
浦島太郎が
玉手箱を開けたら
煙に包まれて
お爺さんになったのは
おとぎ話なんかじゃなく
私の事だと思う
しまいこんでいた
手紙を引っ張り出す
消印を見ると
平成26年6月10日
友達から初めて
もらった手紙
気づいたら10年の
月日が流れている
自分の幸せを求めて
がむしゃらに過ごし
自分の中には何ひとつ
まことがない私を
支えてくれたのは
支えてくれているのは
彼女の方だった
私が忘れていても
離れることなく
包み込んでくれている
玉手箱を開けて
お爺さんになった私を
やわらかな顔で
笑ってくれるだろうか