寒い夜 知らない街で…

同僚Ｎさんに知人を紹介するにあたり、顔合わせの段取りを相談するため 知人である元同僚の女性に会ってきた。

僕と同じ職場であった頃は近所に住んでいたのだが、現在は郊外へと移り住んでしまっている。

約５年ぶりの再会。

駅前にあるであろうファミレスで一緒に食事でも…と考えていたが 某駅前は予想以上に栄えてなく、仕方ないので 入りづらい古びた喫茶店に飛びこみ、一緒に珈琲だけ飲んだ。

同僚のことを簡単に話し、後日 会う日取りなどを決めた。
一時間ほどで 駅前で彼女とわかれ家路についた。

駅に入り時刻表を見ると、あと数分で電車がくるようだったので「ラッキー！」と喜んでいたが…直後「隣駅に停車中の電車に不具合が発生した」とのアナウンスが流れ、寒いホームで待たされることに。
しばらく運転再開を待っていたのだが 一時間しても再開しないので、諦めて徒歩で乗り換え駅まで向かった。

知らない土地の知らない夜道を とぼとぼ歩いていると、ホントに帰れるのかなぁと不安になったが…しばらく歩いていると、明るく賑やかな街が見えてきてホットした。

終電までに何とか間に合い、無事 家に帰宅すると…どっと疲れが押し寄せ、風呂も入らず寝てしまった。

知人の名刺…

職場から 一時間程かけて、電車はわが町へ到着した。

腹がへったので さっさと帰ろうと改札へ急ぐ。
そして定期券を改札機にタッチしようとした瞬間、改札機の下に落ちていた名刺に気づいた。
○○株式会社 ○○○○

「あ！この人 知ってる！！」

何という偶然だろう…たまたま落ちていた名刺が…知ってる人の名刺とは…

とっさに拾おうと考えたが、改札から出口へと急ぐ人の流れをとめる訳にはいかず、そのまま改札を後にした。