ままちゃんのアメリカ

結婚42年目のAZ生まれと東京生まれの空の巣夫婦の思い出/アメリカ事情と家族や社会について。

キルト

2018-02-20 | アメリカ事情

https://quiltpatterns.s3.amazonaws.com/14/capture_20170103045726.png



アリゾナ州サンタンヴァレーに住むジェニファー・ソンバーグは語った。

私は、叔母と一緒の時間を過ごしたい為、キルティングを始めました。妹が入院するまで、たいしてその仕事ははかどりませんでした。妹が入院した時、私とは13時間も離れている所に住んでいましたので、病床の妹のそばにいることが出来ませんでした。そこで私は、彼女の為にキルトを作ることにしたのです。一針一針には、涙と祈りが縫いこまれ、コットンとポリエステルの層の間には、二人の良い思い出が織り込まれていきました。医師達は、彼女が三回死ぬ間際のような容態に陥った、と言いました。神のご加護かどうか、私は、その出来上がったキルトを2年前彼女に届けることが出来、今でも彼女はそのキルトに包まれて、眠りについています。

 

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私の住む地域に、小児病院があり、それが出来て間もない頃、Ronald McDonald Houseも併設された。ロナルド・マクドナルド・ハウスについては、ウィキによると、

ロナルド・マクドナルド・ハウス(Ronald McDonald House)とは、難病の子供とその家族を支援すべくアメリカのフィラデルフィア小児病院で誕生した宿泊施設で、ホスピタル・ホスピタリテイ・ハウスの中でも最初期に発足した組織である。

アメリカンフットボール選手であったフレッド・ヒルが、娘の白血病治療の付き添いで病院内での生活を経験した際、患者の家族が休息や睡眠を取るためのスペースが病院やその近隣に無く、また多くの家族が同様に困っていることを知った。このためフレッドは患者の家族が利用しやすい宿泊施設を病院の近くに作ることを思い立った。発端となった施設はフィラデルフィア新聞社主が家を提供し、ファーストフードチェーンのマクドナルドの店長らが支援したことからロナルド・マクドナルドの名前が付けられた。

2015年5月現在、世界38ヶ国に347ヶ所のハウスが設けられており、各地のマクドナルド法人が運営を支援している。日本での名称は、一部異なる。


そのハウスに宿泊する家族の為のキルトを作って寄付するプロジェクトを教会で行うことになり、私は、その一人のリーダーに選ばれた。必要とされるキルトサイズは、キングサイズで、これが普通作るキルトの中で一番大きい。デザインは、ログキャビンで、その材料は、その頃まだあった幾つかの生地屋を回って一番予算に見合うものを用意した。



http://www.orvis.com/p/battenkill-log-cabin-quilt/20p5

このパターンと同様のデザイン


ログキャビンは、小さな長方形の布切れを組み合わせていろいろなデザインができるが、その中でも、時間を考えて、比較的システム化して繋ぎあわせるものを選び、パッチワークを始めた。そして時間短縮を考慮して、普通のキルティングではなく、布地と同系色の毛糸で、結んでいく、Tie タイキルトにした。他の奉仕する婦人と皆でキルティングは、終わり、縁の始末などを引き受け、初めてから二週間で、私は完成したものを寄付することが出来た。


キルトを制作する過程では、誰もが、使用するであろう家族やその小児患者のことを思い、祈りながら、作っていった。その後ドメスティック・バイオレンスから逃げ出す女性とその子供達のたまの組織へ、寄付するキルト、主に子供達用のを作ってきたが、いつもその一針一針には、いつも使うだろう人々や子供達のことを思い、背負っているだろう重荷の少しでも軽くなることを願い、祈りながら作った。


キルトは、私の子供達一人一人、そして孫にも作ってきているが、その制作中はいつでも、同じである。キルテイングそのものが祈りの時間でもある。キルトの温かみが少しでも安眠をもたらすように。そして起きる朝が良い日の始まりであるように。