梯實圓先生の本名は
きた みのるさん、
まだ若かりし頃
行信教校で学び始められ
山本仏骨先生と出遇われた。
きたさんが
才能ある青年である事を
山本先生は見抜かれた。
ある日
先生のお寺で学んだ、きたさんは
ご飯を食べて行かれる様に
言われた。
食べるものがそんなにないですよ、
と坊守さん。
山本先生は、自分のご飯(お米)を
お粥にしてもらって
分けて食べる事にした。
自分は、あまり食べずに
青年に、たくさん食べさせた。
きたさん:「お坊さんで
食べていかれるでしょうか?」
山本先生:「食べられなくても
いいじゃあないか」
たとえ貧しかったとしても
仏法に出遇わせて頂いている
という事は、
かけがえのないものであると
先生はお話されたかったのでは
ないでしょうか。
そんな、山本先生が
お浄土に参られた時
きたさん=梯先生は
人目をはばかる事なく
大声で泣かれたそうです。
※ ※ ※ ※ ※
このお話を、先日の勉強会で
安方先生よりお聞かせ頂きました。
このとき
私より前に座っておられた
先輩僧侶は、何人も
泣いておられました。
私も、ぐっっっと
涙腺がゆるむのを、こらえながら
あぁ、どうあっても
なもあみだぶつだなぁと
嬉しい有難い心強いものだと
感じさせていただきました(^-^)