謎の植物にも、花が咲きました。

03/25 11:56 f1.8シリーズ。雨中の撮影でめったにしない色調補正しました。
WBCやら何やらで、木曜にずれ込んだ先週日記です。
●3月
16日(月)前回書き込みの新聞片付けなど
17日(火)昼はラーメン病が発症し、太田・華月で餃子+味噌ラーメン~ドンキホーテでフォアローゼス1080円と2GマイクロSD698円~原稿~塾
18日(水)昼は台所片付け~OB・Y君を誘い伊勢崎へ。常勝軒でこじめん~~スマーク伊勢崎でP・クルス主演『エレジー』
19日(木)同級生M君からの依頼で、M君がPTA会長の地元公立幼稚園で朝から卒園式撮影。自分の時以来40年ぶりだが、興味深い式典だった。翌週M君とも話したが、小学校以降の卒業よりこれが一番感慨深いのかも。式後もいろいろ撮影~M君一家と別府・吾妻寿司へ。お金持っていかず、後でとなったが次に払おうとするといいよとごちそうさまでした~データをディスクに書き込み~幼稚園の懇親会に地元双葉。ここもごちそうさまでした~2次会はカラオケ・シダックス
20日(金)何とか早く起きられたので、誘われて保留にしていた、My Mixi、Kさん計画による「青春18切符で行く~直江兼続ゆかりの旅~」へ。詳しくは別記でここは食べ物記録のみ:高崎駅で舞茸弁当購入→谷川岳で生大福とやら→会津若松・盃爛処で飲み食い→ホテルで無料券もらった富士の湯に
21日(土)新潟駅で笹だんご付SLなんとか弁当購入→弥彦山頂で味噌おでん→長岡駅で笹だんご購入→高崎駅で天ぷらうどん
22日(日)ラーメン病治療のため群馬入りし、邑楽・佐野らーめん麺龍*で大盛ラーメン+餃子で、なんと携帯電話をスープに落とすまぬけぶり。その後については後ほど~競馬当たらず~疲れてたので家でだらだら
サッカーは、この週はマンU:リバプールの前半までだけかな。後半は昨夜みました。カウンターでは駅弁二つをどう位置づけるかだけれど、いわゆる「中食」でもないし、お金を出して外で食べるということなので「他外食」に分類。おかし、おやつの類はカウントなしにします。立ち食いうどんはおやつの一種かなとも思いますが、一応「他外食」で。
【カウンター09】
ラーメン3/40(*1/16) 他外食4/9 外飲み2/20 劇場映画1/13 自宅サッカー0.5/19 購入ウィスキー1/17
と、いうわけで「青春18切符で行く~直江兼続ゆかりの旅~」です。
誘われていたのですが悪いくせで保留にしていて、前日の深酒から乗るべき深谷駅07:45で06:30に起き、夕方までにやらねばだったネット作業を片付け、なんとか出発しました。
企画者;なぜか「班長」と呼ばれる:は、いままでにも何度か会い、山と信州と乗り物を愛する一回り年下の好漢Kさん。Mixi上でも、得意分野の山や大学で専攻した化学、その他相撲、ラジオなど幅広い話題での貴重なやり取りがあり、年下でも敬服する点の多い人物です。とくに、北埼玉から見える稜線について、「風のバラ」と呼ばれる風配図についてなど、「地理」「地形」に関しては、並々ならぬ興味を持っているようで大いに参考になりました。
後からアップされた旅行記によれば、当日は家を出る時は娘さんに泣かれての出撃だったそうです。思わず、
「だのにー、なーぜー、君は行くのかー、そんなにしてまでー」
とでも歌いたくなりますが、そこが旅好き、乗り物好きの班長なのでしょう。
車で出かけたら途中ワイパー2の雨。これには、折り畳みでない傘を持って電車に乗ったのですが、これは晴れてからもじゃまなものとなりますが、ベイシア198円、きちんと持ち帰りました。それはそうとして、18きっぷ1万1500円を買い、黒胡椒せんべい、五家寶、地元である深谷、熊谷の最プッシュお菓子をみやげに電車に乗り込みました。
メンバーは総勢五名。班長Kさんに、こちらも高尾や大山、数々の飲み会でいっしょになったHさんで男子計3名、それからこれが三度目になるSさんと初めて会ったTさんの女子2名でした。
まずは行程。私とSさんは二日目で離脱しましたが、ほか三名は二日目の夜は直江兼続の本拠、米沢泊です。
●Day1
深谷→(高崎線)→水上→(上越線)→土樽 →(上越線)→湯檜曽→(関越交通バス)→谷川岳<ロープウェーの予定が天候不良で中止>→(徒歩)→土合→(上越線)→小出→(只見線)→会津若松<飲み会・駅前の準温泉。宿泊>
●Day2
会津若松→(磐越西線)→新津→(信越本線)→新潟→(越後線)→吉田→(タクシー)→矢作→(徒歩)→弥彦<弥彦山に>→(弥彦線)→吉田→(弥彦線)→東三条<ここで三人から離脱>→(信越本線)→長岡 →(上越線)→高崎→(高崎線)→深谷
「青春18きっぷ」は中学を卒業したやつら、育った愛媛に帰る姉の息子などにすすめたことはありますが、実は自分で買っての旅は初めて。もともと電車に乗るのは嫌いではありませんが、すばらしい仲間にも恵まれ、夢のような二日間でした。
何しろ、会津若松に泊まんのか、くらいしかもらったメールをみていなかったので出会うものすべてが驚きです。時季からすれば当たり前ですが、まさか雪の中を歩くとは思っていなかったし、生まれて初めてになる佐渡島をみるとも思ってもいなかった。前日の幼稚園撮影でかなりかがんだので少し腿が筋肉痛でしたが、若手の前でそんなことはいえないので涼しい顔でいました。
「日本一のもぐらトンネル」などを織り込んだコース設定の見事さには舌を巻きましたが、考えてみると、直江兼続はトンネルなんか掘らねえぞ。
班長によれば、今回のコースの主目的は只見線に乗ることで、そこから生やしていって「直江兼続」が祭り上げられたそうです。なるほど、さすが電車好きは違う。でも、そんな班長がいたから、われら民衆は楽しめたのです。
何しろもっとも計画から遠い、つまり「民衆度」が高いのは多分最年長の私で、会津若松で飲み屋を探している時も、班長や「旅のしおり」まで作成したHさんに任せて、信号はここで渡った方がいいんじゃねえか、おいおいしっかりしてくれよ班長、などと「無責任な民衆」役を立派に務めていました。
おっと、このままディテールを書き続けるとまた長大になるので、トータルな話にします。今回の個人的テーマとして浮上したのは、“マッピング”でした。
“マッピング”と口走ったのは離脱組の旅が終盤に近づいた頃。上越線越後湯沢手前、上越国際スキー場前だったかで、それまでがらがらだった車両に、シーズン終わり際のスキー客がどっと乗り込んできた時です。
Sさんとボックスを占領;予備校時代「ボクシング」と呼んでいました:してお互いがずいぶん前に行っていたスキー場の話なんかしていたのですが、あまりに混雑に驚き、でも、きっと湯沢で「選ばれし者たち」が新幹線に行くから空くよ、なんていってましたが、われらの隣のボックスに乗り込んだどやどやと大学生くらいの五人組、うち一人がなぜかひげの国産ウィスキーのボトルを持っていて、同席の白人になんかきかれて、「ジス・イズ・ウィスキー! げらげらげら」なんていって、それからがやがやと「大貧民」に興じていました。
そして誰もが予想する通り、越後湯沢で「選ばれし者たち」が高いホームに移っていく中、「大貧民」たちは各駅停車に残留します。
終点の水上で五人組が別の車両に移ってからでしょうか。Sさんに、昨日会津若松で隣にいた若いやつの話きいてた、と訊ねてみました。
「えっ、おぼえてません」というSさんに、うん、まあ、ありふれたテニスのサークルかなんかのやつらみたいだったけど、興味深そうに日本酒頼んで、うめーなんていったり、どこにでもあるチェーンのファミレスがどうだこうだいってみたり、なんていうか世の中への“マッピング途上”にあるやつらの会話で、あの五人組が安ウィスキーなんかぶら下げてるのをみて、やっぱりこいつらも“マッピング途上”なんだなと、同じように鈍行電車で越後中里なんかに、赤いラベルの安国産ウィスキーやマージャン牌を持って来ていた高校生の頃を思い出して話したのです。ひげの国産がなぜか多くのコンビニで売っていることは、これまでに都内のネットカフェ泊前の買出しでよく確認しています。
なお、高崎までの途中、トイレに行って別の車両の五人組がいるのを確かめたのですが、ずいぶん時間が経っているのにまだ「大貧民」で騒いでました。
われわれのようにだいたい“マッピング”が済んでると、旅のかたちも決まってきています。
たとえば、今回は弥彦山までの道のりを一駅分、それから神社に行ってもとずいぶん歩いたのですが、道中でいうことはそれぞれでした。
鉄道と山が好きなK班長は「こうやって広い中に線路がずっと続いてるって、好きなんですよね」「こっちから見る飯豊山は……」、写真業のHさんはほかの人には見えないものを探しながら、Sさんは自分や友だちと同じ名前の何かを見つけては興奮し、Tさんは空気の味を確かめるように前に進んで行きます。
私にとって今回は、何より「地形」を意識させる旅でした。
同じ平らが続くのでも、海から離れた自分の住むところと違い、日本海側の空に開け放つように広がる新潟平野や、その平野と日本海の間にそびえ、登りきったものだけに幽玄とした佐渡の姿を差し出す弥彦山。構造的には深谷周辺と同じ盆地でも、雪山の間にあるからか周囲に向かった「覚悟」のようなものを感じさせる、只見線から見た会津盆地。
さすがに用意のいいK班長持参の新潮社『日本鉄道旅行地図帳』で確かめながら、「この川は…」「ここからここまでの距離は…」「標高は…」などと自分のいる場所を“マッピング”していくことは、ああ、旅っていうのはこういうものなんだ、新幹線なんかじゃなくこういう電車だからそれがよくわかるのだなと、新たな発見でした。私は会津若松には中学の修学旅行できているのですが、“マッピング”前だったあの頃に、こういうことに感じ入ることはできませんでした。
いつかあの「大貧民」たちも、トランプだけじゃなく車窓の景色を見て何かを思うようになるのでしょう。
そんな春分の日とその翌日。そんな記憶を、単語だけで並べてみます。
鈴木光司の『楽園』、『リング』と『パリ・テキサス』、フジロック、パティ・スミス、だるま弁当、トンネル、ループ、バス停探し、190円の乗客、YAMAHAとHONDAの除雪マシン、雪国のフォント、生大福と「生バナナ」、こんにゃくアイス、『スタンド・バイ・ミー』ショートカット、赤い「うまさぎっしり新潟」、席とりダッシュとディフェンス、ギンレイホール、石原千秋、藤沢周平、槇村さとる、フランス語講座、宮部みゆき、『ホワイトアウト』、修学旅行と遠足、ホワイトタイガー、赤べこ、東北訛のフロント嬢、不思議な大通り、元仏壇屋と思しきメガネ屋、自分とっくりの飲み屋、帽子の並んだ古着屋、和くん、玉子焼き、栄川、酒盗、キカイダー、新撰組、飴、駅のエブリデイ、準温泉、踊り雀、店内着、ラジオ体操、浜矩子、磐梯山、ナポレオン、きらきら羽越、そば屋、エチゴビール、グーグーグルルルルのきゃリングケース、「モーニング」、後ろに四人、最大の鳥居、はしご、謎の駅員、ボーリング場、VIP車の若者、ねこやなぎ、透明素材の有効利用、道の駅、玉兎、宇宙線研究所、うみひこ・やまひこ、巫女さんのようなロープウェー嬢、山の上の鯉、「けんしん」、ワンマン電車、東三条の別れ、上越のスキー場、『私をスキーに連れてって』、二本立てロードショー、笹だんご、幅広のうどん……
またそのうち、“マッピング”ジャーニーに。
(BGMは昨夜NHK「ライブビート」で録音のキンクス1977年のBBCライブ。これ、かなりいい音源で、今はちょうどいつもよりスローの Waterloo Sunset)
まずは“マッピング”画像から。
行き当たりばったりで貼り付けたのでバランスめちゃくちゃ
拡大版:
http://runjuku.yu-yake.com/simpleVC_20090326001244.html

オリジナルは 03/2011:56
土合駅を望む。まさか雪の中に来るとは知らなかった。
半円の周はπr、直径は2r。ゆえに『スタンド・バイ・ミー』ショートカット

462段、なんとこの間6分。「地底」に行くのと「地上」に行くの。なぜか「地底」に行く方がわくわくする
to 「地底」

to 「地上」

『ホワイトアウト』はこんなとこなんだろうな。車内はあったく窓は露点に達す

二色の[(上底+下底)×高さ÷2]

日本海側にも春近し。この土地は自然光の使い方の見事な家が多い

砂浜、波、日本海、佐渡島、そしてロシアに続く「2、1、ルート3」

===普段の風景===
台所片付け一の戦い、途中経過

03/18 14:46
旅行中は留守番でした。晴れたこの日、もう日かげの冷たい砂利の上。春の彼岸の二日前なら、秋の9月26日とだいたい同じ日の長さです

03/18 11:08

03/25 11:56 f1.8シリーズ。雨中の撮影でめったにしない色調補正しました。
WBCやら何やらで、木曜にずれ込んだ先週日記です。
●3月
16日(月)前回書き込みの新聞片付けなど
17日(火)昼はラーメン病が発症し、太田・華月で餃子+味噌ラーメン~ドンキホーテでフォアローゼス1080円と2GマイクロSD698円~原稿~塾
18日(水)昼は台所片付け~OB・Y君を誘い伊勢崎へ。常勝軒でこじめん~~スマーク伊勢崎でP・クルス主演『エレジー』
19日(木)同級生M君からの依頼で、M君がPTA会長の地元公立幼稚園で朝から卒園式撮影。自分の時以来40年ぶりだが、興味深い式典だった。翌週M君とも話したが、小学校以降の卒業よりこれが一番感慨深いのかも。式後もいろいろ撮影~M君一家と別府・吾妻寿司へ。お金持っていかず、後でとなったが次に払おうとするといいよとごちそうさまでした~データをディスクに書き込み~幼稚園の懇親会に地元双葉。ここもごちそうさまでした~2次会はカラオケ・シダックス
20日(金)何とか早く起きられたので、誘われて保留にしていた、My Mixi、Kさん計画による「青春18切符で行く~直江兼続ゆかりの旅~」へ。詳しくは別記でここは食べ物記録のみ:高崎駅で舞茸弁当購入→谷川岳で生大福とやら→会津若松・盃爛処で飲み食い→ホテルで無料券もらった富士の湯に
21日(土)新潟駅で笹だんご付SLなんとか弁当購入→弥彦山頂で味噌おでん→長岡駅で笹だんご購入→高崎駅で天ぷらうどん
22日(日)ラーメン病治療のため群馬入りし、邑楽・佐野らーめん麺龍*で大盛ラーメン+餃子で、なんと携帯電話をスープに落とすまぬけぶり。その後については後ほど~競馬当たらず~疲れてたので家でだらだら
サッカーは、この週はマンU:リバプールの前半までだけかな。後半は昨夜みました。カウンターでは駅弁二つをどう位置づけるかだけれど、いわゆる「中食」でもないし、お金を出して外で食べるということなので「他外食」に分類。おかし、おやつの類はカウントなしにします。立ち食いうどんはおやつの一種かなとも思いますが、一応「他外食」で。
【カウンター09】
ラーメン3/40(*1/16) 他外食4/9 外飲み2/20 劇場映画1/13 自宅サッカー0.5/19 購入ウィスキー1/17
と、いうわけで「青春18切符で行く~直江兼続ゆかりの旅~」です。
誘われていたのですが悪いくせで保留にしていて、前日の深酒から乗るべき深谷駅07:45で06:30に起き、夕方までにやらねばだったネット作業を片付け、なんとか出発しました。
企画者;なぜか「班長」と呼ばれる:は、いままでにも何度か会い、山と信州と乗り物を愛する一回り年下の好漢Kさん。Mixi上でも、得意分野の山や大学で専攻した化学、その他相撲、ラジオなど幅広い話題での貴重なやり取りがあり、年下でも敬服する点の多い人物です。とくに、北埼玉から見える稜線について、「風のバラ」と呼ばれる風配図についてなど、「地理」「地形」に関しては、並々ならぬ興味を持っているようで大いに参考になりました。
後からアップされた旅行記によれば、当日は家を出る時は娘さんに泣かれての出撃だったそうです。思わず、
「だのにー、なーぜー、君は行くのかー、そんなにしてまでー」
とでも歌いたくなりますが、そこが旅好き、乗り物好きの班長なのでしょう。
車で出かけたら途中ワイパー2の雨。これには、折り畳みでない傘を持って電車に乗ったのですが、これは晴れてからもじゃまなものとなりますが、ベイシア198円、きちんと持ち帰りました。それはそうとして、18きっぷ1万1500円を買い、黒胡椒せんべい、五家寶、地元である深谷、熊谷の最プッシュお菓子をみやげに電車に乗り込みました。
メンバーは総勢五名。班長Kさんに、こちらも高尾や大山、数々の飲み会でいっしょになったHさんで男子計3名、それからこれが三度目になるSさんと初めて会ったTさんの女子2名でした。
まずは行程。私とSさんは二日目で離脱しましたが、ほか三名は二日目の夜は直江兼続の本拠、米沢泊です。
●Day1
深谷→(高崎線)→水上→(上越線)→土樽 →(上越線)→湯檜曽→(関越交通バス)→谷川岳<ロープウェーの予定が天候不良で中止>→(徒歩)→土合→(上越線)→小出→(只見線)→会津若松<飲み会・駅前の準温泉。宿泊>
●Day2
会津若松→(磐越西線)→新津→(信越本線)→新潟→(越後線)→吉田→(タクシー)→矢作→(徒歩)→弥彦<弥彦山に>→(弥彦線)→吉田→(弥彦線)→東三条<ここで三人から離脱>→(信越本線)→長岡 →(上越線)→高崎→(高崎線)→深谷
「青春18きっぷ」は中学を卒業したやつら、育った愛媛に帰る姉の息子などにすすめたことはありますが、実は自分で買っての旅は初めて。もともと電車に乗るのは嫌いではありませんが、すばらしい仲間にも恵まれ、夢のような二日間でした。
何しろ、会津若松に泊まんのか、くらいしかもらったメールをみていなかったので出会うものすべてが驚きです。時季からすれば当たり前ですが、まさか雪の中を歩くとは思っていなかったし、生まれて初めてになる佐渡島をみるとも思ってもいなかった。前日の幼稚園撮影でかなりかがんだので少し腿が筋肉痛でしたが、若手の前でそんなことはいえないので涼しい顔でいました。
「日本一のもぐらトンネル」などを織り込んだコース設定の見事さには舌を巻きましたが、考えてみると、直江兼続はトンネルなんか掘らねえぞ。
班長によれば、今回のコースの主目的は只見線に乗ることで、そこから生やしていって「直江兼続」が祭り上げられたそうです。なるほど、さすが電車好きは違う。でも、そんな班長がいたから、われら民衆は楽しめたのです。
何しろもっとも計画から遠い、つまり「民衆度」が高いのは多分最年長の私で、会津若松で飲み屋を探している時も、班長や「旅のしおり」まで作成したHさんに任せて、信号はここで渡った方がいいんじゃねえか、おいおいしっかりしてくれよ班長、などと「無責任な民衆」役を立派に務めていました。
おっと、このままディテールを書き続けるとまた長大になるので、トータルな話にします。今回の個人的テーマとして浮上したのは、“マッピング”でした。
“マッピング”と口走ったのは離脱組の旅が終盤に近づいた頃。上越線越後湯沢手前、上越国際スキー場前だったかで、それまでがらがらだった車両に、シーズン終わり際のスキー客がどっと乗り込んできた時です。
Sさんとボックスを占領;予備校時代「ボクシング」と呼んでいました:してお互いがずいぶん前に行っていたスキー場の話なんかしていたのですが、あまりに混雑に驚き、でも、きっと湯沢で「選ばれし者たち」が新幹線に行くから空くよ、なんていってましたが、われらの隣のボックスに乗り込んだどやどやと大学生くらいの五人組、うち一人がなぜかひげの国産ウィスキーのボトルを持っていて、同席の白人になんかきかれて、「ジス・イズ・ウィスキー! げらげらげら」なんていって、それからがやがやと「大貧民」に興じていました。
そして誰もが予想する通り、越後湯沢で「選ばれし者たち」が高いホームに移っていく中、「大貧民」たちは各駅停車に残留します。
終点の水上で五人組が別の車両に移ってからでしょうか。Sさんに、昨日会津若松で隣にいた若いやつの話きいてた、と訊ねてみました。
「えっ、おぼえてません」というSさんに、うん、まあ、ありふれたテニスのサークルかなんかのやつらみたいだったけど、興味深そうに日本酒頼んで、うめーなんていったり、どこにでもあるチェーンのファミレスがどうだこうだいってみたり、なんていうか世の中への“マッピング途上”にあるやつらの会話で、あの五人組が安ウィスキーなんかぶら下げてるのをみて、やっぱりこいつらも“マッピング途上”なんだなと、同じように鈍行電車で越後中里なんかに、赤いラベルの安国産ウィスキーやマージャン牌を持って来ていた高校生の頃を思い出して話したのです。ひげの国産がなぜか多くのコンビニで売っていることは、これまでに都内のネットカフェ泊前の買出しでよく確認しています。
なお、高崎までの途中、トイレに行って別の車両の五人組がいるのを確かめたのですが、ずいぶん時間が経っているのにまだ「大貧民」で騒いでました。
われわれのようにだいたい“マッピング”が済んでると、旅のかたちも決まってきています。
たとえば、今回は弥彦山までの道のりを一駅分、それから神社に行ってもとずいぶん歩いたのですが、道中でいうことはそれぞれでした。
鉄道と山が好きなK班長は「こうやって広い中に線路がずっと続いてるって、好きなんですよね」「こっちから見る飯豊山は……」、写真業のHさんはほかの人には見えないものを探しながら、Sさんは自分や友だちと同じ名前の何かを見つけては興奮し、Tさんは空気の味を確かめるように前に進んで行きます。
私にとって今回は、何より「地形」を意識させる旅でした。
同じ平らが続くのでも、海から離れた自分の住むところと違い、日本海側の空に開け放つように広がる新潟平野や、その平野と日本海の間にそびえ、登りきったものだけに幽玄とした佐渡の姿を差し出す弥彦山。構造的には深谷周辺と同じ盆地でも、雪山の間にあるからか周囲に向かった「覚悟」のようなものを感じさせる、只見線から見た会津盆地。
さすがに用意のいいK班長持参の新潮社『日本鉄道旅行地図帳』で確かめながら、「この川は…」「ここからここまでの距離は…」「標高は…」などと自分のいる場所を“マッピング”していくことは、ああ、旅っていうのはこういうものなんだ、新幹線なんかじゃなくこういう電車だからそれがよくわかるのだなと、新たな発見でした。私は会津若松には中学の修学旅行できているのですが、“マッピング”前だったあの頃に、こういうことに感じ入ることはできませんでした。
いつかあの「大貧民」たちも、トランプだけじゃなく車窓の景色を見て何かを思うようになるのでしょう。
そんな春分の日とその翌日。そんな記憶を、単語だけで並べてみます。
鈴木光司の『楽園』、『リング』と『パリ・テキサス』、フジロック、パティ・スミス、だるま弁当、トンネル、ループ、バス停探し、190円の乗客、YAMAHAとHONDAの除雪マシン、雪国のフォント、生大福と「生バナナ」、こんにゃくアイス、『スタンド・バイ・ミー』ショートカット、赤い「うまさぎっしり新潟」、席とりダッシュとディフェンス、ギンレイホール、石原千秋、藤沢周平、槇村さとる、フランス語講座、宮部みゆき、『ホワイトアウト』、修学旅行と遠足、ホワイトタイガー、赤べこ、東北訛のフロント嬢、不思議な大通り、元仏壇屋と思しきメガネ屋、自分とっくりの飲み屋、帽子の並んだ古着屋、和くん、玉子焼き、栄川、酒盗、キカイダー、新撰組、飴、駅のエブリデイ、準温泉、踊り雀、店内着、ラジオ体操、浜矩子、磐梯山、ナポレオン、きらきら羽越、そば屋、エチゴビール、グーグーグルルルルのきゃリングケース、「モーニング」、後ろに四人、最大の鳥居、はしご、謎の駅員、ボーリング場、VIP車の若者、ねこやなぎ、透明素材の有効利用、道の駅、玉兎、宇宙線研究所、うみひこ・やまひこ、巫女さんのようなロープウェー嬢、山の上の鯉、「けんしん」、ワンマン電車、東三条の別れ、上越のスキー場、『私をスキーに連れてって』、二本立てロードショー、笹だんご、幅広のうどん……
またそのうち、“マッピング”ジャーニーに。
(BGMは昨夜NHK「ライブビート」で録音のキンクス1977年のBBCライブ。これ、かなりいい音源で、今はちょうどいつもよりスローの Waterloo Sunset)
まずは“マッピング”画像から。
行き当たりばったりで貼り付けたのでバランスめちゃくちゃ
拡大版:
http://runjuku.yu-yake.com/simpleVC_20090326001244.html

オリジナルは 03/2011:56
土合駅を望む。まさか雪の中に来るとは知らなかった。
半円の周はπr、直径は2r。ゆえに『スタンド・バイ・ミー』ショートカット

462段、なんとこの間6分。「地底」に行くのと「地上」に行くの。なぜか「地底」に行く方がわくわくする
to 「地底」

to 「地上」

『ホワイトアウト』はこんなとこなんだろうな。車内はあったく窓は露点に達す

二色の[(上底+下底)×高さ÷2]

日本海側にも春近し。この土地は自然光の使い方の見事な家が多い

砂浜、波、日本海、佐渡島、そしてロシアに続く「2、1、ルート3」

===普段の風景===
台所片付け一の戦い、途中経過

03/18 14:46
旅行中は留守番でした。晴れたこの日、もう日かげの冷たい砂利の上。春の彼岸の二日前なら、秋の9月26日とだいたい同じ日の長さです

03/18 11:08