伊坂幸太郎 著
目を覚ますと見覚えのない土地の草叢で、蔓で縛られ、身動きが取れなくなっていた。仰向けの胸には灰色の猫が座っていて、「ちょっと話を聞いてほしいんだけど」と声を出すものだから、驚きが頭を突き抜けた。「僕の住む国では、ばたばたといろんなことが起きた。戦争が終わったんだ」猫は摩訶不思議な物語を語り始める―これは猫と戦争、そして世界の秘密についてのおはなし。
氏、10作目(多分)の書き下ろしです。
書き下ろしはなんとなくワクワクするよね~
さて今作ですが、本当にこの人は面白い事を思いつく人だなぁ・・・・・って印象ですわ
正直、今までの作品ほどの裏切り感はなかったけど、これはこれで面白いではないかという感想です。
ちょっとオチが見えちゃってたけど、それは愛嬌・・・・っていうかずっと追ってきた読者(毒者)としては許容範囲なんでしょうね
キャラ設定の一貫性や、かと思えば読者を裏切るような背景、ネーミングの巧さは本当に勉強になります。
伊坂氏の作品の中ではかなり分かりやすい一冊になっていると思うので、コアなファンにはちょっと物足りなさは感じるかもしれませんが、入り口としては非常に良い本だと思います。
私は面白かった