物忘れ防止のためのメモ

物忘れの激しい猫のための備忘録

斑鳩(藤ノ木古墳・法隆寺・中宮寺)

2022-06-21 | 行った所

飛鳥か斑鳩かという観光地である。飛鳥はいろいろな遺跡などがかなり分散してあるのでまだいいが、斑鳩は結局のところ法隆寺に集約されるので、人が集中する。比較的近い所から朝早くから動ける時がチャンスかと行ってみた。それに、樫原考古学研究所の博物館で藤ノ木古墳の展示を見たら、藤ノ木古墳へ行きたくなった。

斑鳩文化財センターは藤ノ木古墳の資料館ともいえるところだ。まずビデオでガイダンスしてくれる。
企画展として「大方家文書展」をやっていた。江戸時代中心だが戦国期からの文書もあるらしい。綿作についてや大塩平八郎の乱関係やらそれなりに面白かったが、当方基本知識がなさ過ぎてどうも。企画展の分の展示スペースが割かれ、藤ノ木の分が少なくしてしまっている、ということだった。それはいいが全部撮影禁止であった。とても親切な資料館ではあったのだが。
 文化財センター前にあった藤ノ木の石棺のレプリカ。

朱塗というのはわかっているが実際に真っ赤だとすごいビジュアル。


 藤ノ木古墳


豪華な副葬品と二人一緒に石棺に入れられている謎の被葬者。厩戸皇子は間違いなく誰の墓だかを知っていただろう。山岸涼子の「日出る処の天子」を馬鹿に熱心に読んでいた所為あって、有力被葬者候補の穴穂部皇子も宅部皇子もそっちのイメージが先行してしまう。

法隆寺へ移動。松並木を通り正面から行く

 若草伽藍の塔跡は一般公開していないらしく、塀に囲まれた中にあるらしい。

西の方へ行ってみる
 西円堂から。法隆寺内で一番小高いところかもしれない。
円堂とは言うが八角である。中は円形に拵えてあるのかな、何故八角堂とは呼ばないのか。

戻って東大門を出て東院へ。

 夢殿 八角堂だ。

 周りの回廊の柱。かすかにエンタシスのような。

夢殿から中宮寺へ。

建物はつまらないが、この弥勒は好きだ。
天寿国曼荼羅繍帳はレプリカながら、初めてまともに眺めた気がする。服装が高松塚の壁画似ているといわれるが、そういえばそうだ。高松塚には頭を丸めた人物はいなかったと思うが。
もっと境内が広かった気がしていたのだが、同じことを聞いていた人がいた。

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新沢千塚古墳公園

2022-06-21 | 行った所

新沢千塚は古墳時代後期の群衆墳で600基を超える墳墓があるが、中には前期・中期の古墳もあるらしい。長い期間にわたり、葬送の地と意識されてきた地だろうか。もっとも有名な126号墳は6世紀初めの古墳で、調査され、報告書が出たのは1970年代半ばだったろう。報告書を見せてもらったことがある。遺物のカラーグラビアがあり大部で大判だった。2万円近い値段を聞かされ驚いた覚えもあるが、一般書として売れるものではなし、そんなものだったのだろう。

 古墳公園
 この図は北が下だ
 221号墳付近ビューポイント 西を見ている
 二上山

 126号墳
 近くに見えるのは畝傍山

 

 


 126号墳近くにある155号墳 

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キトラ古墳

2022-06-21 | 行った所

1972年の高松家古墳の壁画発見はセンセーショナルで、国内は興奮に包まれた。極彩色の人物像などの壁画はそれは見事なものだったが、この壁画の保存は失敗に帰した、と言わねばならない。現地保存というところに無理があったのだろうか、湿気やカビが壁画を襲った。
約十年後、従来から似た年代、形式と思われる南へ一キロ少々のところにある古墳であったキトラ古墳からも壁画が見つかったのである。この古墳の壁画は、高松塚の失敗に鑑み、絵が描かれた漆喰もろとも剥がして保存、という方法が取られる。高松塚の経験があったとはいえ、これもまた困難な作業ではあったろう。

池澤夏樹の「キトラボックス」は「アトミックボックス」に続く現代小説で、登場人物も重複があるが、話はいづれも独立している。海外、ウイグルへと話は広がるが、題名の通り、キトラ古墳の被葬者の謎が絡む。
キトラ古墳の被葬者の可能性のある人物としては、天武天皇の皇子が有力とされ、高市皇子、弓削皇子、忍壁皇子の名が挙がり、他には百済王昌成、阿部御主人などとされる。「キトラボックス」は阿部御主人を被葬者として話は展開する。呪術的な力も偶然調査することになった遺物が他と繋がっていくのも小説である限り気になることではない。
しかし、実際に被葬者探しをするならば、偶発的な発見を待つより良い方法がある。それは陵墓・陵墓参考地とされている古墳の発掘調査である。小説的な封印された紙文書の発見となると期待はできないが、例えば高松塚の北方数百メートルにある野口王墓古墳、天武持統合葬陵で盗掘され、幾分かの知見は世に出ているとはいえ、現代の知識を持って複数の研究者のチームが調査がなされればかなり変わるのではないだろうか。

 キトラ古墳の資料館 四神の館

 キトラ古墳 天球のような墳丘

 天文図

 白虎図 尻尾が後ろ足に巻き付く

 

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