「想田和弘監督がラジオで深谷シネマのことを話してたんですよ」
シネマの朝のシフトに行った18日金曜、ボランティアのKさんにきいた。番組は文化放送9時からの『くにまる食堂』16日の放送。
若いスタッフMさんもまじえて、タイムフリーで探す。くにまる「10時台の〈産地直送ラジオのわ〉深谷というと」、想田「深谷シネマですかね。蔵を改装したすごい独特の、ユニークな映画館があって…すごくいい映画館があります」…。
10時台では深谷の話題があるらしい。話の中心はシネマでも27日から上映の最新作『五香宮の猫』こと。「ドイツの批評でわたしの社会にかけているものが写っている…ここには古くからの美徳…けんかしないじゃないですか。そういう姿がなんか新鮮に映ったみたいで…」
衆院選の公示直後。作品に『選挙』『選挙2』がある監督にパーソナリティが突く。
「論戦だといわれてますけど、実は論戦がないんですよ。選挙カーで街を巡ったり、街頭で握手するくらいなんですね。論戦なきままにいつの間にか終わってる。これがずっと繰り返されてるんですよね」
「僕はドキュメンタリーの映画を作ってますけど、やっぱり待つことが大事なんですよ。カメラをずっと回していて、待っていると、何かがやっぱり出てくるんですよ。そこがすごく大事なんです。だから、うんざりするくらい公開討論するのが良いと思います」
(引用は番組ホームページより )
くにまる食堂 文化放送 | 2024/10/16/水 9:15 頃
そして10時台。パーソナリティが「深谷といえばネギですね」と強調すると思ったら、地域通貨「Negi=ネギ―」の話題だった。電話ゲストは市産業ブランド推進室の馬場さん。「GO TO ふかやキャンペーン」がおもで「煮ぼうと」も「焼きねぎ」も出てきたが、「深谷カルソッツ」の名が出てこなかったのが残念だ。
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20日朝10時、長男の合唱団の練習に向かう途中、J−WAVE「アクロス・ザ・スカイ」から想田監督の声がする。ゲストの本棚からその人の原点を探る「マイ・ブックシェルフ」は6月『あんのこと』公開時に入江悠監督の時に監督がよく言及するマリオ・バルガス=リョサ「果てしなき饗宴 フロベールと『ボヴァリー夫人』」の話をするのもきいた。ルー・リード/ジョン・ケイル「NOBODY BUT YOU」がかかった後でナビゲーター小川紗良が読み上げたのは、ドキュメンタリー作家・佐藤真『ドキュメンタリー映画の地平(上)』の一節だった。
「ドキュメンタリーとは映像と録音テープに記録された事実の断片を批評的に再構成することで虚構を生み出し、その虚構によって、何らかの現実を批判的に受け止めようとする映像表現の総体である」
(引用は「現代アートハウス入門 ドキュメンタリーの誘惑」 より)
ACROSS THE SKY | J-WAVE | 2024/10/20/日 10:02頃
テレビの仕事でドキュメンタリーのつくりかたに悩んでいた、もっと違うつくり方があるんじゃないかと思っていた頃、この「虚構によって」というところに雷に打たれたような感じがした、と監督はいう。「虚構だからそこに批評性が生まれる」というところが目から鱗だった。ドキュメントとは真実を描くものという前提に違和感を持っていた、そこから僕の観察映画は始まっているんですよ…
そうだ、そうだ、そうだ。
選挙にしても、虚構による批評性にしても、映画と映画のことばは現実や社会を批判的に受け止める機会になる。コミュニティシネマの、そして議員の仕事に、映画と映画のことばは大きな力だ。
27日からの上映はいまのところ埼玉県唯一。しかも、猫というスーパーテーマだ。
何ができるか考えよう。
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