【富士山の天気】
11月9日(月)の午前8時頃にライブカメラで見る富士山の山体は大きな笠雲の中。
前日からの雨で山頂に新たな冠雪をしたのかどうか、非常に興味があるところなのだが…
冠雪の有無は雲が流れ去るまでのオアズケ状態。
11月10日(火)の午前、富士山の南麓は雨が降っている。
ライブカメラで見る富士山は昨日に引き続き雲の中。 午後にも雨降り予想となっている。
11月11日(水)、昨夜の雷雨通過後の今日は晴天、ライブカメラの富士山は相変わらず
山体を確認できず。
今日から三日間程が今週ののダイヤモンド富士日程、毎度の運試しみたいな感じの山行であるが
山の天気予想は微妙に晴れ・曇りと入れ替わりが大きくあり、行動日の決め手にならない。
【平成27年11月12日(木)の記録】
週の前半は雨模様が安定せず、山行の予定を決めかねていたがダメ元でお出かけ。
日の出前の雲の発生状況が気になるところである、風は北風予想…吉と出るか凶と出るか。
午前2時37分:駐車地の気温は8℃ ヘッドライトを足元用、前方用と二つ装備して歩き出す
午前3時50分:端足峠の気温は6℃
ヘッドライトの光軸の先に照らし出される自分の吐く息に霧の白い流れが重なり始める。
標高を上げるにつれて霧の占める割合が濃くなる。
笹原の中を歩く山道、ガサガサと笹の中を並行して移動する音…鹿よりも体高の低い動物?
ヘッドライトで笹の繁みを照らすが姿は確認できず。
標高を上げるにつれてパラパラと熊笹の葉を打つ音が聞こえるようになる。
雨?かと思ったが、葉を落とした木の枝が霧の流れを溜め、成長した水滴が重さに耐えきれずに
地上へ落下して笹の葉に当たっているのが其の正体であった。
午前5時11分:林を抜けた最初の展望地の気温は4℃
普段なら見えるはずの朝霧高原に点在する灯りは見えず、星空も見えず、霧に乱反射する
ヘッドライトの白い光軸は精々5メートル先を照らすのみ。
ヘッドライトに照らされて帰って来るはずの反射光は霧で減衰され照射元へ届かず、
漆黒の闇に飲み込まれる、という表現そのもの。 異様に暗い世界を歩いている感覚である。
照射距離70メートルのヘッドライトの性能は霧の中では役立たないことを実感する。
午前5時39分:雨ヶ岳の山頂気温は1℃
霧は北風に乗って絶え間なく流れてくる
ダイヤモンドタイムの40分前 前触れなく目の前の霧が晴れる
見えました富士山…雲が荒れている…程なくホワイトアウト
待ち時間は足元の整備、カメラのセッティングの最終確認等々・・・
ダイヤモンドタイム!
…笑うしかない…待ち時間1時間の結果がコレ
しばらく様子を見るが、高度を上げて輝いているはずの太陽も見えず 撮影をあきらめる。
午前7時09分:富士山展望を期待して標高1900m越えを目指す
歩きは下り坂から上り坂へと転じるが、その間に山道沿いの立木に熊の爪痕を二箇所確認する。
先週の歩きの時には無かった…最近、熊が出たということは人づてに聞いていたが冗談ではなかった。
午前7時41分:標高1900m越え、気温は0℃
雲上界が展開されている
北側から毛無山塊の稜線の鞍部を乗り越えて、南側へと大量の雲が流れ込んでくる
霧の供給元は山梨側の山 それにしても凄い勢いである (注:写真の左側が南、右側が北)
雲海に浮かぶ…浮き富士 太陽も似合う
冠雪した富士山ビューで休息をとる
毛無山の山頂あたりも雲に巻かれていない…富士山が良く見えているはずである。
毛無山方向へ一旦進んでみたが、標高を下げた途端に霧の中へ突入、無理せず復路行程とする。
午前9時50分:雨ヶ岳に戻る、気温は6℃
時間が経てば霧が晴れると思ったが、山頂は相変わらず霧の中 富士山は見えず。
早々に端足峠へ向かう
端足峠の手前にて往路では暗くて分からなかった爪痕を確認する
左の写真の一部を拡大したものが右の写真。 幹の直径は30cmほど、この爪で一撃されたら・・・
今回確認した山道沿いの熊の爪痕は端足峠から雨ヶ岳に向かって下り切ったところ、
雨ヶ岳を越えてタカデッキに向かって下ったところと、さらにタカデッキに向かって登り勾配となる手前の
計3個所。 熊出没注意!である
午後0時15分:駐車地の気温は6℃
上空を覆う雲と北風のせいか気温が出発時よりも低い。
この気象条件が毛無山塊北側からの雲の大量発生の一因なのかも、と勝手に想像する。
帰路から見る毛無山塊
稜線は雲の中
早朝ハイク、ダイヤモンド富士ビューは完敗、
なんとか初冬の冠雪した富士山は見られたので総合的には引き分け、と自己判定。
ダイヤモンド富士は見たいし、熊は恐いし…ダイヤモンド富士は熊が冬眠する冬へ持越し?
end