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『銀齢の果て』『さくら』 図書館の新刊

2006-03-04 07:34:07 | 大好き図書館新刊etc

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図書館の新刊、予備知識もなく借りる。
『銀齢の果て 筒井康隆/著』 と 『さくら 西加奈子著』



『銀齢の果て』は、超高齢化社会の改善策として、政府が日本全国90ヶ所の地区対象に
「『70歳以上の老人同士の殺し合い』を推奨?!し法律化」したなんともバチ当りでブラックなお話。
老人が「老人以外」を殺せば罪、でも「老人」を殺すのは政策通り=合法。
「狂気の沙汰」で殺し合いを行ってしまう老人・・・・・。
物語ではTVでこの政策が行われた地区を放映。
コミカルにブラックユーモアとして描いているが、読むには辛すぎる。
ラストはこんな政策おかしい!!と生き残ったご老人達が厚生労働省へ行き暴動。
しかし、ここで2名を残し27名が政府に殺されてしまう!!! 
最後ちょっと家族の温かさが描かれてるが、絶対「変!!!」この話。


同じく老人???に分類されてしまう著者が書いていると思えば読み進められるかもしれない。




『さくら』は絵に描いたような温かで幸せな家庭が音をたてて崩れていく様子が痛々しい。
家族の事を思い合う純粋な人達が築いている家庭だからこそ、壊れるのも簡単。
前半の幸せな部分は、心温まりながら微笑ましく読み進められたが、
後半の辛い部分は、人間のもろくて弱い部分を突きつけられ、泣きながら読んだ。
それでもラストは壊れかけた家族に温かい空気が舞い込んだ感じがして、落ち着いた。 


頭に描きやすい文体でとても読みやすいが、読み終わりがもやもやした。




しあわせレシピ:本で色々な感情に問いかけてもらう、大事かも。