さよなら、ニルヴァーナ

窪美澄　著

 

 

 

14歳の時に女児を殺害し、身を隠すように暮らす元「少年A」。少年に惹かれ、どこかにいるはずの彼を探す少女。その少女に亡き娘の姿を重ねる被害者の母親。そして環の外から彼らを見つめる作家志望の女性。運命に導かれるように絡み合う4人の人生は思いがけない結末へ。人間の深奥に切り込む著者渾身の物語。

 

 

 

いわゆる神戸で起きた少年による連続殺人事件をモチーフに描かれた物語でしょうが、完全なるフィクションです。

 

 

作家志望の女、「少年A」に魅せられている少女、「少年A」の幼少時代、そして「少年A」に娘を殺害された家族、それぞれの立場からあの事件に絡み合う人間物語。

 

 

もう被害者家族の話は涙無くして読めませんよ。。。。。

 

 

私にも娘が居ますのでね、もし自分の娘がと思ったらやるせない気持ちでいっぱいになります。

 

 

正直こんな物語を描いてもいいものかとモヤモヤしてしまう自分もいました。

 

 

ハッキリ言って辛いです。。。。。。。

 

 

ただ、あくまでフィクションなのだと割り切って読ませていただきました。

 

 

物語の終盤、どのような形で閉まるのかと思いましたが・・・・そうなのか。。。。

 

 

私の期待した形ではありませんでしたが、これはこれでいいんじゃないでしょうか。

 

 

さよなら、ニルヴァーナ (文春文庫)   美澄, 窪 文藝春秋