『「コモン」の自治論』は少し前、深谷シネマ・竹石館長から「読んで」といただきました
あっという間の12月、議会はもう一般質問です。今回も21人のラス前12日(火) 5人目、14〜15時頃のスタートでしょうか。
内容は画像の通り。
1.小中学校統合はまだ何も動いていない地元深谷北部を、すでに全市的な統合が始まった熊谷の例を参考に
2.廃油回収は環境派市民の問いかけをダンボールコンポスト講座で継続中の「食と環境」事業とからめて
3.農地は、最近耳にした多くの声をもとに
4月の選挙の多過ぎるキャッチコピーのひとつ「人口減社会はクリエイティブ」。そんな社会をつくっていく方策を、「コモン」と「自治」から考えます。
※リンクメモ公開
また、今日10日(日) の市内新聞約2万5000部に、9月議会で初めて発行した「小林ミルク」の会派議会レポートを折り込みました。二人とも一般質問が12日なので、直前でほかの折込が少ない11日(月)にしようと思ったのですが、確認の電話で「11日は休刊日ですよ」で日曜に。でも、今朝みるとほかはわずかでした。
通算8回目の一般質問。傍聴で配信で、よろしくお願いします。
議会中継
レポート小林分全文:
ばらつきのある教育の場
人々の思いが映る環境と景観
新しい文化が息づくまちづくり
まず、「ばらつきのある教育」。少子化の時代だからこその一人ひとりにより合わせる教育提案の一環です。
まず、市立小中学校のヘルメット着用。安全は大事とはいえ、今年のような夏の日のヘルメットはどうか。平成29年という市内全校着用決定までの経緯から問いました。
松村教育部長答弁は要約すると「27、28年度の交通事故多発から、通学路安全対策連絡会を通して決定。今後も安心安全のため継続したい」。しかしおとなり熊谷市では帽子で通っているし、同じ子どもが学校から帰って近所に遊びに行く時にはかぶらなくていいのに、なぜ登下校だけと問いました。いちばん問いたかったのは、安心安全をテーマにした時、そのために失うもの=コストの大きさ、つまり「安心安全の副作用」が語りにくくなること。たとえば、なぜ公園でキャッチボールができないのか、8月のこども議会で好きだったアスレチックがなぜ撤去されたかの問に「公園で事故があると市の責任になっちゃう」という市長の答弁、加えて子どもの意思決定権の観点から、決まっていることだからというのはこたえにはならないこと、今小1の子どもになぜときかれた時にどうこたえたらいいか、参考にきかせてほしいと再び問いました。
「悲しい事故があり、さまざまなレベル、チャンネルで意見を収斂しての決定」の強調から始まった小栁教育長の答弁を、わたしなりにまとめます。「ヘルメットと暑い夏の熱中症予防は、義務と義務が衝突してむずかしい。子どもの意見表明は、子どもは何歳までかということも含めてむずかしい。けれど、一般社会と違う学校という部分社会にいるからには、そこで考えられる合理的な事由による決まりごとは守るべき。だが、たとえば湿疹などの医療のうえでの事情があればその限りではない」。たどたどしさを感じるほど誠実なことばえらびに敬意を感じつつ、6月の関東大震災百年の時の答弁と同様、歴史の尊重を伝えてこの部分は閉じました。
次に学級だよりをはじめとする学校と家庭とのコミュニケーションを、DX=デジタル化と絡めて。長男小学校入学で約50年ぶりに触れる「学級だより」をはじめ小学校印刷物の進化に驚きつつ、「だより」に市全体のフォーマットがあるかと、教員労働のブラック化改善が期待される一方、負担増にもなりかねない教育DXの現状をききました。
答弁を大ざっぱにまとめると、「学校スタッフそれぞれ取り組んでいる途上」。公共教育サービスを受けるわたしたち市民としては、見守るしかありません。
教育の最後は発達に関する相談。装弾全体の割合からききました。前年度実績はのべ2218件中約7割。多いと感じるかも知れませんが、関係者へのヒアリングからしても相談しやすい環境づくりがベターです。子どもの発達に不安がある保護者への啓発ほか、子どもの家庭の社会的な課題に対応するスクールソーシャルワーカーとの連携、公共の相談機関と比べてより多様に対応できる民間の支援機関との連携の状況をたずねました。
連携に関する答弁は、庁内では関係部署が集まる「教育・福祉連携推進会議」があり、民間機関は必要に応じてそこに参加してもらっているとのこと。この分野も連携途上はしかたありません。
次はクビアカツヤカミキリ被害。7月の「明戸櫻の会」総会で、備前堀沿いに植えたさくらの多大な被害が話題になっての質問です。
いっしょに会に参加した明戸の湯本議員も質問していた被害状況から。昨年と比べて一気に広がった感じです。そこで被害に対する補助が、現行の薬剤注入以外にあるかを他自治体の例もあげて問いました。
宮下環境水道部長の答弁は、「現時点では薬剤以外の補助は考えていません」。昨年の雹の時の市長答弁「申し訳ないけど、農業の継続だけで個人の被害には出せない」からもしかたないと思いつつ、櫻の会が自己所有地でないところに地域の景観のために植えた市民活動である点、同会の主力である70代が高齢化で継続がむずかしくなっていること、市長やわたしたちアラカン世代との違いなどを訴えてこのテーマを結びました。
最後のテーマは何度も取り上げている区画整理。今回は、変更はむずかしいとはいうけれど、実際にはどういう作業があって困難なのかを通告票に書いたところ、都市計画課は「七ツ梅ですね。では、そこに絞りましょう」となりました。
吉田都市整備部長の答弁をまとめると、「建物移転率が53%進み、仮換地も決まっている状況で一部の計画を見直すには関係者の同意が必要。道路だけでなくライフライン、建設のための接道義務などを設定しなければならないためむずかしい」。対してこれまでの議会以外の議論を取り込みながら、現在の七ツ梅周辺の人々の願いは必ずしも道路が通らないこととは限らないこと、時代やまちの状況をみながら自治体と市民が協働して「文化的なまちづくり」を進めることをお願いしました。
今回いちばんためらったテーマはヘルメットです。質問の後で当時の事情をきかせてくれた人、「わたしもヘルメットはかぶらなくていいんじゃないかと思うんです」「全員に強制っていうのはおかしいですよね」といろんな意見をききました。ルールをどうするかも大事ですが、同じようにいったん決まったことも再び考え直すこと。それは、自治と民主主義と住みよいまちにとってもっと大事と考えます。
【秋の議会と周辺】
七ツ梅関連では9月と11月に中山道の魅力を考えるワークショップが「まち遺し深谷」主催で開催。反響も大きく、飯島本陣跡も11月12日和宮休憩の日に初めての一般公開をするなど歴史的遺産再評価の動きは高まっています。
議会ではこのところ、市職員の答弁に「わたしは〇〇地区に住んでいますが」というフレーズがしばしば。3月議会でのもっと自分を出してくださいという呼びかけの影響があるかはわかりませんが、いい空気になっているのを感じます。
9月議会号で表紙モデルチェンジの意見が採用された議会だより委員会では、小人数での意見交換が知的でなごやかな興奮。これからの議会を考える機会になりました。