まで迎えに出て、宿泊先も用意してくれ、
姪の不始末を平あやまりしている。

施主が誰になっても、坊さんとの打ち合わせをしただけで滞りなく進むように
準備万端、可なりな気とお金の使いようであった(笑)
田舎であるので質素な法事といえども、その準備に掛かる金額はバカにならんだろう
それに外野もウルサイしの。小さな町だで針のムシロ状態だと思うだ

彼の妻が漏らした姪を擁護する言葉を「オマエは黙っておれ」と遮ったシーンに
彼の妻の苦悩と彼自身の誠実さ、また実直で真っ直ぐにしか生きられない不器用さが
良く現われておるの~っと思った

そこまで誠実だと…もしや彼は、すずが元気で幸せか?の確認もしたかったのだろうか?
とか、深読みしたくなる(笑)
昨年葬儀で、出棺の挨拶を故人の妻である姪が「辛くて出来ない~」と
「すず」に押し付けようとした時に、「これは、大人の仕事です!」っと
幸が一喝したシーンがあったが、28歳の若い幸に言われ、当の本人の姪には通じなかったが、このオジの心には何か通じたモノがあったのであろう

一緒に暮らせなくても、このオジやオジの所での生活を選んだ血の繋がらない弟など
すずに気遣いを見せる人が居ると解っただけでも、何だか気持ちが爽やかになる。
姪の不始末や、すずを手放した事などを考えれば、彼の行動は当然と思いがちだが
かといって誰でも出来る行為ではないだ。


「誰かと見上げる花火」

4姉妹の暮らす鎌倉で、花火大会が開催される
4姉妹4人4様の「誰と花火を見るか?」が、恋やら愛やら酔いやらと絡み合い
今後の展開を暗示させる作品となっている(笑)

さて…鎌倉の花火大会。例年は8/10が開催日となっておりますが
今年は8/10が大潮にあたるため、少々早めの7月21日(水)となってます(笑)
(大潮だとな、浜辺が少なくなって見物客が見るスペースが減るだよ~)
場所は鎌倉海岸の材木座・由比ヶ浜です
なんと言っても大人気の花火大会でやんす。毎年平日開催なんですが
それでも、相当な混雑が見込まれるかと…思われます
我も「すずちゃんと同じ花火を見たい!」とか思ったアナタ。心してお出かけ下さい~


「陽のあたる坂道」

で…タイトルにもなっておる「陽のあたる坂道」どす。ここから受けるイメージは…
明るい前途は見えておるが、そこへ至るまでがシンドイ。かの…(アハハハハハ)
ま、これは最近ユルイ坂でも息が上がる私世代の感覚どすがの~(笑)

夏休み中の「すず」と長女の幸が二人揃って買い物に出かけるのだが
帰り道、「コッチの方が近いよ~」っとすずが選んだ道「切り通し」
この道がまた…ロングロングな坂道での~~(笑)

この道をすずはサッカーの練習が終わってから「自主練」と称し駆けあがっておる
そういえば…父親の葬儀の時にも「こっちの方が近いので」っと
3姉妹をいざなった道も、ロングロングな登り坂だったよな~(アハハハハ)
そして…そんなロングロングな登り坂に父との思い出があったりする
坂道には、困難に出会っても真っ直ぐに進むすずの、素敵な性格が隠れておるな~

「なんか いくら努力しても どうにもならないことって やっぱあるけど
 だからって別に 終わりじゃないんだなって」

この坂を姉と二人で登りながら、そんな風に感じたことを話す「すず」
この坂とは別な、大きな坂を一つ登ったねっと暖かく見つめる「幸」
この二人、似ておるの~(笑)

「お姉ちゃーん、甘め? 酸っぱめ?」「すっぱめー」
「薄めー? 濃いめー?」「濃いめー」
昨年漬けた梅ジュースを姉の分まで作るすず。
こんな会話からも、一年ですっかりこの家に馴染んだ「すず」の様子がうかがえて
ちょっとニヤリっとしてしまう、そんなお話しであった


「止まった時計」

止ってしまった時計の針が動きだす瞬間って見たことあるかい?
電池が切れてしまった時計の場合、電池を入れ替えると
時計の針は、なんの戸惑いもなくスっと前へ進んでいく。あっ気ないくらいである(笑)

人の心の中にある時計が止ってしまった場合でも、
何か電池に変わるようなキッカケがあると、あっ気ないほど簡単に前へ進む時がある

そんな出来事が長女の幸に起こった

ただ人の心は機械で出来ている時計と違い、キッカケは一つではないし
誰かの手から与えられたモノでもなく、自分で見つけてこそキッカケとなりうるので
幸の場合、3年かかった

それは、「終末医療の現場で働かないか?」と婦長から打診を受けたことだったり
看護師として、もう一歩踏み込んだ心のケアが必要と感じ始めた気持ちの変化だったり
人の悪所ばかりを指摘し、良い所を見ていなかった事に気付いたときだったり
中学生の妹が、キラキラする何の後ろめたさもない青春を送っている姿を見たときだったり

そんなそれぞれな出来事が、心のパワーとなり栄養素となろうとしている時に
自分の時計の針を止めていた原因が、遠く他所の国へ行くと言う

その瞬間、幸の心の中で全てがスパークし、新たな稼動を生み出す電池が生まれ
そして、止っていた針が、スっと前へ進んだ(笑)

夜勤明けの幸は早朝、出勤前の彼を海辺へ呼び出し二人で海を見ながら朝食を取る
そして爽やかに「一緒に行けない」っと告げた

海辺のある町ってエエな~~っと思った瞬間である(笑)

幸が海辺である生き物を「パコ~ン」とカバンで引っぱたくシーンがこの後あるが
今回の巻の中で、この場面が一番好き。見事なホームランであった(ガハハハハハ)
妹はサッカーだが、長女は野球か?っと解り、笑った

この漫画を読み終えた時、初夏、まだ海水浴客が押し寄せる前に
「海へ行こう!」っと思った
我が家から一番近い海、それは幸いな事に…鎌倉である(アハハハハハ)
ワシって。幸せかもしれん!
そんな気持ちにさせてくれる漫画であった~(笑)

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「尾白と尾黒」 作:今市子

2010-01-22 | 漫画紹介


そそられる様な、素敵な分厚い本~(笑)



今市子の作品「百鬼夜行抄」から、
主人公の使い魔である「尾白」と「尾黒」が出ている作品だけを集めた分厚い本じゃ

上記写真は私の持っている「尾白」と「尾黒」のフィギュア(ハハハハハ)
コレを見ただけで、いかに私が「尾白」と「尾黒」が好きか…解っていただけるだろうか

だってな、「百鬼夜行抄」は今出ている所までは、全部持っておるのだ
だから今回、「尾白と尾黒」の話だけを集めたとしたって…全部読んだ事があるのだ
しかも…こんな分厚い重い本。肩が凝り、腕がだるくなるだけなのだよ(ハハハハ)

それでも買ったのは…しかも、シッカリ再読までしちまったのは…
やっぱり「好き」以外の何ものでもない(笑)

なかでも「天上の大将」の話はエエな~~
「尾白」と「尾黒」が、まだ人間の子供だった頃のお話し
この2匹(2人か?…笑)は、男女の双子だったらしい…
はて? ってことは…「尾白」と「尾黒」のどちらかは雌だって事かい?

普段の2匹を見る限り、どちらかが雌だとは…とうてい思えないが(ハハハハハ)
この漫画を読んだことのない人も居るだろうから、どっちが雌かは読んでのお楽しみとして

結局この二人、怖い思いをして古木の上に逃げ、そこで天狗殿に会い助けられる(笑)
天狗の使い魔である「カラス天狗」にでもなるんだろうか?っと思ったら
「文鳥天狗」に変身したらしいってな話での

上の写真のフィギュアを見ても解るが、こうして見るとカラス天狗っぽい
が、2匹のサイズがエライ小っこいのと、日の光に当たると「文鳥」になるので
多分…ハッキリと作者は言ってはいないが、「文鳥天狗」であろうと考察する(笑)

ただし、今市子殿の描く文鳥(本物の文鳥の実態)は、「超オレさま」なのに比べ
この「文鳥天狗」の2匹は、腰も低いし、空気の読めない余計な気配り上手と描かれておる
ココに、作者、今市子殿の淡~い、理想のようなものが見え隠れしておるのだと思う(笑)

エエよな。自分の飼っておる文鳥が、夜になると変身して「文鳥天狗」になる
そうして酒なんぞを何処ぞからクスネテ来て、飲めや歌えのドンチャン騒ぎ
クセになりそうなシチュエーションだと思うだ(アハハハハハ)

このフィギュアをゲットしたのは、「百鬼夜行抄」の帯に付いていたマークを送り
抽選で当たったのだ。

実は今回も…プレゼントが付いておった
何でも「尾白と尾黒」の「ブックカバー」だとか・・・欲しい~~
めちゃくちゃ気合を入れて、ハガキを書いたが…未だ音沙汰なし(ハハハハハ)

フィギュアが当たった時には、私と「尾白・尾黒」の間には
太~い絆があると思ってニヤけたもんだが…(アハハハハハハ)

どうじゃろう、今市子どん。
こういうグッズをプレゼントではなく、どこぞで買えるようにしたら…
結構儲かると思うんだが…(意地汚いファンで申し訳ないの~アハハハハ)

今市子さんの「百鬼夜行抄」は、「眠れぬ夜の奇妙な話」(ネムキ)連載が
昨年で15周年を迎えたそうな~
その時の尾白・尾黒イラスト入り扇子プレゼントにもハズレた(ガハハハハ)

これからも、ズ~~~~っと読み続けたい漫画の一つなので
余計な仕事を増やしちゃ~他のファンの方々に怒られるか…(ハハハハ)

それと…今度は、青嵐の食生活作品集も読みたいの~
箱庭作りの石田三郎クンのも見たい~
「鬼灯」の赤間クン(悪魔クンの引っかけか~笑)など他の作品集もエエの~
(って…だから…全作品持っておるっちゅーのに…ガハハハハ)

妖怪だらけの会社に通い、妖怪漫画が大好きとは…
いずれ近いうちに私も妖怪になるんじゃなかろうか・・・(アハハハハハ)


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ファラオの墓 竹宮恵子

2009-12-22 | 漫画紹介
1974年から76年にかけて「週間少女コミック」で連載された作品である

 

 
            竹宮恵子作「ファラオの墓」全4巻

別々の地に産まれ、何の繋がりもない二人が
後に向き合い、戦わざるをえない状況となっていく…
そんな二人の関係がよく表れている表紙絵だと思う

4千年前のエジプトのお話だから、壮大で豪華で美しく、そして残酷でもある
簡単に言うと…(地名や国名を書くと、読む気が失せると思うので…笑)
A国の若い王様スネフェルが、隣のB国を攻めて滅ぼしてしまう
滅ぼされたB国の王子サリオキスが、捕虜にまぎれて捕まり
その顔の良さから、スネフェル王の許嫁アンケスエンの土産物にされてしまうのだ

B国王子のサリオキスは出生・身分を隠しサリオと名を変え
隙を狙ってスネフェル王を襲うが、あっさりと捕まり奴隷となってしまう
奴隷として囚人村へと連れていかれたサリオはある事件をキッカケに
奴隷暴動の発端となってしまい、処刑されてしまうのだが…
囚人村の責任者イザイによって密かに助け出される

実は囚人村のイザイもスネフェル王に反感を持っており
エジプト全土に言い伝えられていた救世主「砂漠の鷹」が
サリオキス王子ではないかと思い、助けたのであった

その後、サリオキス王子は、伝説の「砂漠の鷹」だけが抜けるという剣を抜き
名実共に困窮や戦争であえぐ国民を救う救世主「砂漠の鷹」として
スネフェル王と対峙して行くのであった~~

はなはだ簡単ではあるが…概略は解ったであろうか?(笑)

連載されたのが昭和で言えばS49年。
対象中学生以上のお話だから…現在45歳以上の方でなければ知らんだろう

絵を見ていただければ解るのだが、エジプト人の話であるのにもかかわらず
金髪で青い目の面々が主人公となっておる
だもんで私はファラオの墓の連載が終わるころに始まった「王家の紋章」で
主人公のキャロルが古代エジプトへタイムスリップしたとき
キャロルの容姿、金髪碧眼で白い肌が、エジプト人にとって大変珍しく
エジプト人達が彼女を女神と崇めたシーンを読むまで、ズーっと…
エジプト人にも金髪碧眼の人が居るもんだと思っておった(笑)

「週間少女コミック」1976年8号まで連載されていたファラオの墓の後
同じ雑誌の同年10号から、同じく竹宮恵子作「風と木の詩」の連載が始まった
この2作品を当時多感な少女時代に続けて読んでいた私は
竹宮恵子さんって…「サド」だろう。っと思ったもんである(笑)

ファラオの墓で…
何かにつけ肌を傷つけられ、痛めつけられていた主人公サリオキス王子
これが読者に大うけしたのか…
「コレは行ける!」っと編集さんが思ったのか…
はたまた大泉サロンの増山法恵さんにソソのかされたのか…
それとも、竹宮恵子自身が描きたいと思い、ファラオの墓で複線を張り
読者の目を慣れさせたのかは解らんのだが…

これでもかとイジメ抜かれたサリオキス王子
根本は男女の愛を描きつつも…
そこはかとなく腐女子めいた雰囲気を見せていた遠慮深い出来事の数々が
一気に次作の「風と木の詩」で、爆発したんでないかい?っと
当時、真剣に少女コミックを読んでいた私は、思ったもんである

多分、突然に「風と木の詩」を読んだとしたら
「ウソ~~~」っと驚いたと思うのだが、
ファラオの墓で基本的情操教育を受けた後であったので
すんなりと「風と木の詩」が読めたのだと思う(勘違いか?…笑)

ま、それほど当時のこの流れは奇異であったのだ

竹宮恵子を読みたいのなら、このファラオの墓は外せないだろう
そして、出版は前後するが「変奏曲」を読み
それから「風と木の詩」が流れかの~(笑)
これらの作品を読み終わってから、竹宮恵子SF作品に流れるのが
一番面白いんでないだろうか(私の偏見だけどね)

もともと少年雑誌に漫画を描きたかったと聞いたことがあるので
彼女のSF作品は生き生きとして面白い
また、少年合唱団への想いからBL系な走りへもなったので
どちらも彼女の漫画を知る上ではハズせない作品だと思う

是非、機会があれば一読してくだされ~(笑)

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