桜庭一樹 著
16歳しか歳の離れていない父と娘。
親子でありながら、何か異質な雰囲気が漂う二人の関係を、時間をさかのぼりながら真実に・・・・そして始まりを探るストーリー・・・。
この小説を説明するのはちょっと難しすぎますね
不快であり、不気味であり、奇妙であり、そして儚く切ない父娘の世界・・・・・。
お互い、欠陥家族で育った家庭環境がもたらした罪なのか。
だからこそ、必然的に巡りあってしまったのか・・・・・・。
とにかく暗く、闇を共有しあう二人のストーリーは強い嫌悪感を感じました。
まぁ、ストーリー云々と言うより、この一冊は著者の描写力につきますね
ネトネトと付きまとう欲望を描く表現は、不快感そのもの。
ここまで読む者に不快感を与えられる表現力は、これはこれで才能です!
次回、また桜庭氏の小説を読んでみようと前向きに考えさせられた一冊でした。
直木賞受賞作もうなずけますね