カズオ・イシグロ 日本生まれのイギリス人作家の作品。
んっ? っと思って調べてみると、5歳で渡英し、その後イギリスに帰化したそうだ。
その彼が書いた小説「Never Let Me Go(わたしを離さないで)」を元に映画化した。
監督はマーク・ロマネク監督 製作は2010年。
出演は
17歳の肖像の「キャリー・マリガン」(キャシー役)
ソーシャル・ネットワークの「アンドリュー・ガーフィルド」
パイレーツ・オブ・カリビアンの「キーラ・ナイトレイ」
※注)軽いネタバレあり
1952年。なんとも凄い革新的な技術の進歩で、人類は不治の病を克服した。
ゆえに、この世界の人の平均寿命は100歳を超えていた。
映画を見ている者は、それは「どうしてだろう?」っと疑問を持ちつつも
キャリー・マリガンが演じるキャシーという介護人が思いかえす回想録へといざなわれてゆく
そこはイギリス風寄宿学校の規律厳しい世界。
大勢の子どもたちが勉強に勤しんでいる。
キャシー、ルース、トミー、三人の子供の淡い三角関係。とても微笑ましいシーンが続く…
が…でも、どこか、なにかが狂っている。
寄宿学校「ヘールシャム」
先生の事を保護官と呼ぶ子供達。
子供は背の低い柵の外へは一歩も出られない。乗り越えれば外へ出られるのに本気で怖いと言う。
寄宿学校の外へ出ると、死んでしまうと本気で信じている。
外の世界の真似ごとの授業がある。何時か外へ出る時のための練習をしていると言う。
親からの手紙、プレゼントは一切届かない。
そのかわり、使い古された様々な品が届き、それらを宝物のように子供たちは受け取る。
彼らは孤児か?
この命は、誰かのために。
この心は、わたしのために。
このキャッチフレーズが全てを物語っておった。
作者のカズオ・イシグロがインタビューで
「状況を受け入れる、というのが重要なテーマ」
「避けがたい過酷な境遇を受け入れながら、人生に意味を見いだし、ベストを尽くそうとする。
人生は短い。その中で自分にできることは何か?読者一人一人に考えてほしかった」っと語っておった。
知り合いに、夫のある身で若い男性との不倫に走ってしまった女性がいる。
結局、若い男性にもふられ、夫とも離婚する羽目になってしまい
連日のように「死ぬ!死んでやる!」っと若い男性にメールを送り続けておるそうな。
原因を作ったのは、彼女自信の行動が生んだ結果。
他人ではなく、自信が招いた結果なのだ。
その事実を受け入れがたく、他人のせいにしたい時も…確かにある。
でも、それでは前には進めない。進まなければ解決出来ない。
乗り越えなければ見えない世界もあるのだ。
はたして、本当に人生を終わらせる事で全てが終わり、解決するのだろうか?
最近「イジメ」問題がクローズアップされている。
人は自分が快適に過ごすため、自分と少し違った人を知らずに嫌う傾向がある。
これは本能だと思う。誰だってそんな思いをした事はあるだろう。
逆に自分と少し違った人を好きになる場合もある。
自分に無いDNAを受け入れたいと思うのも本能なのだ。
どんな時に嫌われるか、好きになってもらえるかなんぞは解らない。
多分人類創世記から、そういう出来ごとは繰り返されて来ていた。
殺し合う状況にまで発展した事だってあったと思う。
人は2人集まれば、自分にとって相手が好きか嫌いかに自然と分類してしまう。
それは決して悪いことだと私は思わない。
が、だからと言って、排除しようとまでするのは行き過ぎだ。
邪魔であれば、死ねばいい。
思い通りにならないのなら、死んでやる。
追い詰められれば、死ぬしかない。
はたして、本当に死ねば全てが解決するのだろうか?
この映画の主人公達は、誰かを救うために生まれた。
それが彼らの使命であり、宿命でもある。
ただ、こんなに簡単に彼らが自身の運命を受け入れたのには、少し納得がいかない。
そう育てられたとしても、人には「生きたい」という本能があるからだ。
作者が言っている「状況を受け入れる」というテーマ。
先に述べた若い男性と不倫に走った女性には当てはまる。
状況を受け入れて「死」という言葉で彼を翻弄する事を辞め
新たな一歩を踏み出すためには、状況を受け入れる必要がある。
また、目の前に大っ嫌いな人が居て、その人物を排除したいっと思っている場合
やはり状況を受け入れ自分なりに相手と距離を取る必要があるだろう。
嫌いなくせに、その人物の事で終始頭が一杯と言う状況が
いかにアホくさいかということに気づくべきだと思う。
だが、イジメられて暴力による排除行為を受けている人は
その状況を受け入れてはいけない。っと思う。
戦えなのなら、逃げてもいいと思う。誰も頼る人が居ないのなら、逃げるしかない。
この映画の主人公達は、小さな希望を抱くが打ち砕かれる。
そうして自分の状況を受け入れていく。
あまりにも悲しい。
自分の中に埋め込まれたチップが逃げる事を許さないのを知っているからだろうか?
この映画の主人公たちと比べたら、逃げられる人はまだ幸せだと感じてしまう。
暗~い映画であった(アハハハハハ)
だもんで、心にズシンとくるし、考えると夜も眠れなくなりそうじゃ。
いやはや…こんな暗い映画を作るとは。。。
心が健全で、病気でもなく、元気に生きている人以外には薦められん。
特に病気を持っている人は、見ない方が良いだろう。
っということで、「受け入れる」か「受け入れない」かは…
アナタしだい。
ちなみに、私にも大っ嫌いな人は居る。
私の眼の前から消えて!っと思ったことも数知れず~(ハハハハハ)
また逆にイジメられた事もある。
満天さんが!? っと思うかもしれんが、あることはある。
状況なんてその場、その時でどんどん変わる。
学生の頃は真っ向勝負をし、戦った事もあるが…
会社の場合、相手が権力を持っている時なんぞ太刀打ち出来ない。
だから私も「受け入れたり」「受け入れなかったり」「逃げたり」してきた。
それでも、「幸せ」は何処かに必ずある。
命がある限り…。
そんなこんな、色々な事を考えさせられる映画である。
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ポチっとで、作者のヤル気でるかもです(笑)
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んっ? っと思って調べてみると、5歳で渡英し、その後イギリスに帰化したそうだ。
その彼が書いた小説「Never Let Me Go(わたしを離さないで)」を元に映画化した。
監督はマーク・ロマネク監督 製作は2010年。
出演は
17歳の肖像の「キャリー・マリガン」(キャシー役)
ソーシャル・ネットワークの「アンドリュー・ガーフィルド」
パイレーツ・オブ・カリビアンの「キーラ・ナイトレイ」
※注)軽いネタバレあり
1952年。なんとも凄い革新的な技術の進歩で、人類は不治の病を克服した。
ゆえに、この世界の人の平均寿命は100歳を超えていた。
映画を見ている者は、それは「どうしてだろう?」っと疑問を持ちつつも
キャリー・マリガンが演じるキャシーという介護人が思いかえす回想録へといざなわれてゆく
そこはイギリス風寄宿学校の規律厳しい世界。
大勢の子どもたちが勉強に勤しんでいる。
キャシー、ルース、トミー、三人の子供の淡い三角関係。とても微笑ましいシーンが続く…
が…でも、どこか、なにかが狂っている。
寄宿学校「ヘールシャム」
先生の事を保護官と呼ぶ子供達。
子供は背の低い柵の外へは一歩も出られない。乗り越えれば外へ出られるのに本気で怖いと言う。
寄宿学校の外へ出ると、死んでしまうと本気で信じている。
外の世界の真似ごとの授業がある。何時か外へ出る時のための練習をしていると言う。
親からの手紙、プレゼントは一切届かない。
そのかわり、使い古された様々な品が届き、それらを宝物のように子供たちは受け取る。
彼らは孤児か?
この命は、誰かのために。
この心は、わたしのために。
このキャッチフレーズが全てを物語っておった。
作者のカズオ・イシグロがインタビューで
「状況を受け入れる、というのが重要なテーマ」
「避けがたい過酷な境遇を受け入れながら、人生に意味を見いだし、ベストを尽くそうとする。
人生は短い。その中で自分にできることは何か?読者一人一人に考えてほしかった」っと語っておった。
知り合いに、夫のある身で若い男性との不倫に走ってしまった女性がいる。
結局、若い男性にもふられ、夫とも離婚する羽目になってしまい
連日のように「死ぬ!死んでやる!」っと若い男性にメールを送り続けておるそうな。
原因を作ったのは、彼女自信の行動が生んだ結果。
他人ではなく、自信が招いた結果なのだ。
その事実を受け入れがたく、他人のせいにしたい時も…確かにある。
でも、それでは前には進めない。進まなければ解決出来ない。
乗り越えなければ見えない世界もあるのだ。
はたして、本当に人生を終わらせる事で全てが終わり、解決するのだろうか?
最近「イジメ」問題がクローズアップされている。
人は自分が快適に過ごすため、自分と少し違った人を知らずに嫌う傾向がある。
これは本能だと思う。誰だってそんな思いをした事はあるだろう。
逆に自分と少し違った人を好きになる場合もある。
自分に無いDNAを受け入れたいと思うのも本能なのだ。
どんな時に嫌われるか、好きになってもらえるかなんぞは解らない。
多分人類創世記から、そういう出来ごとは繰り返されて来ていた。
殺し合う状況にまで発展した事だってあったと思う。
人は2人集まれば、自分にとって相手が好きか嫌いかに自然と分類してしまう。
それは決して悪いことだと私は思わない。
が、だからと言って、排除しようとまでするのは行き過ぎだ。
邪魔であれば、死ねばいい。
思い通りにならないのなら、死んでやる。
追い詰められれば、死ぬしかない。
はたして、本当に死ねば全てが解決するのだろうか?
この映画の主人公達は、誰かを救うために生まれた。
それが彼らの使命であり、宿命でもある。
ただ、こんなに簡単に彼らが自身の運命を受け入れたのには、少し納得がいかない。
そう育てられたとしても、人には「生きたい」という本能があるからだ。
作者が言っている「状況を受け入れる」というテーマ。
先に述べた若い男性と不倫に走った女性には当てはまる。
状況を受け入れて「死」という言葉で彼を翻弄する事を辞め
新たな一歩を踏み出すためには、状況を受け入れる必要がある。
また、目の前に大っ嫌いな人が居て、その人物を排除したいっと思っている場合
やはり状況を受け入れ自分なりに相手と距離を取る必要があるだろう。
嫌いなくせに、その人物の事で終始頭が一杯と言う状況が
いかにアホくさいかということに気づくべきだと思う。
だが、イジメられて暴力による排除行為を受けている人は
その状況を受け入れてはいけない。っと思う。
戦えなのなら、逃げてもいいと思う。誰も頼る人が居ないのなら、逃げるしかない。
この映画の主人公達は、小さな希望を抱くが打ち砕かれる。
そうして自分の状況を受け入れていく。
あまりにも悲しい。
自分の中に埋め込まれたチップが逃げる事を許さないのを知っているからだろうか?
この映画の主人公たちと比べたら、逃げられる人はまだ幸せだと感じてしまう。
暗~い映画であった(アハハハハハ)
だもんで、心にズシンとくるし、考えると夜も眠れなくなりそうじゃ。
いやはや…こんな暗い映画を作るとは。。。
心が健全で、病気でもなく、元気に生きている人以外には薦められん。
特に病気を持っている人は、見ない方が良いだろう。
っということで、「受け入れる」か「受け入れない」かは…
アナタしだい。
ちなみに、私にも大っ嫌いな人は居る。
私の眼の前から消えて!っと思ったことも数知れず~(ハハハハハ)
また逆にイジメられた事もある。
満天さんが!? っと思うかもしれんが、あることはある。
状況なんてその場、その時でどんどん変わる。
学生の頃は真っ向勝負をし、戦った事もあるが…
会社の場合、相手が権力を持っている時なんぞ太刀打ち出来ない。
だから私も「受け入れたり」「受け入れなかったり」「逃げたり」してきた。
それでも、「幸せ」は何処かに必ずある。
命がある限り…。
そんなこんな、色々な事を考えさせられる映画である。
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